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❖ホーチミンにて放置民(第2回)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2024年1月14日)

【記事累積:1913本目、連続投稿:847日目】
<探究対象…ベトナム、ホーチミン、乗り換え、ロビンフッド>

♪Xin chào!(シンチャオ、こんにちは)
今日の朝はホーチミンにおりました。
安い航空券を選択すると乗り換えが複数回あるものになることも少なくありません。また乗り換えの待ち時間が異常に長いこともあります。長いのは手持ちぶさたがありますが、その待ちの時間帯が日中ならば、お店が開いているので時間を潰すのにも困りません。夜中だとベンチで横になるくらいしかないので、「忍耐強さ」が必要です。

「空港×忍耐強さ」として思いつきやすい映画はトムハンクス主演の『ターミナル』ではないでしょうか。もちろん『ターミナル』も思いつくのですが、こういった乗り換えのときに私は他の映画も頭をよぎることがあります。さて、その映画はどんな映画なのでしょうか。そしてそれが頭をよぎるのはなぜなのでしょうか。

乗り換え時間が長いときのキーワードが「忍耐強さ」だとするならば、乗り換え時間が短い場合のキーワードは、個人的には「冷静さ」と「運」ですね。後者の場合は、次に乗る便に間に合うかどうかというシビアな要素が追加されます。これまでの経験上、特にホーチミンの乗り換えはドキドキすることが多いです。乗り換え時間が2時間くらいなのに、航空券の組み合わせによっては、一度入国のイミグレを出たあと、チェックインし直して、また出国のイミグレとなるのです。

しかもホーチミンのタンソンニャット国際空港はイミグレが非常に混みます。そのため間に合うのかどうかとても不安になってしまうのです。しかしそのとき冷静さを欠いていると、状況を正しく捉えられていないため、悪手によって状況がさらに悪くなることもあります。

今回の私の場合、これまでも乗り換えの航空会社が異なっていると、これから乗り換える便のチケットを持っていない可能性が高いわけですが、それにも関わらず、ふと目にした「International transfer」の看板を見て、そちらの列に並んでしまったのです。そこでは荷物チェックが行われていたのですが、荷物を通して、自分自身もさあ通過しようとしたときに、係の人にチケットを見せなさいと言われて、ここは通れないと言われました。

それは当たり前のことなのですが、乗り換え時間の短さで物事を都合よく解釈してしまったのです。私は最初「Passport Control/Arrival」の方に行ったのですが既に長蛇の列だったため、これは2時間の乗り換え時間を考慮できていないんじゃないかという疑念が生まれたのでした。そんなときに「International transfer」の看板が目に入り、そちらはそれほど列が長くはなかったのです。それを見たとき、私の頭の中では「自分は乗り換えなんだから、こちらに並ぶべきだ」という謎の答えが導き出されたのでした。そうして並んだものの追い返され、再び「Passport Control/Arrival」の方に行くと、混雑はさらにひどくなっているという「不運」に見舞われ、どこが列の最後尾かも分からないようなカオス状態でした。

「次の便に間に合わないかもしれない。」「これではラオスに戻れないんじゃないだろうか。」
そんな不安な気持ちでいっぱいになり、ホーチミンで放置民という可能性も高まったのでした。

こんな状況になるといつも思い出すのが、ラッセルクロウが主演であった映画『ロビンフッド』です。この映画では十字軍遠征で十分な成果をあげられない形で母国イングランドに戻る獅子心王リチャード1世の軍の兵の一人という設定で主人公のロビンフッドが描かれています。

しかし戻る途中の戦いでリチャード1世が命を落としたため、ドーバー海峡を渡ってイングランドに戻る船に兵たちが殺到することが予想されました。映画の中の時代は、史実の十字軍遠征で考えると12世紀後半です。当時は渡航自体が容易なことではなく、また乗船を許可される保証もあるかどうか分からないわけで、イングランドに戻ることの難しさが主人公たちのセリフや様子からも伝わってきたことを覚えています。

しかし主人公たちは偶然にも戦死したリチャード1世の王冠を発見し、それを届ける役割を担うという「幸運」によって、優先的に船に乗ることができたのでした。

再び「Passport Control/Arrival」の列に並ぶことになったとき「不運」の真っ只中にいたのですが、映画と同じように私にも「幸運」が舞い降りてきたのでした。イミグレでパスポートチェックをする担当が一気に2人も増え、その一人が私の2人前くらいの人のところに来て、ここから新しい列に並ぶように指示してくれたのでした。その結果、私は優先的にパスポートチェックを受けられるような状況になり、そのあとのチェックインも無事に通過したのでした。しかし時間的にはギリギリだったので本当に「運」が良かったのだと思います。

このように乗り換え時間が短い場面になると、私は映画『ロビンフッド』を思い出し、そして映画の中で表現されている主人公たちの不安や焦り、そして突如として訪れる幸運などと、自分の境遇を思わず重ね合わせてしまうのでした。

日本の空港だと、出発時間が近づいてきたフライトの乗客がいないかどうか声をかけてくれて、その人が乗り遅れないように対応してくれる場面を見かけることがあります。しかしホーチミンの乗り換えではそのような場面を見かけた記憶がありません。また予約サイトから届く通知では、「この乗り継ぎは保証の対象外」という文面があるので、もし乗り遅れてしまった場合はどうなるかも気になりました。まあ、LCCの価格の安さというのはそういったリスクも含めたものなのだとは思いますが、今後自分が乗り遅れることもありうるので調べてみようと思います。

それでは本日はここまで。
♪Hẹn gặp lại(ヘンガップライ、また会いましょう)

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