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『ファートンいきもの記』【43】 (2022年7月15日)

今日の「いきもの」は≪ジャッ木≫である。
奴はマレーシアの首都クアラルンプールで活動をしている。植物たちが集まる場所を、人間が勝手に公園にして、さらには草などの成長を押さえつけ、息苦しくさせてしまうような道をコンクリートブロックで作り、地面を覆ってしまっていることが気に食わなかったのだろう。奴は、「電動式や油圧式の持ち上げ用の工具」も使わずに、自分の力でブロックを持ち上げていたのである。

奴の「とくしゅ(特殊能力)」は「ブレーク・スROOTS」である。
奴の力は確かに強いが、人間の叡智で作り出されたコンクリートブロックの固さもなかなかのものである。だから、奴はブロックそのものを破壊するというような無謀な挑戦はせず、ブロックとブロックのつなぎ目など、強度がない部分を「突破口」にして、人工物の持ち上げを試みていたのである。そうして見事に、ブロックの守りを「通り抜け」て、コンクリートを次々に引き剥がしていた。自然というものの力強さが人工という人間の叡智に勝利している象徴的場面であった。

#この街がすき   #旅のフォトアルバム
#樹木   #マレーシア   #クアラルンプール
(以下で今日の「いきもの」をスライドにて紹介)
(動画も紹介)

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