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【一人で勝手に旅気分】248

(過去の旅についての振り返りです)
★ 十数年前に撮った写真の意図を解釈する・・・それもまた一興(2006年7月14日)

17年前の7月14日、私はフランスにいました。
フランスにとって7月14日といえば「革命記念日」で、世界の歴史として捉えてもとても大切な日です。

そんな象徴的な日に、修学旅行の引率でフランスのパリ郊外に存在できたことは、社会科教員冥利に尽きましたね。しかも人生初の海外だったので、刺激も情報量もすさまじくて、受け取れ切れず終わってしまったもの、気づかずに通り過ぎてしまったものだらけだったと思います。

そうかと思うと、逆に、これは何を意図して撮影したのだろうという写真もかなりあって、当時の自分の心境がよく分からないところも多くあります。

革命記念日当日、パリ郊外の世界遺産「フォンテーヌブロー城(宮殿)」を訪れました。小麦の畑が延々と続く道を進むと、この建物にたどり着きます。有名な特徴の一つは「馬蹄形階段」です。この階段の下でナポレオンは部下たちに別れを告げて、最初の流刑地であるエルバ島に向かったとされています。

この場所で自分が撮影した写真を振り返ってみると、「馬蹄形階段」にかなり関心を持っていることがわかります。しかしそれがフォンテーヌブローの階段であると気づくのが難しいものも多くありました。

おそらく階段の細かな部分の情報も知りたいと考えての撮影だったのではないでしょうか。それにしても、階段に打ち付けられた金具(それが当時のものかは不明)、階段の数段のアップ、途中まで登ったところからさらに上を見上げる構図、階段の周りにある落下防止の柵の装飾など、クセの強い写真であると感じます。

当時の自分のその意図を、現在の自分が正確に解釈するのは難しいと思います。それでも当時の自分に戻ったつもりで考えてみると、フランス革命前後の時代を生きていた人々がこの場所に立って、視線をどんな場所に向けて考えを巡らしていたのかについて、様々な角度、様々な可能性でできるだけ追体験してみたかったのではないかと思います。さらに、この建物を作ったり修繕したりする人々の視線や思いの追体験もしたくて、階段の細かな部分に関心が向かったのではないかと思います。

他の有名な場所の写真でも、引きのアングルよりも、アップの写真が多い気がします。ドアの蝶番、ドアノブ、ドアと壁が接する枠の部分などをやたら撮影していることがあるので、この解釈は的外れではないはずです。

まあ当時の自分の意図などと言っていますが、現在でも色々な国や町を散策しているときの写真に、同様の傾向が見られるので、「三つ子の魂百まで」ということでしょうかね。

#この街がすき   #旅のフォトアルバム
#フランス    #パリ
#フォンテーヌブロー

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