鳩山ニュータウンを知ってるかい? 【お散歩日記】
春がうららして来たり急に寒くなったり、今年の春は不必要なくらい三寒と四温がコロコロポンしてますね。
いい加減、暖かくなるのか寒くなるのか決めないと春は日本人に見捨てられてしまうかもしれません。
ちょっと春だからって調子にノッて来てるのかもしれないので、そろそろ夏と冬にシメてもらうように電話しようと思ってます、大枝です。
みなさんの街には「ニュータウン」はあるだろうか?
或いは住んでいるだろうか。
全国各地に点在するこの「ニュータウン」はかつて高度経済成長の最中にあった日本人が都市部に人がワーッ!と集まり過ぎるのを回避する為に
「そこそこ通勤便利な所に街を作るから、みんなそこで暮らしてちょーよ!」
と国や大手不動産が開発した土地のことである。
代表例としては「多摩ニュータウン」や「つくば学園都市」が挙げられる。
もちろんこの僕こと、埼玉の田舎っぺ大枝の住む側にもニュータウンは幾つか存在し、その一つが今回訪れた「鳩山ニュータウン」なのだ。
昔仕事で車を運転中にこの付近を通ったことがあり、山道を登って行った先に狐につままれたように整備された街並が突然現れたので「これは異世界に迷い込んでしまった!」と思わず焦ったほど、この街は山の中に突然その姿を現す。
では、早速お散歩!と行きたい所なのだが、今回はものもらいを発動していた為に大事を取ってバスで向かいました。
まず家を出ると元気いっぱいに「ハイル!」と手を挙げる例の看板が。
春めいたお天気だったので植物達も元気いっぱい。
名前のわからない何かが元気に生えてました。
オシャレな囲いの中で生えていて、バッキンガム宮殿の庭園を彷彿とさせますね。
バス停まで歩いて行くと早くも行列が。こんなに並んでいたら乗れないんじゃないか……とヒヤヒヤしましたが乗れました。
ちなみに帰りのバスは動物園から乗る客が多く、冗談抜きで乗れないくらい混んでました。
終点のバスから人がバタバタと降りて来ると始発バスに切り替わり、それに乗り込みます。
発車すると右手に見えて参りますのが、埼玉の誇るメガ・バンク「武蔵野銀行(通称・ぶぎん)」でございます。
店舗の前には似たか寄ったかな頑健な木が数本立っており
「ワシ達ぁ武蔵野銀行を守る為に生まれたけぇのぉ!」
という、トラックで突っ込むタイプの強盗を許すまじ、という強い信念!心意気!覚悟!がビシビシと伝わって来ます。
途中、こんな素敵な空き物件を発見。
サン◯◯ニック……いやー、ここにハイル、入る文字はなんだと思います?
そう、やっぱりサンボソニックですよね。
それ以外はちょっと僕の頭では思い浮かばなかったのです。うーん、クイズは苦手だなぁ。
この辺まで来るともう夜は真っ暗、外はひんやり、お空には満点の星空と野生の猪豚がブヒー!で時々サルがキィー!して、ぽんぽこ腹打つタヌキが飛び出し車にドンッ!
な山道に入って行きます。
この辺りには大学が多く、デカい大学が二つに短大が一つ存在してます。
四年もこんな所に通ってたら野生化してしまわないか心配ですが、今時の若者はきっと山中でもスマホがあれば文明意識を保てるのでしょう。
その後山道をうねうねクネクネ登って行くこと約五分。
なんと、視界が突然開けてこんな高級感あふれる住宅地が現れるのです。
そう、これが現在7000人余が暮らす「鳩山ニュータウン」の入り口なのです。
実は何を隠そうとも隠さずとも、この鳩山ニュータウンはアメリカの郊外型のニュータウンを参考に整備された街並らしく、ちょっとだけ、ほんのちょーっとだけ、アメリカンな香りが漂っていたりするのです。
アメリカンだなぁ!と思った矢先に出会した日本の風景。
とんちん館だなんて、こんなふざけ倒、いや、かわいいネーミングセンスに思わず足を止めてにっこりしてしまいます。
このニュータウン、車じゃないと実は行けない場所にあります。駅から離れたタイプの郊外型ニュータウンなので、公共交通機関はバスのみになりますが、15分間隔くらいで運行しているのでバスが来なくて困っちゃう!という事にはなりませぬ。
ちなみに周辺に駅がどれだけ無いかと言うと、これくらい綺麗にないです。
これくらい見事に駅から離れてます。
坂戸駅から伸びる線は越生線という路線なのですが、ドラゴンボールが並んでるみたいで縁起が良いですね。
そんな鳩山ニュータウンには暮らしに欠かせないこんなお店もバッチリあるんです。
この西友、店内の写真はさすがに載せませんが中々賑わっておりました。入口にまず置かれていたのが畑を育てるための腐葉土だったりと、土地柄が見て取れるのも楽しい所。こんな場所でも元気に営業を続ける西友に、天国のヒデキもカンゲキですね。
周囲には文化的施設や役所関係の手続も出来そうなセンターも完備。
こんな感じで買い物や各種手続には困らなそう。
せっかく来たので、ものもらいの片眼をハァハァ言いながら「俺に……近寄るな……チカラを……使わせるな……」と呻きつつ、庇いながらの小散歩。
周辺を歩いていたらこんな気になる公園が。
ジャンボ公園 公衆トイレ!!
過去のお散歩日記でも各公園に存在するお便所は出会うたびに紹介して来たので、これは行かないテはない。
きっと神様が「お便所を紹介しなさい」と言ってくれているんだ!僕、みんなにこのお便所を紹介するよ!神様!
とウキウキしながらジャンボ公園へ。
すぐに着いた。
ジャンボ公園ですが管理人らしきお爺様がお掃除をしていただけで他に誰の姿もなく、気持ち良く春を感じることが出来ました。とっても静かだったので、おススメスポットです。
あ!お便所忘れてた!!
こちらのお便所は中々ガッシリとしていて、仕事は出来るけどプライベートは決して明かさないミステリアスだけどデキる奴みたいな雰囲気を感じますね。
飲み会に誘ってもきっと「用事がありますので」と断りそう。見た感じ核シェルターにもなりそうだし、きっと他のお便所達との飲み会には参加していないと思われます。
今回のお便所はとてもクールでした。
鳩山ニュータウンは過疎化が進行中のようで、空き家もちらほら目立ちました。
リノベーションや若年層を呼び込むことで再生を果たしている例もあるそうなので、まだまだ元気な街でいて欲しいところ。
街並みはとても綺麗で季節を感じやすい場所なんだろうなぁと思いました。
歩いているだけでも春を色濃く感じることが出来て、とにかく気持ちが良い。
今回のお散歩は春を沢山感じられる、鳩山ニュータウンをお送りしました。
決して観光地ではありませんが、のんびり静かな場所で過ごたいなぁなんて方にはもってこいな街なので、是非一度足を運んでみては如何でしょう。
山の中に突然街が現れる感覚は中々新鮮だったりします。
朽ちて行く街がある一方、まだ灯火が残る街があることをひとつ、今日は紹介してみました。
ではまた、次の散歩でお会いしましょう。
おまけ
それでは、また。
【お散歩シリーズ】
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