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④「面白さの素」を抽出する

※この記事は「面白がり力の基礎」6記事中の4番目です。
 まだ①~③を読んでいない方は先にお読みください。
「面白がり力」とは?
「面白がり力」の使い方
「面白がり力」の磨き方

「面白さの素」って何?

「面白がり力」を磨き、高めるための土台作りとして、「面白さの素」の抽出があります。

「面白がり力とは?」の記事の中で、

「面白がり力」は「面白いことをする力」ではなく、「あらゆるものの中から『面白さ』を発見できる力」である

という説明をしました。

「面白いこと」を、ただなんとなく「面白いこと」として扱うのではなく、「その何が私に面白く感じさせるのか?」という「面白さの素(エッセンス)」を見出すことでその精度は上がります。

例えば、何人かが同じように「海外旅行が面白い」と言っていたとします。

でも、ひとりひとりに「なぜ海外旅行が面白いの?」「海外旅行の何が面白いの?」という質問を投げかけてみると、それぞれ違う答えが返ってきたりします。

一人は「遺跡や景色を見ることが面白い」と言い、

別の一人は「日常生活から離れることが面白い」と言い、

もう一人は「異文化や人との出会いが面白い」と言う。


こんなふうに、同じことを「面白い」と言っていても、その理由はそれぞれ違ったりするわけです。

この「なぜ面白いのか?」の部分が「面白さの素」です。

そして、それぞれの「面白さの素」は、さらに細かく分解していくこともできます。


面白さの素を更に細分化してみる

例えば、「遺跡や景色を見ることが面白い」であれば、

『どういう遺跡や景色がより面白いのか?』
『西洋的なもの?東洋的なもの?人工物?自然?』

『その何が自分を面白く感じさせるのか?』
『美しさ?珍しさ?違い?いびつさ?歴史や背景?』

『感動?癒し?刺激?リフレッシュ?』
『学びやスキルアップ?』

それとも、

『そこに行ったというステータス?』
『友人や知人に自慢できること?』


面白さの源泉がどういった要素から生まれているのかを分解していくと、自分独自の「面白さの素」が見えてきます。

自分にとっての面白さの素は、一つだけである必要はありません。

誰もが複数の「面白さの素」を持っていて、それら複数の要素が絡み合って、その人独自の「面白さ」が形成されています。

「自分の面白さの素になってるな」と思ったものは、何個でもいいので挙げてみると良いでしょう。

また、その時「どういう要素が良くて、どういう要素は良くない」ということは、できるだけ判断しないようにしてください。

人に言う必要もないことなので、今の自分が心から感じている感覚を、客観的に分析してみることが大事です。

「面白さの素」を理想化してはいけない

ここで、

見栄えの良い要素や、「そうでありたい」という願望から作った要素を並べてしまうと、「面白がり力」を支える「土台」が弱くなります。

例えそれが自分の中の「承認欲求」であったり、「自信の無さ」や「他者との比較」からくるものであっても、ひとまずは問題ありません。

むしろ、面白さの要素を見つける過程で、自分の中の負の感情に気付くことができたとしたら、それは今後のあなたの人生を好転させるための絶好のチャンスだと思ってください。(どうチャンスなのかは追々解説しますが、『面白がる生き方を実践する過程で自然と実感できるはずです)

とにかく、「面白さの素」の抽出は、面白がり力を支える「土台」となる部分ですので、自分自身と正直に向き合い、本心からの感覚を受け止めておくことが重要です。


また、いきなり無理に深く掘り下げる必要もありません。

よくわからなくなったり、難しく感じたら掘り下げるのはやめて、今の時点で感じる「面白い」を抽出してみましょう。

言語化が苦手な人は、最初は「なんとなく」でも構いません。

重要なのは「言語化」よりも「感覚」の方です。

最初はとにかく、「面白いと言ってみる」を気軽に何度も実践することが優先です。

意識的にやっているうちに、自然と自分にとっての「面白さの素」は見えてくるものです。

言葉にできなくても面白がることができれば、とりあえずはオッケーです!

ただ、面白がり力の精度を上げていく段階では、自分にとっての面白さの素を言語化しておくことのメリットは大きいです。


実践ワーク「あなたの面白さの素を抽出する」

①あなたにとって、「面白いもの」を3つ挙げてみてください。
 →それぞれに対して「なぜそれが面白いのか?」を考えてみましょう。

【例】面白いもの:絵を描くこと
   なぜ面白いのか?:頭の中のモヤモヤを発散できる

②あなたにとって「何ともないもの」を3つ挙げます。
 →それらに対して「面白い!」と言ってみます。
 →面白さを発見できたらそれを書いてみてください。

【例】何ともないもの:天井
   面白さ:その上の未知の空間に想像力が広がる

③あなたにとって「嫌なこと」「辛いこと」を3つ挙げます。
 →それらに対して「面白い!」と言ってみます。
 →面白さを発見できたらそれを書いてみてください。

【例】嫌なこと:上司の嫌味
   面白さ:嫌味を言ってしまう上司の心理を分析/それを無難にかわすゲーム

【仕上げ】①~③で出てきた「面白さの素」を見比べて、自分にとっての「面白さの素」を分析してみましょう。

「面白さの素」を見つけるためのコツ

周りに聞き上手、質問上手な人がいたら、その人にあなたの面白さについての話を聞いてもらいましょう。

もし、そういう人が周りにいなかったり、なかなかうまくいかない場合は、僕にメッセージをください。

何らかのサポートをさせていただきます。

次回の記事【「面白さの幅」を広げる】では、自分の中の面白さの要素を増やす方法とアイデアをお伝えしますので、それを実践すれば「面白さの要素」を見つけやすくなるでしょう。

こちらの記事も参考になると思います。→面白さを作る要素

面白がり力の土台をより強固にするには、上のワークで出てきた「面白さの素」をさらに細分化していきます。

ただ、掘り下げや分析はあくまで手段のひとつであり、あまりこだわりすぎないことも大事です。

基本は、何にでも「面白い」と言ってみる。

他にも、面白がり力の高め方や実践のためのアイデアを、たくさんご紹介していきます。

それらも参考にしながら、気軽にふざけた気持ちで実践してくださいね。

▼次回の記事はこちら

▼「面白がり力」基礎編
「面白がり力」とは?
「面白がり力」の使い方
「面白がり力」の磨き方
 -④「面白さの素」を抽出する
 -⑤「面白さの幅」を広げる
 ー⑥「瞬発力」と「持続力」を上げる

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