3障害ってどうよ?・この抑圧された人権侵害
いやー、こんなことを書く人間もそうはいないだろう。厚生労働省はすぐにでも3障害という知的障がい、身体障がい、精神障がいを一緒くたにした制度を廃止するべきだ。少なくとも、同じカテゴリーに含めるのは止して欲しいのだ。
自分は心の病であるのだが、今は調子を落としているものの、大抵の物事はこなせるし、今はスマホとBluetoothキーボードを使ってデイケアでこの文章を書いている。そんなにデジタル機器を使いこなせる人間もそう多くはないんだよな、実際は。
なぜか、精神疾患患者は長期入院が多かったこともあり、入院中の彼らの様相が無能力的に見えたのだろうと思うが、僕の会った患者には若いベンチャーの社長や高校教師や公務員、スーパーの店長に自営のマッサージ師さん、警察官に消防士に大学生に、もちろん裏社会の人間もいたりしたから世間の巣窟だ。
実際退院して直ぐに社会的な活動や仕事を始める人もいたりしたが、大半の患者は福祉就労環境やデイケアに行かざるを得ない。
そこのところは以前の記事に書いたので、今回は別の視点で書く。
要するに、精神保健福祉の環境を患者の生活歴や学歴や職歴、能力や知的レベルといった患者の実態に基づいたものに変更してもらいたい。
自分は服薬もあるし、完治や回復や寛解もある精神疾患をいわゆる障害と思っていない人だから何だが(今までの治療費の総額を考えればやってられない)、少なくとも障害者にするなら厚生労働省は障害者基本法や障害者権利条約のパンフレットにルビを振り、知的障がい者の描いた絵画を載せるのは止してほしい。さんざん努力してきた我々への侮辱だから。
「精神疾患の著名人」というキーワードでGoogle検索してみてほしい。そうそうたる名前の人々が挙がる。ちょっと書くが夏目漱石にガンジーにケネディ大統領にドストエフスキーも精神疾患だったから、厚生労働省はよほどの無知か、我々精神疾患患者を恐ろしいほど抑圧しているといえる。それに加担しているのが障害学で、患者の実態や医学という応用科学を無視して、机上の空論で精神保健福祉制度を組み、実際の福祉施設や就労支援制度を作ったという、戦後でも稀に見ない失策、失政だと思う。患者に合わせた職員の態度や労働環境に支援環境を改めるとともに、精神疾患患者に対するスティグマ(偏見)を増大させている3障害というカテゴライズを廃止するべきだ。国連も障害者権利条約で、全ての障害者を一緒くたにするのは止すべきだ。かなりの人権侵害に当たると思う。
分からないのは、環境や3障害というカテゴライズや制度によって、自分を身体障がいや知的障がいと同一視する患者がいたりすることで、そう言いながら車検の申込みをして自家用車に乗っているから笑える話だが。
極端な例を上げて申し訳ないが、3障害という制度は一般社会人の(良く言えばIQ130以上はあるかもしれない)精神疾患患者をIQ70以下という知的障がい者レベルの労働環境や福祉環境に抑圧しているとしか考えられない。厚生労働省を含む国政はこの状態を是非とも改善してほしい。
ただ一つ言えるのは、厚生労働省の定めた福祉の道から外れて、自我を取り戻し、自分の道を模索するのが患者として最善の策だということは提案しておきたい。今のところは。