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上野リチ: ウィーンからきたデザイン・ファンタジー 三菱一号館美術館

上野リチ: ウィーンからきたデザイン・ファンタジー

上野リチ: ウィーンからきたデザイン・ファンタジー

2022.2.18-5.15

三菱一号館美術館

京都国立近代美術館からの巡回展です。

上野リチを初めて見たのは大学生の課外授業。2009年に目黒区美術館で『上野伊三郎+リチ コレクション展 ウィーンから京都へ、建築から工芸へ』を開催していました。その時の図録もこの三菱一号館美術館の展覧会で展示されています。

この展覧会を見るにあたって、とても良かったのが以前パナソニック汐留美術館で開催されていた『モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展』でした。その時に原研哉さんの講演会も聴きに行きました。

ブルーノタウト、井上房一郎、アントニン・ノエミ・レーモンドなど、上野リチ夫妻の仕事の背景を理解するのに見てよかった展覧会だったなぁと思いだしながら拝見していました。

左が目黒区美術館での上野リチ展図録
右が今回の三菱一号館美術館の図録


かわいい鳥さんが案内してくれています
〈イースター用ポンポン入れのデザイン〉なのだそう
今回は入りませんでしたが、カフェ1894年の裏側、美術館チケット売り場
〈プリント服地 野菜〉
やっぱり今回の展示はDMやチラシ、ポスターに使われているグラフィック、テキスタイルのドローイングが素敵です
〈プリント服地デザインボンボン(2)〉


他にもミュージアムショップには、現代作家さんがつくられたものが販売されています

一番好きだったのは、日比谷公園にあったという壁画作品〈レストラン「アクトレス」〉この建物は今は現存していません。

話は脱線しますが、以前から老朽化で解体されると言われていた銀座カプセルタワーが現在、解体されています。一部は宿泊施設として残すように検討されているそうですが、やっぱり壊されてしまうのは寂しくもあります。

埼玉県立近代美術館の敷地内にある黒川紀章カプセルタワーのひと部屋


こんなふうに、ひとつづつよりメタボリズムってコンセプトがわかりやすいようにたくさん積み上がっていたらいいな、と淡い期待…。

話を戻して。

井上房一郎を初めて知ったのはパナソニック汐留美術館での『モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展』。
その後に、高崎の旧井上房一郎邸にもうかがいました。
高崎市美術館の敷地内に移築されています。

井上房一郎邸は、アントニンレーモンドの事務所をもとに作られたもので、現在では現存していないレーモンドの事務所を知るのに重要な建物です。

また、群馬県立近代美術館にも、井上房一郎のコレクションが常設されている部屋があります。井上房一郎氏の号である「戸方庵」にちなんで「戸方庵井上コレクション」と呼ばれています。

そして、まさかの上野リチ夫妻と井上房一郎は交流があったことを知りませんでした。ブルーノタウトや井上房一郎が設立した工芸運動、「群馬県工芸所」に上野リチ夫妻も関わっていたのを初めて知れたので嬉しい!


他にも、高崎には高崎音楽センターなど、アントニンレーモンドの建築を見ることができます。

室内
屋上から撮影した高崎音楽センターの全貌

話は脱線しまくりますが、日光に行った際にもアントニンレーモンドの建築を見てきました。

イタリア大使館です。

雪の季節は開館していないので、外観のみですが。市松模様が美しい建物です。

《《《美術館チケット投稿を、昨年達成しました20214月〜12月まで。)今年2022年はゆるゆると今まで行った美術館チケットの整理をしながら、自分のやってきたことを整理していきます。》》》


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