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「ウクライナは見捨てられたけど、アメリカは日本を守ってくれるのか?」を考えてみた
ウクライナ侵攻をニュース等で見た人が
「日本が中国から攻められたとしたら、同じ様に米国は見捨てるのでは?」
といった意見を述べてるのをよく見るので、本当にそうなのかをファクトを元に考えてみた。
TL;DR
日本だけではなく、中国と地理的に近い韓国と台湾も合わせて考えた場合、それぞれ以下のようになるのではないかと考えられる
日本: 守ってくれそう
韓国: 守ってくれそう
台湾: 守ってくれるか怪しい
尚、いずれも「直近でいえば」という条件付きになる。
何故米国はウクライナを見捨てたのか?(=直接的な軍事介入をしないのか)
まず米国が何故ウクライナでの直接的な軍事介入を避けてるのかを抑えたいと思う。
これに関してはバイデン大統領がここ2週間で同じ姿勢を示しているので分かりやすいが、以下になる。
ウクライナとは軍事同盟を結んでいない
軍事同盟を結んでいない国のための第三次世界大戦を必ず避ける
それぞれの詳細は以下になる。
1. 米国はウクライナと軍事同盟を結んでいない
ウクライナは世界最大の軍事同盟であるNATOに加盟できておらず、日米安全保障条約のように個別米国と軍事同盟を組めてるわけでもない。
つまり米国はウクライナを助ける義務が無いわけである。
※1994年に署名されたブダペスト覚書もウクライナを助けるという内容は含んでいない
2. 軍事同盟を結んでいない国のための第三次世界大戦は必ず避ける
バイデン大統領は一貫して
米国が直接的な軍事介入をすれば第三次世界大戦になる
ウクライナで第三次世界大戦は戦わない
との姿勢を示しており、上記の軍事同盟がないからこそウクライナでは直接的な軍事介入をしないと説明している。
President Biden: “We will not fight the Third World War in Ukraine” pic.twitter.com/ujrNtgKcct
— CBS News (@CBSNews) March 11, 2022
軍事同盟を結んでいる国が攻められた場合、米国は直接的な軍事介入をするのか?
これも実は上記の動画で説明されている。
NATOの領域は最後の1インチまで守る
ロシアがNATO領域に介入したら、我々(米国)は動く。それは第三次世界大戦を意味するが、NATO条約第5条という神聖な義務がある
また、日本と結んでいる日米安全保障条約、韓国と結んでいる米韓相互防衛条約に関しても同等であると過去に述べている。
つまり、軍事同盟を結んでいる限りは米国が見捨てるということは無いわけである。
軍事同盟はこれからも維持出来るのか
軍事同盟があれば第三次世界大戦になろうと、米国は助けてくれるという事は分かったが、果たしてその軍事同盟は今後も維持できるのかという問いが残っている。
冒頭に述べた意見に関しても「直近でいうと」という条件付きであり、長期的な目で見た場合どうなるかに関しては誰も分かっていない。
日米安全保障条約に関しては、
1年毎の更新であり通告後1年で廃棄できる。
日本にとってかなり有利な条約である(相互安全保障ではないため)
戦後ずっと米国がGDPトップであったが、2030年代には中国がトップになると予測されている(2050年以降に再び米国がトップに戻るとも予測されている)
と言った点から、現状の条約をそのまま維持し続けられるかに関しては個人的に懐疑的である。
台湾は軍事同盟が結べていない?
台湾に関してはNATO加盟は勿論、米国間との軍事同盟も無い。台湾関係法というものはあるが、アメリカによる台湾の防衛を保障するものではなく、あいまいな状態となっている。そのため日韓と比較して、台湾は中国からの驚異に脆弱であると言っても過言ではない。
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