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移動ロボットだからって、めちゃくちゃ正確に動き回らなくても良いかも、という話。

移動ロボットの業界にいると、ついつい自律移動「技術」のハイレベルさに関心を持ってしまいます。今日は、「技術」から少し離れて、「価値」はどこで生まれるのか考えるのもやっぱり大事ですよね、という話です。

自律移動の技術というと、地点Aから地点Bに
・いかに短時間で移動できるか?
・人などがいても衝突することなく安定して動けるか?
・走行環境が変わっても迷子にならずに安定して動けるか?
みたいな感じです。もっと気になることは沢山あります。

多くのアプリ(例えば、配送とか掃除とか)では、上に書いた技術的な項目が、生産性・ダウンタイム・安全性などの顧客価値に直結することが多いです。とは言え、「ビジネス」の人と話していたりすると、そんなこと興味ないし!!みたいなシーンに出会すことがあります。

最初にそんなシーンに出会したのは、「広告」を目的としたときでした。
営業のメンバーから言われたのは、「ロボットがどう動くとかはどうでも良くて、そんなことよりロボットがいることが大事!!」(ちょっと誇張しているかも)ということでした。

まだまだ移動ロボットが珍しい時代でもあったので、ある意味では客寄せパンダ的にでもロボットが動いていて、利用者がロボットに気付き、目線をゲットできればよいということだったのでしょう。「広告」という性質上、まずはそれで良いのかもしれません。そこには正確に、指示通りに動くかはあまり関係ないとのこと。
※もちろん、より精度高くターゲティング広告をするためには、精度良く動くロボットも求められるでしょう。


そして、「広告」の次は、「移動販売」です。
現在、東京駅前丸の内エリアで行っている配送ロボットの実証もそのような類いなのかも知れません。我々、パナソニックHDが作った移動ロボットが、カプセルトイや飲料などの販売をしています。

詳しい実験の内容は、以下のページなどに書かれているのですが、丸の内エリアの特定の場所にロボットは止まり、そこで販売を行い、また次の停止場所に向けて移動するという感じです。

ロボットが移動している時間よりも、停まっている時間の方が長い時間かもしれません。そして、ロボットが販売をして、お金を稼いでいるのは、停まっているときです。こうなると、顧客からすると、動いているときのロボットの性能は大して重要ではなくなるかもしれません。
むしろ、キッチンカーみたいにどこで販売するかとかのが大事かもです。

停まっているときの様子はこんな感じです。
先日、フラッと実証の現場を見に行ってきたら、販売グッズの説明したり、一緒に写真撮ろうと誘ったり、クルクル回ったり、色々と工夫がされていました。

もちろん、次の地点には自律移動で動くので、技術的にはちゃんと動く技術は作っています。技術メンバーも頑張っていますので、是非動画も見てあげてください~(一般の方が多く映り込むので、ぼかしを入れさせて貰いました)

毎日ではありませんが、2月4日まで丸の内エリアでの実証は行っていますので、興味ある方は是非行ってみてください~一緒に写真撮ってあげてください!

技術者としてはついつい技術の性能に拘りたくなってしまいますが、ビジネスパーソンの方々と話をすると、顧客価値の観点の新しい視点を頂けるので面白いですね!!決して、技術が要らないと言っているわけではないので、お間違いなく~~

では、また来週〜。
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安藤健(@takecando)
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