見出し画像

三密を自分に適用する(889)

私たちは、もともとは純粋で清浄でした。あまり騒ぐことなく、静かに生活していたのです。それが、成長するにつれて、余計な不完全な知識が身につき、騒いでもいいと思ったり、好き勝手に行動してもいいと思ったりするようになってきているのです。

多くの人が現時点で仏性が覆い被されていて、秘密の状態(仏性が現れていない状態)になってきているのです。しかしもともとは、すべての人は仏性(純粋で清浄なる心、仏になりうる性質)を備えているのです。本来もっている仏性に目覚めれば(再認識すれば)、生きながらにして仏の境地に至ることができるのです。

では、具体的にどのようにすれば仏の境地に至る(仏性が現れるようになる)ことができるのでしょうか。
それは、身体、口(言葉)、意(心)に隠されている(秘密になっている)仏性に気づくことです。具体的な例を示してみましょう。

【身体の秘密に気づく(身密)】
 ・自分の行動を見直して、純粋で清浄なる行動を見極める。
 ・自分勝手な行動(我欲だけの気持ちによる行動)をしない。
【言葉の秘密に気づく(口密)】
 ・自分の言葉を見直して、正しい言葉を話す。
 ・貪りや怒りの気持ちを抑えて、いったん静かな状態を作る。
 ・慈しみの気持ち、感謝の気持ちを言葉にする。
【心の秘密に気づく(意密)】
 ・いったん立ち止まり、心が揺れ動いていないかどうかを見極める。
 ・ものごとをありのままに受け入れる。
 ・他者への心配りをしてみる。
 ・リラックスし、深呼吸をして、こころを落ち着かせる。

己に克(か)たんとつとむべし、身体を正し、言葉を正し、心を誠にし、常に無常の理を忘るることなかれ」と釈尊は説いています。上記に示した行い(三業という)をすることによって、三つの秘密(三密)に気づくことが大切なのです。

[補足]
身口意は、それぞれ身体、呼吸、心に合致します。身口意を調(ととの)えることは調身、調息、調心の坐禅で代替することもできるのです。一日一回、坐禅または静坐を自分の部屋で行うようにしてはいかがでしょうか。

「静」という字は、「青」と「争」から成り、あらそいをしずめるという意味です。そして、それぞれに「氵」を左に加えると「清」「浄」になるのです。すなわち、「仏とは心清浄これなり」(『臨済録』)なのです。

****************************************************************
#心 #ストレス #あるがまま #関係する人 #正しい見方 #禅 #禅の言葉 #迷い #自分学 #リーダー #役に立つ情報 #平尾隆行 #生き方を極める #禅的自分学 #迷いを放下する #新しい自分

電子本の案内:

●ストレスをなくしてあるがままの「こころ」で生きる Kindle版 など
[Kindle 無料アプリをインストールして お読みください。]

●『「あなた」が変わる古典の言葉』
( https://amzn.to/3HybqFD  [短縮URL])
には、55の禅語を解説しています。****************************************************************

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?