見出し画像

「あざと可愛い」の現代的な意味(921)

「あざとい」と「可愛い」を合わせた「あざと可愛い」は、一般的には抜け目なく可愛く魅力的に振る舞う女性のことを意味します。男性から女性にアプローチする時代から、女性もまた男性にアプローチするのがありうる時代になってきています。

 [注]  「あざとい」は「小聡明い」と書き、図々しく抜け目がないこと。
    「可愛い」(かわいい)は、愛らしく魅力があること。

ここで、「小聡明い」は「聡明」が入っているように、本来は(人格にすぐれ)賢い・利口という部分があるということです。その程度が小さいのが「あざとい(小聡明い)」なのです。

 [注]  「賢い(かしこい)」は、もともと畏い(かしこい、恐れ敬う)から
    「ありがたい」へ、さらに「素晴らしい」「頭がいい」と変化した
    ものと言われています。
    そこから、利口(頭がいい、抜け目がない)とか、賢明(頭の働きが
    鋭く、要領がいい)の意味が出てきています。

したがって、「あざとい」は、図々しく抜け目がないというネガティブな意味だけではなく、ポジティブな意味があることに注意しなければなりません。その意味で「あざと可愛い」は、ネガティブというより、むしろポジティブな意味合いを持つと考えておくのが無難なのでしょう。

最後に、「賢人」について補足しておきましょう。「あざと可愛い」がネガティブな面とポジティブな面があるように、「賢人」にも両面があるのです。

「賢人」を「けんじん」と読む場合には、知恵があり、行ないのすぐれている人、聖人に次いで徳のある人の意味を持ちます。賢者(けんじゃ)とも言います。平たく言えば、自分の力量をわきまえていて、中立公正の言動ができる人と言っていいでしょう。過去や未来にこだわることなく、現在をしっかり生き抜いている人です。

「賢人」を「さかしらびと」と読む場合があります。これは古語であり、でしゃばって世話をやいたりする人、利口ぶる人の意味を持っています。

参考までに、賢人にまで至らない人として、凡人と愚人について補足します。
凡人とは、庶民、平民の意味も持ちますが、好き嫌いがかなり明確な人と言えるでしょう。過去を振り返ってこだわったり、未来を慮(おもんはか)って気をもんだりするのです。目先にとらわれて、利害に左右される人と言っていいでしょう。
愚人とは、思慮の足りないおろかな人です。常に感情と気分に流されることが多く、好き嫌いを極端に敏感に感じる人と言えます。いわば、欲望・我欲を全面に出す人と言ってもいいでしょう。

*****************************************************************************
#心 #ストレス #あるがまま #関係する人 #正しい見方 #禅 #禅の言葉 #迷い #自分学 #リーダー #役に立つ情報 #平尾隆行

電子本の案内:

ストレスをなくしてあるがままの「こころ」で生きる Kindle版 など

[Kindle 無料アプリをインストールして お読みください。]

*****************************************************************************

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?