修行で何ができるようにするのか
禅寺の修行は、かなり厳しいものと言われています。いったい、何を求めようとしているのでしょうか。
禅の世界では厳しい修行を経て身に具えるべき自在のはたらきとして、以下の七つをあげています。(種伝鈔という書に「七事随身」があり、茶道に適用された)
①大機大用(たいきだいゆう) 相手を見抜くはたらきの機と、
相手に対してはたらきかける用。並外れた巧みで大きな能力。
②機弁迅速(きべんじんそく) その場に応じて判断し、素早く説くこと。
③語句妙霊(ごくみょうれい) 言葉の表現・言説が深く細やかなこと。
④殺活機鋒(さっかつきほう) 押すも引くも、生かすも殺すも自由自在。
⑤博学広覧(はくがくこうらん) 悟りの後は集中して見識を備えること。
⑥鍳覚不昧(かんかくふまい) 真理を鑑別し、一点もくらまされない。
⑦隠顕自在(おんけんじざい) 出るのも見えないのも自由自在。
内面には実力を十分に満たしていること。
要するに、相対する時には瞬間的に対応し、相手に合わせて言葉巧みに自在に使いこなし、言動は見識あるものでぶれない、ということです。
これらは、別の言い方をすることもできます。1対1で言い換えるものではありませんが、あえて記すと次のようになります。
①大機大用と③語句妙霊
殺人刀活人剣(せつにんとうかつにんけん、一切を截断・活現)。
②機弁迅速 探竿影草(たんかようぞう、学人の真偽を見極める)。
④殺活機鋒 衲僧巴鼻(のうそうはび、学人の鼻づらを引き回す)。
⑤博学広覧 格外説話(一般の思量を離れて仏道そのものを説く)。
⑥鍳覚不昧 脚踏実地(きゃくとうじっち、地に着き危なげない)。
⑦隠顕自在 向上関棙子(こうじょうのかんけつし、宗旨を究め尽くす)。
対外的には、七つの威儀を正すのがよいとされます。もともとは中国の故事で、七つの武具「弓、矢、刀、剣、鎧、兜、鉾(ほこ)」を備えておくという意味です。これらを備えておけば、いかなる攻撃に対しても受けて立つことができるというわけです。
私は、この七つの武具から五月人形を連想しました。皆様は、いかがでしょうか。
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