予想が当たって鬱状態、ついでに濃い目の希死念慮
早朝も早朝、陽が昇って間もなく、居間にやってきた娘がドスドス歩き回りながら笑っています。眠れねえよ、やめてくれよ。やっぱり陽気過ぎるの危ないって。戻った、部屋に戻ったよ、あ、トイレに行った、部屋に戻るのか、戻った、いや戻ってない、また来たよ、カーテン開けてる、起きるのか、起きるのか、戻った、戻ったよ。
二度寝しました。
7時、目覚ましで起きました。娘は起きてるのだろうか。静かだな。寝てるのかな。眠れねえなあ、しょうがないから起きるか。起きよう。そういえば炊飯器のタイマーセットし忘れてたんだ。セットしなければだな。
キッチンでガタガタしてたら娘が起きてきました。なんか表情が明るい。キラキラしてる。ていうか、寝てねえな。明らかに悪い方向だなあ。なんか昨日思ってたとおりダメっぽいな。
味付きの鶏肉を買ってあります。朝のうちに焼いて冷蔵庫に入れておこうと思っていたのですが、この感じだと今すぐ焼いて食べてもらったほうが良さそうだな。
娘に聞いたら「食べる」ということでした。急いで焼きます。レタスを盛った皿に焼いた鶏肉をドカドカ乗せます。ちょうどご飯も炊きあがりました。ナイスタイミング。
食後にカフェインレスコーヒーも飲んでもらいました。過剰な躁状態は少しずつ落ち着いている、のだろうか、全然わかりません。
「今日の夜はさあ、睡眠薬、飲む?」
朝の薬を飲む娘に聞いてみました。
「飲む」
そうですか。それならよかった。
娘は朝からピアノを弾き始めました。しかし、音量がコントロールできておらず、バンバン叩くのに近い強い音で弾いています。
「弱くして弱くして」
娘はキョトンとしています。ピンと来ていないようです。弾くのをやめてしまいました。あ、ちょっと怒ってる?
部屋に戻りました。怒ってんのかな。
出勤。
退勤。
サラダ油が無くなりそうだから買わないとなあ。あと牛乳は飲み干されてるだろうから買うか。夕食は何にするかなあ。マッケンチーズにするか。肉も焼くか。そうするか。
買い物して帰宅。
静かです。
娘は起きていました。
鬱、なんですかね。
なんかこう、地獄の底に沈んでいるような、とんでもない表情をしていますね。
これは、まずい、のか?
急いでなんか食べさせないと。
「なんか食べるでしょ、急いで作るね」
返事はありません。
急いでマカロニを茹で、タマネギとベーコンを炒めて小麦粉と牛乳とチーズを混ぜ、平行してグリルで塩コショウガーリックパウダーの豚ハツを焼きます。いつもだったら途切れることなく聞こえてくるはずの娘の部屋からの独り言が聞こえてきません。まずいです。昨日予想した通りのまずい状態、ひどい鬱です。マジやばいって。
出来上がって声をかけます。返事はありません。出ても来ません。部屋まで声をかけに行きました。布団に座ってどこか見えない一点を凝視しています。
「食べて〜」
返事はありません。しばらく放っておくしかないな。
私の分を急いで食べます。マッケンチーズ、美味しくできたよ〜。豚ハツも臭みもなくて美味しいよ〜。マッケンチーズも豚ハツも熱々のうちに食べたほうが美味しいよ〜。
私が食べ終えるぐらいのタイミングで出てきました。相変わらず地獄の獄卒に罰を加えられている死人のような表情です。
「自殺させて」
希死念慮だ。濃いめの希死念慮だ。なんか久々だ。久々に濃ゆい希死念慮、たまらんな。
娘の発言には返事をせずに「あとは全部食べてね〜」と言ってテーブルから逃げました。残りわずかのマッケンチーズはキッチンで立ったままクチに放り込みます。マッケンチーズ美味しいよ。娘と目を合わさずに私の部屋に逃げました。薬は後で飲んでもらえばいいし、なんだったら一回飛ばしてもいいし。
食べ終えた娘は部屋に戻ったようです。静かです。ものすごく静かです。独り言を喋っていたら喋っていたで鬱陶しいのですが無言は違う意味でとんでもない圧です。
8時からズミクニさんのスペースを聞くつもりで準備していたら娘が部屋から出てきました。
「薬、飲んで〜」
急いで声をかけます。
「んあ」
ああ、食べて落ち着いたのでしょうか、最悪の状態からは脱しています。いつもぐらいのダメな感じです。決してこれがいい状態ではないところが現実です。厳しいです。
睡眠薬も飲んでもらいました。あと、PASMOが失くなったと言っていた娘に代わりにパパの新しいスマホのモバイルSuicaを使ってみたらわと伝えます。
「モバイルSuica、格好いい?」
「格好いい」
ニヤリとしてるよ、よかったよ。
そのあと、ズミクニさんのスペースを拝聴いたしました。KADOKAWAの方は「可愛らしい」と言っていましたが、なんか分かる気がしました。可愛らしさの一部はすっとぼけた味わいの面白さのような気もします。いいっすね。いいっすよ。そしてまだ本は買っておりません。近日中に買います、必ず。
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