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2022年に観た映画

昨年に引き続き記録を残すことにします。感想は控えめだったりそうでもなかったり。それほどたくさん観る方ではないけど、観ない方でもないです。基本的には劇場で観たものを。映画は劇場で観たい派。そして邦画多めです。2021年に観た映画はこちら

●1月13日(木)『ドライブ・マイ・カー』

カンヌで受賞したのを機に観に行きました。昨年から前から気になっていたもののなんとなく後回しにしてたのですが、受賞したらとたん観に行くというなんとも分かりやすい私です。とはいえ映画館の座席も満席。私のような人がきっとたくさん。一般的な劇場上映作品よりは長めの作品。少し冗長には感じたものの、ラストに向けてじんわり心に迫る作品でした。三浦透子さんが気になる。

●2月12日(土)『前科者』

WOWOWドラマがとても良いと聞き、実際に見てとても良かったので映画も観に行きました。森田剛氏の抑制の効いたお芝居がとても良いなと。ドラマ版で石橋静河氏、北村有起哉氏、宇野祥平氏の役も好きだったので、劇場版でももっと観たかった。正直、劇場版は保護司のお仕事よりも殺人事件の方にフォーカスが当たりすぎていたし、初恋の人が現れる感じもドラマ版から描いてくれた方が唐突感がなくもっと丁寧な描写になったのではという印象。ドラマ版で上がった期待値に映画版が到達しなかったというのが本音。とはいえ、有村架純さんのお芝居が基本的に好き。この先も見続けることでしょう。

●4月9日(土)『とんび』

ゆずの楽曲が主題歌、そういうきっかけがなければ観に行かなかったかもしれません。でもこういうきっかけも大事。子を持って初めて親の気持ちが分かると言われるけど、この映画を通じて子どもを持たずとも親の気持ち(特に寂しさ)は理解できた気がします。演技派による昭和感を感じられる作品。この令和に観ると妙に新鮮。難点をいえば、阿部寛さんがいくつもの年齢を演じ分けていたけど、見た目は年齢ごとに違いがあまり分からなかった。もっと老けメイクにするとかそういうのはできなかったのだろうか。

●4月26日(水)『カモン カモン』

子どもは哲学しているんだよ、そう言われているような作品だった。子どもを子ども扱いし、大人の添えもののように扱い、本気で子どもは未熟者だから大人が正しく導かねばならないと思っている大人もたくさんいると思う。でも、子どもの方が真実が見えていることもある。むしろ大人は生きていくために真実に目を背けたり、常識といわれるものに沿って正しく生きている風を気取っているだけだったりする。自分には何が見えていて、何が見えていないのか、そんなことを考えさせられる作品。

●5月1日(日)『コーダ あいのうた』

アカデミー賞を獲ったからという訳ではないのですが、なんとなく気になっていたし、受賞したし、ファーストデーでお得だし、ということで鑑賞。青春ドラマの王道!でした。これがアカデミー賞を受賞したことに新鮮な驚きとともに、「良心」みたいなものを感じます。なによりエミリア・ジョーンズの歌声が素晴らしい。本業が歌手ではないらしいですが、だからこそのはまり役なのかもしれないし、歌のうまい俳優の域を超えているし、本当によかった。ろう者の家族を演じた3名が皆聴覚障害者というのもよかった。手話を演じているのではなく、手話で演じていて、とても自然、ストーリーに馴染んでいた。とりあえずもっとエミリア・ジョーンズの歌を聴きたい。

●5月4日(水)『余命10年』

観よう観ようと思いつつなかなか足を運べていなかったのだけど、幸いにもロングラン上映でようやく観ることが叶いました。泣くのが必至だったので閑散としたレイトショーで観ました(終電に乗り損ねないかだけ心配だった)この作品は岡田惠和さん・渡邊真子さん脚本作品。かの岡田さんが脚本を手掛けているものの、私的には藤井監督作品という位置付け。観終えての感想としては藤井監督のまた新たな側面を見たような気分。自ら脚本も書ける監督がこの作品でディレクションをする意図・意義を考えたりしました。中身の感想としては、とてもとても丁寧に撮られていることが伝わってくる作品。ストーリーとしては決してアップダウンもどんでん返しもない、ひたすら泣ける作品、パンチは少なめ。どの役者も上手い。それを味わえる作品だと思いました。

●6月某日『メタモルフォーゼの縁側』

観たのに感想を書かないまま月日が流れてしまいました。。。月日が経っても、良いものを観たなぁという印象は残っている。芦田愛菜さんも宮本信子さんもナチュラルにとても素敵な人物を演じていた。それだけは確か。

●7月某日『私は最悪。』

こちらも観たのに感想を書かないまま月日が流れてしまいました。。。ただ、この作品についてはなんとも感想を文字化し切れず書くのが遅れてしまったというのが本音。清々しさとかスカッとした感情が生まれるとかとは真逆で、ざらりとした、人間というものに絶望しそうな気持ちとそこに一筋刺す光のようなものを感じた作品だった。生きてればハッピーなことばかりではない、割り切れることばかりな訳がない、そんなことを実感させられた、そんな作品でした。

●11月9日(水)『窓辺にて』

私は基本的に、その時の直感で観る作品を決めるか、観たい俳優が出ているから前から観ると決めているかのどちらかです。今回は前者。今泉作品は昨年観ていて作風イメージが出来ていたこともあり、その時の気分がまさに今泉作品を観たい、それもTVドラマ『silent』に感化されてラブストーリーが観たいというところにマッチした次第。さて、『窓辺にて』を観ていてとにかく驚いたのは音楽の少なさ。劇中にこんなにも音楽が流れない作品は久しぶり。登場人物の感情をより効果的に表現したいと思ったら、やっぱり相応しい音楽を添えたくなってしまうと思う。だけど、そこは淡々とまさに何気ない日常を描くからこそセリフと生活音しかない世界が綴られていたことが新鮮だった。むしろその方が登場人物の感情が際立つということなのかもしれない。また一つ学びになった。

●12月6日(火)『月の満ち欠け』

珍しく原作を先に読んでから鑑賞してみた本作。非常に複雑な小説をたった2時間の脚本に落とし込むって本当に大変だろうなと思いました。それ故、原作から省かれた部分や変更になっている設定も多々あり、原作を読むのは映画を観た後にすればよかったというのが本音(これは自分のせい)。でもこれはこれで良い気づき。原作をそのまま映像作品にしたらきっと3時間どころか4時間くらいの作品になってしまう。脚本を書く練習をしているのでとても参考になりました。

2022年は、以上計10本でした!
どうしても秋は忙しくて観るのを怠りがちだなと認識。
2023年もいろいろ見るぞ。見たいぞ。

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