黒田隆憲

フリーランス のライター、フォトグラファー。『シューゲイザー・ディスクガイド』監修。著…

黒田隆憲

フリーランス のライター、フォトグラファー。『シューゲイザー・ディスクガイド』監修。著著に『プライベート・スタジオ作曲術』『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』『メロディがひらめくとき』など。好きな音楽や映画、飼い犬(柴犬)について書いていこうと思います。

マガジン

記事一覧

ペットロス〜54歳男性の場合〜

どんべえがこの世を去ってからちょうど10日が経ちました。と、自分で書いてみて改めて驚いています。え、まだそんだけしか経ってないの? この間、自分の中の感情が目まぐ…

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黒田隆憲
10日前
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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その3

2024年6月10日(月)後編 ※ 「前編」はこちら 夜はパートナーと前妻の3人で夕飯を食べながら、今日もどんべえを囲んでの談笑。しかしみんなどこか落ち着かない。昼間よ…

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黒田隆憲
2週間前
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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その2

2024年6月9日(日) 朝一番でかかりつけの動物病院へ。今日もステロイドと抗生物質を打ってもらう。 腎臓疾患を抱える犬特有の口臭を確認した医師に、昨夜は血尿も出た…

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黒田隆憲
3週間前
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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その1

2024年6月7日(金) ここ数日、昼間はほとんど寝たきり状態のどんべえ。器から水を飲んだり、流動食を食べたりするのも難しくなってきており、舌がうまく出せずに鼻を突…

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黒田隆憲
3週間前
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どんべえの挑戦:17歳と11ヶ月、奇跡の体重維持と新たなトレーニング

どんべえとの毎日は、新たなチャレンジと喜びの連続です。 介護体制に入ってから、週一で動物病院へ検診に行っているどんべえ。今日がその日でした。 いつも通り体重を測…

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黒田隆憲
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どんべえとの日々から学ぶ支え合いの心

前回の記事に対してたくさんの「いいね」や「おすすめ」、そしてご購入をありがとうございました。その後、読んでくれた友人からも、介護オフの日に「気晴らしをしよう」と…

黒田隆憲
1か月前
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老犬どんべえとの日々、介護の重さと孤立感

毎日が試練、どんべえとの生活 前回の更新から3週間が経ちました。 犬の寿命は人間のおよそ7倍で進むと言われており、ましてや老犬なのでこの20日くらいでかなり老化も進…

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黒田隆憲
1か月前
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お礼

前回、老犬介護は金がかかるという内容の投稿をしたら、いつもより多くの「投げ銭」を頂いてしまいました。少し踏み込んだことを書いたのは、「老犬介護はそれなりの覚悟が…

黒田隆憲
2か月前
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老犬介護はお金がかかる〜あまり語られない本音の話〜

もうすぐ18歳を迎えるどんべえですが、介護に入ってからは、とにかく悩みの種は「お金がかかる」ということです。 動物と暮らしている方はご存知の通り、ペットの病院代は…

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黒田隆憲
2か月前
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人間が与えてしまったペットの「老後」

前回の更新から気づけば2週間が経ってしまいました。 痴呆が進んだどんべえの「夜泣き」が悪化し、病院で安定剤を処方してもらったところまで話したと思います。 安定剤…

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黒田隆憲
2か月前
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どんべえ怪獣、現る〜シニア犬の徘徊問題〜

どんべえの介護が始まってから1か月が過ぎ、どんべえの状態も我々チームの状態もいろいろと変わってきました。 まず食欲の件ですが、「固形物を咀嚼して嚥下する」という…

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黒田隆憲
3か月前
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犬のからだに針を刺す 〜「皮下輸液」について〜

介護チームを結成し、どんべえのための本格的な介護に入ってからそろそろ1ヶ月が経ちます。 腎不全による貧血や、脾臓にある腫瘍が(おそらく)原因の炎症、痴呆による深…

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黒田隆憲
3か月前
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フィジカルとメンタルにこたえる「夜の徘徊」(シニア犬用のレシピ紹介もあり)

どんべえの介護が始まって3週間が経ちます。 当面の介護ミッションは、どんべえの留守番が長時間にならないようチームでシフトを組みつつ、減退気味の食欲をなんとか回復…

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黒田隆憲
3か月前
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シニア犬の介護。食欲を取り戻すためのトライアンドエラー

前回まで 先月、急にご飯を食べなくなったどんべえを病院に連れて行ったところ、赤血球の減少による貧血と、腎不全の進行による脱水症状を指摘されたことは前回お話しし…

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黒田隆憲
3か月前
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チーム「どんべえ介護プロジェクト」結成!

ある時からどんべえの食欲が急激に減退し、寝ている時間も増えてきたことを前回の記事で書きました。 病院へ連れて行ったところ、2日にわたって日帰りの「検査入院」とな…

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黒田隆憲
4か月前
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介護生活の新たな局面

どんべえの介護生活が新たな局面を迎えつつあるようなので、まずは近況報告から。 実は数日前から「ご飯」をまったく受け付けなくなってしまいました。 これまでも半分〜…

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黒田隆憲
4か月前
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ペットロス〜54歳男性の場合〜

どんべえがこの世を去ってからちょうど10日が経ちました。と、自分で書いてみて改めて驚いています。え、まだそんだけしか経ってないの? この間、自分の中の感情が目まぐるしく動き回っていたので、とうにひと月くらい過ぎてしまったような徒労感です。 どんべえを家に迎え入れた時から覚悟していた「愛犬の死」。その時に「ペットロス症候群」が自分に降りかかることも、ある程度は覚悟していました。とはいえ、生まれて初めて飼育した犬の死を迎える体験がどんなものなのか、こればっかりは実際に訪れてみ

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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その3

2024年6月10日(月)後編 ※ 「前編」はこちら 夜はパートナーと前妻の3人で夕飯を食べながら、今日もどんべえを囲んでの談笑。しかしみんなどこか落ち着かない。昼間よりどんべえの呼吸は弱くなっているし、何より舌の色がピンクではなく灰色になっている。口を開けて呼吸をしているから、口の中が乾くだろうと思いシリンジを使って湿らせても、すでにそれを嚥下する力すらない。これは明日の朝まで持つかな、寝ている間に旅立たれたりしたら辛いな。 21時に一度外出し、家に戻ってどんべえに

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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その2

2024年6月9日(日) 朝一番でかかりつけの動物病院へ。今日もステロイドと抗生物質を打ってもらう。 腎臓疾患を抱える犬特有の口臭を確認した医師に、昨夜は血尿も出たことを話したところ、「あと1週間持つかどうか」と、初めてはっきりと余命宣告をされた。 「そうですよね」とその場では返したものの、正直まったく実感が湧かない。もちろん見るからに弱っているし、これまでの具合の悪さと次元が違うのも頭では理解しているつもりなのだが、「まだ奇跡が起きるんじゃないか?」とありえもしない

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どんべえ介護日記〜おそらくラストミッション〜 その1

2024年6月7日(金) ここ数日、昼間はほとんど寝たきり状態のどんべえ。器から水を飲んだり、流動食を食べたりするのも難しくなってきており、舌がうまく出せずに鼻を突っ込んでむせることも増えてきたので、今日からシリンジを使って与えることにする。ただ、ドロドロとした流動食はシリンジの細い口だと通らないので、百均でドレッシング用の空き容器を購入した。 気になるのは、朝から呼吸が浅くて速くなっていること。しかも、口から食べ残しのような茶色い液体が、唾液と共に垂れるように。あとか

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どんべえの挑戦:17歳と11ヶ月、奇跡の体重維持と新たなトレーニング

どんべえとの毎日は、新たなチャレンジと喜びの連続です。 介護体制に入ってから、週一で動物病院へ検診に行っているどんべえ。今日がその日でした。 いつも通り体重を測ってもらったところ、8.3キロ。前回が8.2キロで、以前は7キロ台まで落ちてしまったこともあったのですが、ここにきて回復した体重をずっとキープできているのは大変喜ばしい。最近は皮下輸液をすると、体が水分を吸収することがうまくできずに皮膚がたぷたぷになってしまうという話を前回しましたが、そのため輸液の回数も減らしてい

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どんべえとの日々から学ぶ支え合いの心

前回の記事に対してたくさんの「いいね」や「おすすめ」、そしてご購入をありがとうございました。その後、読んでくれた友人からも、介護オフの日に「気晴らしをしよう」と食事に誘ってもらったり、「いつでも駆けつけるよ」と言ってもらったり。本当に自分とどんべえは幸せ者(犬)だなとしみじみ感じています。 こうした経験から、改めて何かしらの形で「辛いです」「不安です」という気持ちを伝えることが、どれだけ大事かを実感しました。僕に限らず、老犬介護や育児、病気や怪我など何かしらの形で「孤立」を

老犬どんべえとの日々、介護の重さと孤立感

毎日が試練、どんべえとの生活 前回の更新から3週間が経ちました。 犬の寿命は人間のおよそ7倍で進むと言われており、ましてや老犬なのでこの20日くらいでかなり老化も進んでいます。 まず、両足の筋力が衰えたため、もはや立つことも難しくなってきました。右半身が少しずつ麻痺しているようで、右前足もおぼつかない様子。 本人はまだまだ歩く気満々なのに、思ったように体が動かないことがもどかしいのか、目が覚めている間はずっとヒュンヒュンぐずったり、時にワォー!ギャオー!と泣き喚いたり

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お礼

前回、老犬介護は金がかかるという内容の投稿をしたら、いつもより多くの「投げ銭」を頂いてしまいました。少し踏み込んだことを書いたのは、「老犬介護はそれなりの覚悟が必要」と言いたかったからなのですが、我々にもご配慮くださり本当にありがとうございます。 頂いたお金はもちろん、どんべえ介護に使わせてもらいます。

老犬介護はお金がかかる〜あまり語られない本音の話〜

もうすぐ18歳を迎えるどんべえですが、介護に入ってからは、とにかく悩みの種は「お金がかかる」ということです。 動物と暮らしている方はご存知の通り、ペットの病院代は、飼い主が全額負担するためかなりの高額となります。 若くて健康なうちはまだしも、歳を取って体にガタがくると、そのメンテナンスのためにものすごい勢いでお金が飛んでいく。どんべえを迎えた時に、ある程度は覚悟していたものの、「こんなにかかるのか……」と、ここ最近はカードの支払い明細を見るたび愕然としています。 実はど

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人間が与えてしまったペットの「老後」

前回の更新から気づけば2週間が経ってしまいました。 痴呆が進んだどんべえの「夜泣き」が悪化し、病院で安定剤を処方してもらったところまで話したと思います。 安定剤「ジアパゼム」の効き具合には結構ムラがあって、夜中に1度ぐずっただけで、オムツを替えたらすぐに寝てくれる時もあれば、以前と同じようにおよそ1時間置きに覚醒して「グル活」(サークル内を延々と旋回している痴呆症状の一つ)が始まる時もあり……。それでも、ギャーギャー泣き喚くようなことはほとんどなくなったので、飼い主側のス

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どんべえ怪獣、現る〜シニア犬の徘徊問題〜

どんべえの介護が始まってから1か月が過ぎ、どんべえの状態も我々チームの状態もいろいろと変わってきました。 まず食欲の件ですが、「固形物を咀嚼して嚥下する」という健康な犬なら当たり前に出来ることが、おそらくもう出来なくなってしまったようです。 流動食のキドナとか、犬用ミルクや甘酒などはごくごくと飲んでいるので、食欲そのものがなくなったのではないと思うのですが、おそらく老化とか腎不全とかいろいろなことが重なり、「咀嚼する」という重労働が難しくなってきたのかもしれません。 こ

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犬のからだに針を刺す 〜「皮下輸液」について〜

介護チームを結成し、どんべえのための本格的な介護に入ってからそろそろ1ヶ月が経ちます。 腎不全による貧血や、脾臓にある腫瘍が(おそらく)原因の炎症、痴呆による深夜の徘徊などさまざまな症状を抱えるマルチな老犬ですが、手作りご飯の試行錯誤や皮下輸液による水分補給など、チームで協力し合い励まし合いながらここまでやってきました。 その甲斐もあり、毎週行っている血液検査の結果は基本的に「改善」に向かっているようでした。 が、ここにきて新たな問題が。 どうやら下顎の右側に出来たイ

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フィジカルとメンタルにこたえる「夜の徘徊」(シニア犬用のレシピ紹介もあり)

どんべえの介護が始まって3週間が経ちます。 当面の介護ミッションは、どんべえの留守番が長時間にならないようチームでシフトを組みつつ、減退気味の食欲をなんとか回復させ、悪くなってる各数値を少しでも改善させること。 後述しますが、毎週末に行なっている血液検査の結果は今のところ「良好」で、日々の皮下点滴やフードを工夫している結果がちゃんと形になって表れているように思います(油断禁物ですが)。 とはいえ、シニア犬の介護はやっぱり大変。 とりわけフィジカルとメンタルに最もこたえ

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シニア犬の介護。食欲を取り戻すためのトライアンドエラー

前回まで 先月、急にご飯を食べなくなったどんべえを病院に連れて行ったところ、赤血球の減少による貧血と、腎不全の進行による脱水症状を指摘されたことは前回お話ししました。 またエコー検査とレントゲンをしたところ、脾臓に2センチほどの腫瘍があり、おそらく悪性で、これもどんべえの健康に少なからず影響を与えている可能性もあるとのことでした。 そこで、しばらくは食餌の工夫や自宅での皮下輸液、夜中の徘徊への対処、それから長時間の留守番をなるべくさせないことを目的に、どんべえをよく知

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チーム「どんべえ介護プロジェクト」結成!

ある時からどんべえの食欲が急激に減退し、寝ている時間も増えてきたことを前回の記事で書きました。 病院へ連れて行ったところ、2日にわたって日帰りの「検査入院」となり、血液検査やエコー検診など念入りにしてもらったら、少々深刻な状態にあることが分かりました。 大きくわけて、3つの問題。 ・ 赤血球の量がものすごく減っており、それにより貧血が起きている。 ・ もともと良くなかった腎臓の数値が上がり、水分が摂れていないことも相まって脱水症状気味になっている。 ・ 脾臓にあった

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介護生活の新たな局面

どんべえの介護生活が新たな局面を迎えつつあるようなので、まずは近況報告から。 実は数日前から「ご飯」をまったく受け付けなくなってしまいました。 これまでも半分〜3分の1くらい残すことはよくあったのですが、4食連続で全て残したのは「前庭疾患」になったとき以来です。 その前までは割と順調で、いっときは8.9キロまで落ちた体重が9.2キロまで戻ったこともあったくらい。 炭水化物や肉の割合を増やし、油分をたっぷり摂ってもらうために亜麻仁油も割増にして。どんべえも、若い頃の食い

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