黒田隆憲

フリーランス のライター、フォトグラファー。『シューゲイザー・ディスクガイド』監修。著…

黒田隆憲

フリーランス のライター、フォトグラファー。『シューゲイザー・ディスクガイド』監修。著著に『プライベート・スタジオ作曲術』『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』『メロディがひらめくとき』など。好きな音楽や映画、飼い犬(柴犬)について書いていこうと思います。

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お礼

前回、老犬介護は金がかかるという内容の投稿をしたら、いつもより多くの「投げ銭」を頂いてしまいました。少し踏み込んだことを書いたのは、「老犬介護はそれなりの覚悟が必要」と言いたかったからなのですが、我々にもご配慮くださり本当にありがとうございます。 頂いたお金はもちろん、どんべえ介護に使わせてもらいます。

    • 老犬介護はお金がかかる〜あまり語られない本音の話〜

      もうすぐ18歳を迎えるどんべえですが、介護に入ってからは、とにかく悩みの種は「お金がかかる」ということです。 動物と暮らしている方はご存知の通り、ペットの病院代は、飼い主が全額負担するためかなりの高額となります。 若くて健康なうちはまだしも、歳を取って体にガタがくると、そのメンテナンスのためにものすごい勢いでお金が飛んでいく。どんべえを迎えた時に、ある程度は覚悟していたものの、「こんなにかかるのか……」と、ここ最近はカードの支払い明細を見るたび愕然としています。 実はど

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      • 人間が与えてしまったペットの「老後」

        前回の更新から気づけば2週間が経ってしまいました。 痴呆が進んだどんべえの「夜泣き」が悪化し、病院で安定剤を処方してもらったところまで話したと思います。 安定剤「ジアパゼム」の効き具合には結構ムラがあって、夜中に1度ぐずっただけで、オムツを替えたらすぐに寝てくれる時もあれば、以前と同じようにおよそ1時間置きに覚醒して「グル活」(サークル内を延々と旋回している痴呆症状の一つ)が始まる時もあり……。それでも、ギャーギャー泣き喚くようなことはほとんどなくなったので、飼い主側のス

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        • どんべえ怪獣、現る〜シニア犬の徘徊問題〜

          どんべえの介護が始まってから1か月が過ぎ、どんべえの状態も我々チームの状態もいろいろと変わってきました。 まず食欲の件ですが、「固形物を咀嚼して嚥下する」という健康な犬なら当たり前に出来ることが、おそらくもう出来なくなってしまったようです。 流動食のキドナとか、犬用ミルクや甘酒などはごくごくと飲んでいるので、食欲そのものがなくなったのではないと思うのですが、おそらく老化とか腎不全とかいろいろなことが重なり、「咀嚼する」という重労働が難しくなってきたのかもしれません。 こ

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          犬のからだに針を刺す 〜「皮下輸液」について〜

          介護チームを結成し、どんべえのための本格的な介護に入ってからそろそろ1ヶ月が経ちます。 腎不全による貧血や、脾臓にある腫瘍が(おそらく)原因の炎症、痴呆による深夜の徘徊などさまざまな症状を抱えるマルチな老犬ですが、手作りご飯の試行錯誤や皮下輸液による水分補給など、チームで協力し合い励まし合いながらここまでやってきました。 その甲斐もあり、毎週行っている血液検査の結果は基本的に「改善」に向かっているようでした。 が、ここにきて新たな問題が。 どうやら下顎の右側に出来たイ

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          犬のからだに針を刺す 〜「皮下輸液」について〜

          フィジカルとメンタルにこたえる「夜の徘徊」(シニア犬用のレシピ紹介もあり)

          どんべえの介護が始まって3週間が経ちます。 当面の介護ミッションは、どんべえの留守番が長時間にならないようチームでシフトを組みつつ、減退気味の食欲をなんとか回復させ、悪くなってる各数値を少しでも改善させること。 後述しますが、毎週末に行なっている血液検査の結果は今のところ「良好」で、日々の皮下点滴やフードを工夫している結果がちゃんと形になって表れているように思います(油断禁物ですが)。 とはいえ、シニア犬の介護はやっぱり大変。 とりわけフィジカルとメンタルに最もこたえ

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          フィジカルとメンタルにこたえる「夜の徘徊」(シニア犬用…

          シニア犬の介護。食欲を取り戻すためのトライアンドエラー

          前回まで 先月、急にご飯を食べなくなったどんべえを病院に連れて行ったところ、赤血球の減少による貧血と、腎不全の進行による脱水症状を指摘されたことは前回お話ししました。 またエコー検査とレントゲンをしたところ、脾臓に2センチほどの腫瘍があり、おそらく悪性で、これもどんべえの健康に少なからず影響を与えている可能性もあるとのことでした。 そこで、しばらくは食餌の工夫や自宅での皮下輸液、夜中の徘徊への対処、それから長時間の留守番をなるべくさせないことを目的に、どんべえをよく知

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          シニア犬の介護。食欲を取り戻すためのトライアンドエラー

          チーム「どんべえ介護プロジェクト」結成!

          ある時からどんべえの食欲が急激に減退し、寝ている時間も増えてきたことを前回の記事で書きました。 病院へ連れて行ったところ、2日にわたって日帰りの「検査入院」となり、血液検査やエコー検診など念入りにしてもらったら、少々深刻な状態にあることが分かりました。 大きくわけて、3つの問題。 ・ 赤血球の量がものすごく減っており、それにより貧血が起きている。 ・ もともと良くなかった腎臓の数値が上がり、水分が摂れていないことも相まって脱水症状気味になっている。 ・ 脾臓にあった

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          介護生活の新たな局面

          どんべえの介護生活が新たな局面を迎えつつあるようなので、まずは近況報告から。 実は数日前から「ご飯」をまったく受け付けなくなってしまいました。 これまでも半分〜3分の1くらい残すことはよくあったのですが、4食連続で全て残したのは「前庭疾患」になったとき以来です。 その前までは割と順調で、いっときは8.9キロまで落ちた体重が9.2キロまで戻ったこともあったくらい。 炭水化物や肉の割合を増やし、油分をたっぷり摂ってもらうために亜麻仁油も割増にして。どんべえも、若い頃の食い

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          介護生活の新たな局面

          老犬介護は大変、だけど楽しい

          今年1月の投稿でも書いたように、現在「緑内障でステージ3の慢性腎不全、前庭疾患の後遺症が残った上に脾臓癌の疑い」のある17歳の柴犬どんべえ。とにかく今は、「彼がいかに毎日を楽しく過ごせるか?」を第一に考え介護の日々なのですが、これが予想以上に大変。もちろん、犬を我が家に迎えるとなったときからある程度は覚悟していたつもりだったのですが、いやー想像するのと実際にやってみるのとでは全然違いますね……。 老犬介護でもっとも大変なのは、(語弊があるかも知れませんが)とにかく時間を奪わ

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          老犬介護は大変、だけど楽しい

          「腎不全」との付き合い方─17歳の柴犬の場合

          新たな局面を迎えた慢性腎不全我が家の柴犬どんべえが、血液検査の結果「腎不全」であることが発覚したのは2019年の4月。その時は「尿素窒素(BUN)」の数値が23.2 、「クレアチニン(Cre)」の数値が1.6であったことは、以前の記事『「腎不全」との付き合い方─13歳の柴犬の場合』で書きました。 あれから5年が経ち、現在17歳と7ヶ月のどんべえは新たな局面を迎えています。 結論から言うと、腎不全は「ステージ4」手前の「ステージ3」に達しました。1月12日の記事『老犬どん

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          「腎不全」との付き合い方─17歳の柴犬の場合

          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その3)

          ようやく食欲が戻る2022年11月16日の夜、前庭疾患を発症した柴犬どんべえ。ようやく食欲が戻ってきたのは18日後の12月4日でした。 前回の記事にも書いたように、それまでは流動食「キドナ」を50グラム前後と犬用チュール、そして「馬肉おやつ」や「さつまいもボーロ」などのお菓子くらいしか口にできなかったのですが、この日は発症してから2度目のウンチを出したことで(しかも結構長めのやつ)、ちょっとお腹が空いたのかも知れない。 朝は蒸したサツマイモに牛乳を混ぜ、ブレンダーにかけ

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          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その3)

          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その2)

          犬用オムツのトライ&エラー前回の記事で書いたとおり、2022年11月16日の夜にどんべえが前庭疾患を発症。翌日に病院で薬をもらい投薬治療・輸液による水分補給・流動食がスタートしました。 流動食は「キドナ」を水で溶き、シリンジで飲ませていたのですが、1週間経っても50グラム程度(犬が1日に必要なカロリーの半分くらい)しか口にすることができず、立ち上がることは出来ても歩けないので、そのまま床にオシッコをジャーッとしてしまう状態が続きました。 これまでのように、自分でトイレシ

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          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その2)

          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その1)

          「前庭疾患」は、ある日突然やってくる前回の記事でも書いたように、2022年11月、当時16歳だった柴犬どんべえは「前庭疾患」になりました。 忘れもしない11月16日の夜。クルアンビンの来日公演を堪能し帰宅すると、床に寝転がったままオシッコを漏らしているどんべえを発見しました。慌てて抱き起こそうとするのですが、すぐ仰向けに倒れてしまう。 思い返してみると、前日夜の散歩中も左後ろ足に力が入らない感じで、まっすぐ歩けず塀に激突しそうになっていました。 ひょっとして、慢性腎不

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          『前庭疾患』について──16歳の柴犬の場合(その1)

          老犬どんべえ、どっこい生きています

          お久しぶりです。 どんべえに関する最後の投稿から3年半も経ってしまいました。 現在17歳。今年6月25日で18歳を迎えるどんべえですが、この3年半でいろいろありました。 まず2022年11月に「前庭疾患」になり、ご飯はおろか水を飲むのもやっと、という状態が1ヶ月近く続きました。これについては追って詳しく書くつもりですが、1年以上経った今もまだ少し後遺症が残っています。 それと、腎不全に関しては最近まで数値も安定していたのですが、昨年12月にBUN値が60を超えてしまい

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          Ride(ライド)インタビュー(『CDジャーナル 2023年夏号』未掲載分)

          英国はオックスフォード出身のRideが今年4月、およそ3年半ぶりに来日を果たし、代表作である『Nowhere』(1990年)と、『Going Blank Again』(1992年)の再現ツアーを日替わりで開催(大阪は『Nowhere』のみ)。さらにオールタイムベスト的な選曲の追加公演まで開催されるなど、彼らの日本での根強い人気を証明してみせた。 このインタビューは、『CDジャーナル 2023年夏号』(音楽出版社)に掲載し切れなかった部分を各位に了承を得た上でお届けする。ソン

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          Ride(ライド)インタビュー(『CDジャーナル 2023年夏号…