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”常に惹きつける話し方をする人”は何を最初に話すのか - 主語の重要性 -

エピソード

ビジネスにおいて様々な会議や議論が行われる場は多い。その際、意見を求められたときに、グッと人を惹きつける話し方をする人とそうでない人がいる。惹きつける話し方をする人々を観察している中で見えてきた共通点があった。ポイントは「主語」である。

何を主語に持ってくるか?

例えば、あるトラブルの対策ミーティングが行われていたとして、以下の2つのコメントがあったときに、どちらに惹きつけられるだろうか?

当初、xxが発生したとき、xxを行い対応したものの、○○がなかったがために対応が遅れ、結果的にxxとなり、xxの影響がでました。だから、根本原因は、〇〇であったと思います。そのため、○○に対する対策を打つことが重要と思います。

Aさんのコメント

根本原因は、〇〇であったと思います。当初、xxが発生したとき、xxを行い対応したものの、○○がなかったがために対応が遅れ、結果的にxxとなり、xxの影響がでました。そのため、○○に対する対策を打つことが重要と思います。

Bさんのコメント

上の2つは、並びが違うだけで、まったく同じことを言っている。
ただ実際の会議の場で、
1つ目の話し方をされると、かなり集中して聞かないと”何を言おうとしているのか”がわからなくなってしまう
2つ目の話し方は、最初に何を言いたいのかが主語になっているので、少なくとも”何を言おうとしているのか”がわかる

周囲の反応も異なる。2つ目の話し方の場合、「根本原因は、」と言い始めたときに、視線が集中することが感じられる。
大事なことや、相手が聞きたいこと、結論を主語にして話し始める、というのが重要である。

あと、「私が思うには、」を主語にするのも良くない。そんなことはその人が話し始めた時点で分かりきっていることであり、まどろっこしい。

そんなことを考えていたら、以前読んだ「外資系マネージャーが教える端的に伝える技術」(アキヤマ・ダイジロウ著)に、以下の興味深いことが書かれていたことを思い出した。

ルール1:答え→根拠、という順番で話す
: (中略)
例えば、「いま5分お時間ありますか」と聞かれたら答えるべきは「ある」か「ない」のどちらかしかない。
: (中略)
なぜ、このような答え方をすべきなのだろうか。それは聞いている側からすると、単純に早く答えを聞きたいからだ。特にビジネス上のコミュニケーションにおいては、限られた時間で物事を伝達しなければならないということは多い。例えば、商談やミーティング、プレゼンテーション、基本的にどれも時間は決まっている。なお、相手の役職が上になればなるほど、「早く答えを聞きたい」という傾向は強まると思うべきだ。なぜなら、彼ら/彼女らは忙しいからだ。

アキヤマ・ダイジロウ.外資系マネージャーが教える端的に伝える技術

参考になった書籍

まとめ

  • 話す順番は重要。大事なことや相手の聞きたいことを主語に持ってくる。

  • そうでないと、相手からは何が言いたいのかわからない、と思われてしまう

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