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そのまま、そのまま、ありのまま

ちいさな街の子育て支援の広場でお仕事ささせて
もらっています。


ちいさなちいさな街ですが、北は北海道、
南は沖縄まで、出身地の違うママが
たくさんいます。


県としても広く、隣接している県も多いので、
同じ県内の中でも風習や文化、ことばの違いが
あります。


異文化交流の場でもありますね。
・・・これは、だいぶ大げさ。。


遊びに来てくれるママたち。

「今、どのくらいですか?」

「6ヵ月です」

「うちは、8ヵ月です」

そんなことばのやりとりから、少しづつ交流が
広がっていきます。
標準語と呼ばれる誰もが理解できることばで
会話が始まります。


わたしの暮らす地域は語尾に特徴があるのですが
若い人は、だんだん使うことが少なくなってきて
いるようです。
わたしもちょっと若いようで、子どもの頃は
使っていまし、つられて、もしくは、
あえて使う程度です。

ただ、いちご、包丁、はしら、くまなど
イントネーションが違うようで、これだけは、
違っているいことに気づかず、大人になった
ので、抜けません。。



そんな中、時々、聴こえてくるのです。



「○○しとる」      
     ・・・あらっ、これは・・・

「○○なんさ」
     ・・・あ~、これは・・・

「○○やんか」
     ・・・おっ、これは・・・



エトセトラ   エトセトラ


この地域のことばではないすてきな言い回しが
ぽろり、ぽろり、、


「○○ちゃんのママ、もしかして▽▽▽▽県出身ですか?」


「え~、よくわかりましたね~」


「うちの息子が学生の時に行ってたの」



ぽろり、ぽろりとこぼれていたお国ことばが
少しづつ増えていき、自然となり、それぞれの
ことばがとびかいはじめる。


そんな姿を目にすると、


「あ~、リラックスできているなあ、
 安心できる場所になってきているんだなあ、」



と嬉しくなるのです。



お国ことばを話すようになって久しいママが
言いました。


「実家に帰るのは嬉しいんだけど、ここに
来れなくなるのが寂しいんですよね~」

「もう、ここも実家みたいになってます」


お正月の地震のあとには、
     (この地域もだいぶ揺れました)
   

「ここ、避難所になりますか?
 近くだと○○なんだろうけど、ここに来たい!
 せんせいたち、いますか?」
     (避難所になります)



こころの拠りどころとして頼ってくれるママ
たちがいると思うと胸がいっぱいになります。



こころを許したとき、ぽろり、ぽろり、でてくる
お国ことば。


そのまま、そのまま、ありのままでいれる場所。



今日も明日もあさってもみんなのことを待っています。

新しい出会いを待っています。



夜のうちに積もった雪が駐車場を白くして
いた朝、九州出身のママがやって来ました。

「〇〇ちゃんのママの車があったから、
 行かんといけんと思った!」


「待っとたよ!」


かわいいママの声が響きます。


 








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