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ビートルズ "Birthday"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 53回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES C面 1曲目 "Birthday"

サウンド:★★★
メロディ:★★☆
リズム :★★★
アレンジ:★★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★★
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★☆

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ホワイトアルバムも 2枚目に突入、"C面" の始まりである。1枚目 B面の曲が、全体的にアコースティック主体のおとなし目の曲であったり、即興的な短い曲があったり、なかなかバンドサウンドが聴けなかったが、C面の一発目はノリにノリまくったロックンロールである。ホワイトアルバムの 1枚目を聴き終えて、ターンテーブルからレコードを降ろし、ジャケットに収めながらなんとなく悶々とした気分で 2枚目のレコードに針を落とした瞬間、そのイントロのドラムに度肝を抜くのである。

さてこの Birthday、久々のロックナンバーで、まさにバンドのための曲と言えよう。8ビートのストレートなロックで、コードも Aメジャーの3コードというシンプルさ。ギターもベースもほとんど同じリフをくり返し弾いているだけというのに、完成度が高く非常にしっかりとした曲の作りであることを認識させてくれる。

ドラムも非常に珍しく、8小節にもわたってソロを入れている。ソロと言っても単純に 8ビートを叩いて、しだいにスネアの音数を増やしていっているにすぎないが、当時からすれば結構画期的なことだったであろう。このドラムソロの後ろのほうで、なにやら叫ぶ声が聞こえていて楽しそうな雰囲気が伝わってくる。

ドラムソロのあと、"Yes, we're going to a party-party..."の部分では、ハンドクラップが 8部音符で入っており、なかなか珍しいことをしている。そのあとのサビがまたカッコいい。ハモンドオルガンの音までも 8分音符で刻み、もうすべての楽器がエイトビートのオンパレードである。このとき、裏で鳴っているギターが、上がったり下がったりするロックンロール風のフレーズを弾いていて、なんともスピード感あふれる雰囲気を醸し出している。

ボーカルも力強く、ポールの声に加えてジョンのハモリも迫力満点。ギターリフの合間をぬっての、二人のシャウトがなんともカッコいい。ライブではさぞかし盛り上がるナンバーかと思うが、一か所重要な部分がある。曲の途中で一旦ドラムが止まるブレイク部分、ここはギターとベースのユニゾンで、ビシっとキメたい曲である。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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