見出し画像

ビートルズ "While My Guitar Gently Weeps"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 42回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES A面 7曲目 "While My Guitar Gently Weeps"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★★☆
リズム :★★★☆
アレンジ:★★★
第一印象:★★★☆
スルメ度:★★★☆
独創性 :★★★☆
演奏性 :★★★★☆

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ジョージの曲、名曲中の名曲である。イントロのアコースティック・ギターのワイルドなコード・ストロークに、ピアノの単音メロディが淡々と響き、なんとも言えない哀愁感を漂わせている。ここのコードは、Am→Am7/G→D7/F#→FM7... となっていて、ベースが A→G→F#→F と下がるパターンに特徴がある。その後は、Am→G→D→E7 となるが、ここの Dコードの響きが斬新。

さて、この曲の一番の聴きどころは、エリック・クラプトンのギターであることは言うまでもないだろう。特に間奏のソロ部分、曲タイトルにもある "weeps"、すなわち「泣き」のサウンドが、見事に曲の雰囲気にマッチしている。これに関しては、星の数ほどの評価・コメントが多くの人により言い尽くされているので、ここで今さら気の利いたコメントなど書く必要もないだろう。まさにビートルズの曲の中でも、トップクラスの名フレーズである。

サビに入ると同主調の Aメジャーになり、がらっと雰囲気が変わる。ここではオルガン・サウンドが効果的に使われている。ロングトーンでパッド気味に弾いているが、きわめて控えめであり、これも曲タイトルにもある "gentle" っぽい雰囲気を醸し出しているように思える。ベースはリッケン 4001 のようだが、それにしてはフワッとしている音のような感じがする。文献によると、同時に 2音を鳴らす重音弾きを多用しているらしい。

2回目のサビ "I don't know why..." からタンバリンの音が入っているが、この入れ方が妙に凝っていておもしろい。よく聴くと、最初の 8小節間では 4拍目に入っているが、次の 8小節間では 2拍目に入っているのである。計算された叩き方なのか、偶然そうなってしまったのかは、当事者にしかわからないが...。あと、左から「タッタカ、タッタカ...」という何かを叩く音が延々と入っていたり、地味なところでいろいろな小細工がされている名曲なのである。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?