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ビートルズ "Ob-La-Di, Ob-La-Da"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 39回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES A面 4曲目 "Ob-La-Di, Ob-La-Da"

サウンド:★★☆
メロディ:★★★★☆
リズム :★★☆
アレンジ:★★★
第一印象:★★★★☆
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★☆
演奏性 :★★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

前曲からガラッと変わって、明るく脳天気な曲。イントロのタイトなピアノサウンドが、聴く者すべてを陽気にしてしまう。そして跳ねるようなベース・ラインと、親しみやすいボーカル・メロディが流れ出すと、思わずダンスステップを踏みたくなってしまう。なんとも不思議な力を持った曲である。キーは Bbメジャーで、使われているコードもほとんど Bb のダイアトニック・コードという、シンプルさ。

ポールが歌うメイン・ボーカルのパンニングが、ADT 処理されて左右目いっぱいに振ってあり、特にヘッドホンでこの曲を聴くとちょっと違和感を感じる。あと、サウンド面の特徴としては、オブリガードで入るサックスのフレーズが、メロディアスでいい雰囲気。メリハリをつけながらもボーカルを前面に押し出す「縁の下の力持ち」フレーズかと思う。

2回目以降のサビのバックに入っているコーラス "La la la la ..." が、陽気な感じをさらに盛り上げていて、楽しそうなレコーディング風景が目に浮かぶ。特筆すべきは、最後のサビの終わり部分 "La, la how the life goes on" におけるトニック・コードへの進行で、並行調のマイナー・コード Gm が使われており、なんともオシャレ。このマイナーコードが、その後に続く短いエンディング・フレーズを見事に引き立たせている。

総じてこの曲は、理論やテクニック中心のいわゆるムズカシ系の曲ではなくて、楽しけりゃそれでよいという感性一発勝負の曲である。ビートルズの曲の中では比較的よく知られた曲ではあるが、コピーバンド等のライブでは、ほとんど取り上げられないという、ある意味、不遇な曲でもある。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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