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ビートルズ "Julia"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 52回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES B面 9曲目 "Julia"

サウンド:★★☆
メロディ:★★☆
リズム :★
アレンジ:★★
第一印象:★★
スルメ度:★☆
独創性 :★★
演奏性 :★★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ジョンの弾き語りで、珍しくスリー・フィンガーで演奏している。ボーカル・ラインは、動きのない単調なメロディで、Aメロではほとんど同じ音で歌っている。次の Bメロ "Julia, Julia ocean child..." からは、多少ボーカル・ラインも上下するが、まだ 3度程度の動きである。そしてやっとサビ "Her hair of floating..." でようやく歌らしいボーカル・ラインとなる。

キーは Dメジャー。コード進行もごく普通であり、特に難しいことはしていない。唯一、Bメロ 3小節目 "ocean child, calls me" の部分で、B7→G9→Gm となっていて変化をつけている。サビの "Her hair of floating sky is..." からのコードは C#m→D→Bm7→... となっているので、一時的に転調しているのかもしれない。そして最後のコードは DM7。メジャー・セブンスでの終わり方は、ビートルズではかなり珍しいと思う。

それにしても、直前の曲がポール弾き語り独り舞台の I Will に対し、直後にジョンのこの曲を持ってくるとは、偶然なのか、妙な対抗意識があったのか...。いずれにしても、ホワイトアルバムではなんか 4人が好き勝手なことをやっていて、正直まとまりのないアルバムに仕上がっていることは確かだろう。そんな悶々とした気持ちの中で、ホワイトアルバムの 1枚目が終了するのである。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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