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ビートルズ "Revolution 1"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 60回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES D面 1曲目 "Revolution 1"

サウンド:★★★★
メロディ:★★★☆
リズム :★★☆
アレンジ:★★★☆
第一印象:★★☆
スルメ度:★★★★☆
独創性 :★★★★
演奏性 :★★★☆

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ホワイトアルバムも、"D面" に突入。

シングル盤に Revolution という曲があるが、この曲もテイクが異なるだけで同じ曲である。このアルバムに収録されている Revolution 1 の方が、スローテンポでアコースティック色が強く出ている。とは言え、ハードなギター・サウンドやブラス、ドゥワップ・コーラスまでも入っており、いろいろな音を寄せ集めてきたような印象を受ける。

イントロで、また不可解なことをしている。"O-key" とか話し声が聞こえるのはまだしも、なんかジャラジャラした音が聞こえる。文献によると、ジョンがタイプライターを叩いている音とのこと。それはまだいいとして、なんとボーカル録りの際、ジョンは床に寝そべって歌っていたそうである。もう、ノーコメントである。何でも好き勝手にやってくれいっ!

コードで特徴的なのは、イントロの最後、Aメロに入る直前に E7(+9) を裏拍で弾いている部分である。一般的にこのシャープ9thのコードは、メジャーかマイナーかを決定する 3度音程の長 3度と短 3度とが同居する極めて異例なコードである。E7(+9)の場合、G#音(3rd)と G音(+9th)が半音でぶつかり、非常に緊張感のあるコードが形成される。これがドミナント・コードに使用されると、ジャズっぽい雰囲気が混ざり、なかなか捨てがたい味を出す。この曲ではそれが見事に活かされている。

ブラス・セクションの音が、ほぼ先般にわたって効果的に使われている。特に、サビの部分 "Don't you know it's gonna be..." で、左チャンネルにギター、右チャンネルにブラス・セクションが交互に入る。これが、掛け合いになっている感じがして、なかなか面白いアレンジかと思う。

ベースは比較的おとなし目で、ブルースの基本のようなフレーズを弾いているが、Bメロ "But when you talk about destruction…" での、ベースの動きが何気にカッコいい。高い音から下がってくるようなフレーズが、曲調にもちょっとした変化を与えている。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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