読書134 『失われた岬』
篠田節子著
夫婦ぐるみでつきあっていた、憧れの存在である友人が北海道に移り住み、そこで突然「岬に行く」と言い残して失踪した。
二十年後の2029年。ノーベル文学賞を受賞した日本人作家が、受賞式の前日にストックホルムで失踪した。編集担当者がさまざまな手がかりを経て、やがて北海道にある岬に辿りつくが・・・。
近未来から戦時中にも遡る、この国の様相。
岬に引き寄せられる人々の姿を通して、人間の欲望の行き着く先に何があったのか。
この岬は、道がなくヒグマがいて危険極まりないところで、地元の人は誰も立ち入らないと言います。そんな場所に一体何があるというのでしょうか。
前半は何らかのカルト的な疑いが主ですが、明らかにされないまま、場面が移ります。一見、別の話のようですが、徐々に関連性が見えて来ますが、正体が掴めない間は、ひたすら不気味です😓
結局、人間の誤った愚かな行いが、自分たちの世界を崩壊させているということを、とんでもないスケールの大きな物語の中で、最後に訴えているような印象でした。
ある意味、ぞっとしました。
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