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大前研一 日本の論点2023-2024③:完全自動運転「レベル5」で訪れる、人々の暮らしの変化とは?

読書ノート(84日目)
さて、本日もこちらの本を
紹介していきます。

本書は大前研一さんがプレジデント誌で
連載している「日本のカラクリ」の1年分の
原稿を書籍化したものです。

本書の目次を見る限り
日本編で12章、海外編で10章と
合計22章にわたって
大前さんの考えが掲載されています。

今日は大前さんが考える
「MaaS革命の勝者とは?」
についてです。

・自動車業界ではモビリティ革命が進んでおり、
 MaaS革命の勝者を決める軸の一つが「自動運転技術」

・自動運転の技術は自動ブレーキなど運転手を支援するレベル1~
 完全自動運転のレベル5までがある
・現在はレベル3(条件付き自動運転)から
 レベル4(高速道路などの特定条件下での完全自動運転)への移行期
・現在、レベル4からレベル5に進む準備ができているのは、
 テスラ、Google傘下のウェイモ、GMの3社でいずれもアメリカ勢

レベル5ではデータの勝負となる
 完全自動運転の鍵は通常の走行では起こらない突発的な事態への対応
・突発的な事態を数多く経験し、データを蓄積した企業が有利
 そして、この3社は膨大なデータを握っている

・中国では、政府が百度(バイドゥ)にとデータ収集係を命じ、
 国を挙げて取り組んでいる
・日本では、トヨタ自動車が海外で走行実験を進め、
 静岡県への「ウーブン・シティ」の建設が進んでいる
・しかし、テスラやウェイモが集めているデータ量には遠く及ばない
もし日本勢が勝つとすれば、データベースに基づかない自動運転システム
 を開発したとき。日本の得意とするセンサー技術の領域など

・MaaSの主役は、自動車メーカーからIT企業に交代する
・今後、EV化と自動運転の2軸で自動車を取り巻く環境が一変する
・EVは部品点数がガソリン車の半分ほどで、
 モジュール化により部品点数が10分の1になってもおかしくない
・それにより、不要となる部品メーカーなどは次第に不要になる

・完全自動運転によるインパクトはEV化以上
・タクシー・バスの運転手が不要になり、
 自動車保険はメーカーのシステムによって事故率が変わるため
 保険料は運転手ではなく、メーカーによって変わるようになるだろう
・そもそも自家用車を保有する必要もなくなる
 スマホで呼べばレベル5の無人者が迎えに来て、
 目的地を入力すると近ければ自動運転で乗せていき
 遠い場所なら電車の駅まで送ってくれる
・そうなると自宅の駐車場はなくなり、自動車の販売台数は
 現在の10分の1以下になる可能性もある
・自動車ディーラーはなくなり、運転免許証も不要、
 免許を取るための自動車学校も不要になる
・車は規則通りに動くので白バイなどの警官の仕事もなくなるなど、
 自動運転「レベル5」は人々の暮らしを大きく変える

・そしてレベル5は2035年頃に実用化される予想
・自動車メーカーはハコを提供するだけとなり、
 顧客とスマホで繋がっているIT企業が移動の主役になるだろう
 
例:GAFAMや配車サービス大手のウーバーやリフト、中国のディディ等

さて、本日はMaaS革命の中でも
自動運転についての紹介です。

馬車から車に移り変わったことを象徴する
写真だと、これが有名でしょうか。
(場所はニューヨークのようです)

https://100athlon.com/a-big-change-comes-one-day-suddenly/

自動車の普及を表す1913年の写真から
現代の2023年まで110年が経過。
自動運転が実用化されるのは2035年
いうことは、あと12年で移動手段の世界は
また大変化
をするのでしょう。

きっと12年後の2035年には
車は移動手段の目的で買うというよりも
自分で運転がしたい運転好きな人や
嗜好品として買われるようになるのかもですね

ふと、2023年の現代で考えると
この変化は腕時計が近いのかもしれません。
時間を正確に知りたければスマホで十分ですが
それでもアナログの特に高級時計メーカーは
今後も残り続けそうです

(これは余談ですが)
僕も時計は1つだけ持っていますが
毎日身に付けて動かしたり、ネジを巻かないと
約40時間でゼンマイが止まってしまうので
正確な時間を知るにはとても不便です…
でも
「世界で初めて紳士用腕時計を作った」ブランド
というストーリーが気に入って、転職祝いに
自分で選んで買ったことを思い出しました。

価格訴求で顧客から支持をされている場合は
機能面で代替された製品(スマホの時計など)が
普及した時に大ピンチになりそうです

一方でブランディングやストーリー性などでの
価値訴求で顧客から支持をされている場合は
「それ以外に掛け替えが無い」という理由で
残り続けるのだろうと、そんな事を感じました

ということで今日はこの辺で。
明日は群雄割拠のアメリカ・テック企業
「リアル」と「サイバー」の覇者は誰?

についてを紹介したいと思います。

それではまた明日ー!😉
皆さん良い週末をお過ごしください✨

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