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生産は大きい農家に任せる小さい農家は売り方を学ぶ

昨今の酪農業界、慢性的な後継者不足。
酪農資材費、飼料費高騰
経営難、存続危機。

ここにきて、農薬肥料の制限見直し
成長ホルモン、家畜生涯におけるカウコンフォートの見直し

様々な議論が飛び交う。

正直おもしろみもない。
みんなやり方は違えど頑張ってるから

クラスター事業を導入し多頭飼育大規模経営に求められることは安定的な生乳生産量と耕作地などの土地の活用。仔牛やET和牛仔牛の生産。雇用の安定化。
地域主要産業の補完だろう。

小規模経営が今後の展望を見出すとしたら
クラフトミルクだ。

小規模営農で収入を上げるとしたら
生産者兼製造者兼小売業者になるしかない。

牧場を運営していくだけで
精一杯だが実現できるように可能性を模索したい。

生産者の顔が見えるだけで
最低限の付加価値はつく。
飼育管理のこだわり
non-gmは給与体系的には難しいとしてもそれに近づける努力はできる。あとは質。製造方法、販売ルートの開拓。

最近、ミルクスタンドが都会にでき始まっている。
ミルクスタンドとは露店で様々な種類の牛乳が楽しめる店舗のこと。軽食が楽しめる場所もある。
放牧酪農の牛乳専門店やオーガニックミルクやグラスフェッドミルクなど単価は高いが商品の質は高い。気軽に買えて特別感がある。牧場ごと、地域の酪農形態にこだわりがある牛乳をクラフトミルクという。

これまで学乳やスーパーへの卸売のために量的拡大が必須であった酪農産業は人口減少や消費低迷など消費者のニーズの多様化にあまり目を向けてこなかった傾向にある。むしろ生産者は健康に牛を飼い生産基準を満たした牛乳を生産していれば収入が保証されていた。しかしこの厳しい酪農情勢の中ではこれまでのやり方では収入をコントロールするのが難しくなってきている。一時的な救済や補償制度が有ったとしても長期的な展望には繋がらない。
昨今、乳業メーカーも低脂肪牛乳や飲むヨーグルト、低カロリーのアイスクリームなど乳製品、加工品のバリエーションは増えた。しかし生産者はその市場に参入できてはいない。量的な生産から質的拡大、価値の増幅は酪農家にとって新たな可能性、挑戦かもしれない。

酪農産業が持つ魅力やあたらしい価値を見出す時期に来ている。

問題は製造だ。多くが小規模乳業メーカーや大手乳業メーカーに委託製造に頼っていると思う。ミルクプラントの個人所有は広まらなかった。だいたいがコスト倒れになってしまう。
小規模ロッドで完全に生乳を使い切れないからどうしてもロスが出てしまう。
また排水や衛生面でも手間がかかるのもネックだ。

もし、青写真を描くとしたら
地域で一つの乳業産業にしてしまえば、効率的で景観保全にもなり、観光として一次産業が栄える。
雇用も増えて生産から販売まで完結できるシステムに注目が集まるだろう。

それがビジネスとして成功するかはまだ課題が多い。

若い世代が地域に住んでミルクプラントを中心に牧場と土地をパッケージ化したフランチャイズ化牧場経営参入の酪農従事者、新規農業従事者が増えれば小農でも地域産業として発展できる可能性はあるだろう。

その受け皿をつくれたらおもしろい。

いま興味はそこにある。

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