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就職活動で思い出すこと

就職活動が3月から始まったようで、リクルートスーツに身を包んだ学生さんをたくさん見かけるようになりました。

私も8年前だったかな…同じように慣れないスーツに身を包んで、色んな企業を受けました。

大変だったけど、あの就職活動は、私の人生のポイントだったと思います。

なんとなく生きていた

大学へ進学した理由は「遊びたいから」でした。高校では陸上部に所属していて、部活漬けの毎日でした。ほとんど遊ぶ暇がなかった私は、絶対大学にいって遊んでやる!と固い決意をもって大学へ進学しました。実際はバイトがメインとなってしまい、遊ぶよりも労働の方が多かった気がしますが、まあそこそこ楽しく過ごせました。そして大学3年の秋からいよいよ就職活動が始まりました。

就職活動という言葉に何の疑問も湧かず、周りに合わせてリクルートスーツに身を包んで、大学内の就活イベントに参加したり、リクナビやマイナビが主催する合同説明会に参加しました。

そして、皆と同じように色々な企業にエントリーして、エントリーシートを提出して、面接を受けました。

ここまで、自分の人生とか、生き方とか特に何も考えていなかったです。志望動機や自己PRも、就活対策の本を読んで、バイトでのエピソードなどを創作していました。それはそれで、小説を作っているような感じで楽しかったですが…笑


とりあえず、周りがやっているからという理由で、特に深く考えずに、内定をもらうことを目標に走り回りました。

第一志望に落ちる

そうしてたくさんの企業を受けていると、ある企業に出会います。給料もそこそこ、年間休日もたくさんあって、家から近く、仕事内容もそんなに大変じゃなさそう。さらに、面接官は優しく、ユーモアもある。

興味のある仕事や業界ではなかったんですが、とてもいい会社だと思い、第一志望になりました。エントリーシート⇒グループディスカッション⇒1次面接⇒2次面接と順調に合格をもらい、いよいよ残すは最終面接のみとなりました。ここまで来たら受かったも同然と思い、ほかの企業の内定は断り、最終面接に挑みました。

そして、最終面接の結果は見事不採用でした。

焦りましたね。親や友達にも、この会社に行くと豪語しており、他の会社も断ってしまったので、もう手持ちがなくなってしまったのです。この時は確か4年生の7月ごろでした。周りの友達は、既に内定をもらっていて、皆夏休みを謳歌していました。また一からエントリーして面接を受けるということが、はるかに長い道のりに見えて、やる気が一気に下がってしまったのを覚えています。

新たな希望

失意の中、私はアニメーションにのめり込みました。もともとアニメが好きだったのと、当時は深夜アニメの全盛期です。見るアニメ全てが面白く感じました。また、アニメの世界が本当に輝いてみえたのです。どのキャラクターも自分の芯をもっていて、キラキラする世界で必死に生きている様子を見ると、なぜか私も希望を持てるような気がして、毎日深夜アニメをたくさん見る生活を続けていました。

そして特に「けいおん」という作品にのめり込んでいました。放送していた時期は就職活動よりも前でしたが、アニメ放送が終了した後も、DVDを見るなどして、けいおんへの熱は冷めることを知りませんでした。

そんなとき、ふと思いました。

「あれ、もしかして自分のやりたいことってこれじゃないのか?」

今までは何となく就職活動をしていたので、特にやりたいこととか考えていなかったです。とにかく内定をもらうこと。それも少しでも好条件のところにと、そんなことばかりを考えていました。

しかし、アニメーションに対しては妥協を知らない私は、これ仕事にしてみたら面白んじゃないかと思い始めました。(声優に会いたいとう邪念も混じり)

そこから、私はアニメ業界をとことん調べました。どうやったらアニメ制作に関わることが出来るのか、自分は何が出来るのかなど。

「制作進行」という職種があることを知りました。アニメが無事に放送できるように、進行管理を行う仕事です。絵が描けなかった私は、まさにこれだ!と思い、募集している会社を調べました。

なんと「けいおん」を制作している京都アニメーションという会社が制作進行職で募集しているじゃないですか。思わず手が震えました。このために、あの第一志望の会社に落ちたんだと思いました。

全ての熱意を込めてエントリーシートを作成し、見事通過しました。そして、京都の本社で一次選考です。私は興奮しながら、京都へと向かいました。

再び落ちる

またしても結果は不採用でした。一般常識問題が全く解けなかったのです。熱意は他の誰よりも持っているつもりでしたが、知識が他の誰よりも持っていなかったのかもしれません。私は失意の底へと落ちていきました。

ただ、どうしても京都アニメーションを諦められない私は、いっそのこと、就職せず卒業して、また来年受けなおす就職浪人の道もありなんじゃないかと思い始めました。せっかく見つけた「やりたいこと」を、こんなところであきらめて他の職業に就きたいくないと思ったのです。

ただ、ここで一回冷静に考えてみることにしました。

必ず来年も募集がかかる保証はありません。そして、採用される保証もありません。そして何より考えたのが、「京都アニメーションに入りたいのか」それとも「アニメ制作を仕事にしたいのか」ということです。

京都アニメーションだけが、アニメを作っているわけではありません。他にもたくさんアニメ制作会社はあります。


たしかに、人生を懸けてもいいくらい、けいおんが好きでした。そんなアニメを作った京都アニメーションに入社したいという気持ちは本物だったと思います。ただ、やはりアニメ制作はこの会社に入らなければ出来ないわけではありません。

出した答え

本当に悩み、本気で自己分析をして、将来どうなりたいかを真剣に考え抜いて、出した答えは「アニメ制作をしたい」でした。

なので、この時期でもまだ制作進行の募集をしているアニメ制作会社を探して片っ端からエントリーしました。かつての、何となく何社も受けていた頃とは違い、明確な目標や目的をもって就職活動を行いました。

思えば、ここからが本当の就職活動のスタートだったのかもしれません。

そして、1社のアニメ制作会社から内定をもらい、私は夢に向かうためのスタートラインに立つことができました。

これがきっかけで上京することとなりました。数か月前まで、まさか自分が東京に行くことになるなんて夢にも思っていませんでした。家族も友達もとても驚いていました。

私は自信とやる気に溢れていました。大学の単位は全て取り終わっていたのと、私の所属していたゼミは卒論がなかったので、研修という名目で卒業前に上京してしまい、アニメ業界でのスタートを切ったのです。

その後…

さて、これが私の就職活動でした。あそこで、最初の第一志望の企業に入っていたら、今東京には住んでいません。もしかしたら、何となく仕事をしていて、noteに出会うこともなかったかもしれないです。

あのとき、本気で就職活動を行ったおかけで、今の自分があるので、人生のターニングポイントだったんだなと思います。

アニメ制作会社に入社後、どうなったのかと言うと、実は2ヶ月で会社を辞めました。あれだけ豪語しておいて申し訳ないのですが、徹夜の連続で心身ともに疲弊してしまい、会社を続けることが出来なくなってしまったのです。卒業前に就職をして、卒業前に退社をするという不思議なことになっていました。卒業式のときには無職でしたからね笑

でも、東京で再び就職活動を行い、4月から働くことはできました。そんなこんなで、東京で今の奥さんとも出会い、結婚をし、そしてまたこの春から新たな仕事に挑戦することとなります。

これから就職活動を行う皆さんへ

上から目線のようで大変恐縮ですが、これから就職活動を行う、もしくは現在行っている皆さんへ、生意気ながら少しだけメッセージです。

就職活動は、周りに合わせるためでもなく、やらされることでもなく、自分のために行うものだと思ってください。また、結果だけが全てではありません。志望する企業に採用されなくても、そこで終りではありません。きっと他の道が見つかります。むしろ、そこからが本番かもしれません。自分のやりたいこと、挑戦してみたいことに素直にトライしてみてください。





私自身もまだまだこれから努力しないといけません。この春から新たな仕事に挑戦するにあたって、原点でもある修飾活動を振り返ってみました。

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