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小学生はあのワクワク感を知らんのか!?

こんにちは。

暑いですね。ここ最近勤務先の大阪府枚方市が最高気温の全国ランキングに登場するようになりました。

会社帰りにアイスを買う頻度がアップ!

先日、息子とガリガリ君を食べていたときに衝撃の事実が判明しました。

僕「これ当たったらスーパーのレジの人に渡したらええんかな」

息子「えっ、当たるん?」

僕「えっ、ガリガリ君が当たり付きって知らんの?」

息子「えっ、そうなん!」

息子(小学生)はガリガリ君に当たりがあることを知りませんでした……。

まぁそうなりますかねぇ。身近に販売されているアイスで当たり付きは「ガリガリ君」と「ホームランバー」しかないし。僕が小学生の頃は、今より当たり付きのアイスがたくさん販売されていました。

木の棒の先端が見えてきて、「どうかな、どうかな、当たり出ろ!」と思いながら食べるあの感じ。僕が子供の頃発動していたあの感情を、息子は一度も発動させずに過ごしていたんですね。

できればガリガリ君で「よっしゃー、当たったー!」の体験を親子で共有したいです。

そんなアイスの話ですが、海城中にも出題歴のある「星やどりの声(朝井リョウ)」に登場しますよ。

ハズレと書かれた木の棒に染み込んだパイナップルの風味を、凌馬は難しい顔をしたままちうちうと吸っている。

出典「星やどりの声」朝井リョウ(角川文庫)

当たり付き商品の存在を知らないと「なんでアイスの棒にハズレって書いてるの?」ってなっちゃいます。




というわけで今回は、中学入試問題頻出作家さんの作品から見つけた「小学生が知らない昭和の日常」で小学生が「何それ?」って思うものを紹介しますね。


まずは「赤チンの町(ねじめ正一)」より

「俺のはなるよ。6672だろ。6を6で割って1、1と7と2を足して10」切符の番号を四則でちょっきり10にする遊びは、小学校のときに流行った。

出典「赤チンの町」ねじめ正一(新潮文庫)

「切符計算」です。テンパズルもしくはメイクテンとも言います。そもそも最近はICカードを使用するので切符を買うことがないですね。小学生が券売機を使えるのかもちょっと心配。

切符を買う機会がなくても、車に乗っているときに前の車のナンバーでもできますよ。きっと計算力も向上するはず!



続きまして「ぼくは悪党になりたい(笹生陽子)」より

見送りのあと、ぼくはいつものパターン通りに動きはじめた。掃除に洗濯、炊事に買い出し、風呂の湯わかしにゴミ出しにヒロトの世話にアイロンがけにちらし広告の赤札チェック。

出典「ぼくは悪党になりたい」笹生陽子(角川文庫)

「ちらし広告の赤札チェック」です。「赤札」とはお買い得商品あるいは目玉商品などを示す値札や店頭表示のことをいい、通常は目立つように赤い紙を使うことから赤札と言うようになったそうです。ちらしの赤札をチェックするという場合は、新聞の折込広告のお買い得商品をチェックするということになります。

現在、大手新聞社の購読率が全世帯の約25%で4世帯に1世帯しか新聞をとっていません。子育て世代となるともっと低いかも。もはや小学生にとって毎朝紙のチラシを目にすることが普通ではないんですね。

チラシ自体は紙媒体ではなく、「トクバイ」「シュフー」といったサイトでチェックする方が多いのではないでしょうか。

落書きする際に「紙ちょうだい」というと「チラシの裏に書いとけー」
と親に言われた時代が懐かしいです。



それではその他【小学生が「何それ?」って思うことば】第60回「小学生が知らない昭和の日常」を紹介させてください。

クラスの連絡網

2010年前後から廃止の学校が増加。2003年に制定された個人情報関連の法律、またインターネットでの個人情報漏洩の危険などなどの背景があります。現在保護者への連絡はメールで配信されるのが一般的です。

「クラス全員の連絡先が冷蔵庫にマグネットで貼ってある」そんな風景は今の小学生には信じ難いのでは。


カセットテープ

洛星中にも出題歴のある「キッドナップ・ツアー(角田光代)」「おとうさんのかけていたテープの片面がとぎれてから」という表現が登場します。
「面」っていう認識も小学生には馴染みがないと思います。A面とかB面とか。
雑誌の付録にカセットレーベルが付いていたり、それをインスタントレタリングを使ってアルバム名を完成させたり……。とても「面倒くさい」ことをしていました。でも楽しい!!

カセットテープの売上は増加しているようで。カセットテープの穴に鉛筆を差し込んでぐるぐる回す動作も復活するかな(笑)


屋上遊園地

日本百貨店協会に加盟する百貨店で常設の屋上遊園地があるのは全国で5店舗のみ。バブル崩壊、郊外型ショッピングセンターの増加など百貨店の経営環境が厳しくなったことが屋上遊園地の減少につながったと思われます。

奈良市で育った僕は、ニチイの屋上にあった食堂&遊具コーナーが好きでした。(「ニチイ」ですよ!知ってますか?)当時はフードコートという呼び名もありませんでした。

イオン等の郊外型ショッピングセンターにも室内型のプレイランドやゲームコーナーがあるので、そこで家族と遊んだ記憶は、僕が子供の頃屋上遊園地で遊んだ記憶と同じような感じになるのでしょうか。




今回紹介した「切符計算」ですが、中学入試でも出題されたことがあるようです。2004年の開成中で、数字は「3・4・7・5」。問題作成をされた先生自身が少年時代に切符計算で遊んだ経験を思い出してるのかなぁと思うと、ちょっとほっこりします。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

子どもたちの読書量が豊かになり、家族の会話が増えますように。

次回は「たとえに関することば」を書こうと思います。「大車輪の活躍」「浦島太郎状態」などなど…。

よろしければ前回の記事です。「人の呼び方(悪口版)」をどうぞ!


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