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自転車日本一周の旅58日目

起きてすぐ、錦帯橋の近くに行って深呼吸をした。寝床のすぐそばに錦帯橋があると、特別な気分を味わえる。野宿の楽しみってこれか、と、旅の終盤になってようやく気づいた。もっと早くに気づくべきだった。

勝手に慣れ親しんだ山口県を出て、広島県入りを目指す。

晴れた空の下、厳島神社の近くを走っているとパトカーと救急車が停まっている。自転車と自動車の衝突事故らしい。チャリダーは元気そうだったが、自転車は車と衝突した勢いで大破しており、後ろのタイヤがない。強引に曲がろうとしたところにぶつかったのだろうか。

自分も例外ではないので、気を引き締める。「自分は事故らないだろう」という慢心があったから、僕は北海道で停まっている車に突っ込んだのだ。注意しないといけない。

廿日市市内に入り、近くのコンビニに立ち寄る。ご飯を食べようとしたらかなり懐かしいものを見つけた。

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トルコ風アイス!中学生の頃、学校の帰り道によく食べたな〜。フレスコ(地元のスーパー)で100円だったんだよなあ。学校が終わったあとに友達とアイスとかジュースを買って、食べながらダラダラ話すのが好きだった。

味は当時と変わっておらず、最高だった。このちょっと化学っぽい強引なバニラ味と異様な粘り気がたまらないんですわ。満足。

お昼過ぎに広島市内に到着。大学の授業を抜け出してきたYと合流して、うまいつけ麺屋に連れて行ってもらう。

ぼくはつけ麺が苦手なのだが、広島のものは冷たくて辛いのだという。食べたことがない味なので、試しに行ってみることに。

お店はマツダスタジアムの近くにあった。店内はカープグッズがいたるところに飾られている。余すことなく広島東洋カープ。すごい人気だと思う。

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着丼。どうなんだろうか、と思いながら食べてみると、めちゃくちゃ美味しい。冷たいのに辛い、たしかに不思議な感覚だった。

食後「大学に戻るのがめんどくせえ〜」と言うYと近くの喫煙所で一服して、あたりをブラブラ散歩する。

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マツダスタジアム。マツダスタジアム前のコンビニも半分をカープグッズが占めていた。その後、タバコを何本か吸ってから出発した。また会おうY!今度は東京で。

来た道を通り、山の中へと入って行く。広島市も最高だったなぁ。

坂道を走っていると、この旅に入ってよく見かける建物をまた見つけた。「ラーメンショップ」である。全国の山の中を走っていると、よくラーメンショップを見かけるのだ。

どの店もトラックが停まっているので、絶対にうまい店ということはわかるのだが、いかんせん山を走っているときはお腹が減っていない。今もつけ麺を食べたばかりなので満腹だった。今度見かけたら入りたいなぁー、と思いながら通過する。

山をいくつか超えて、夕暮れ時の平地を走る。トマトみたいな色をした夕陽がキレイだった。いい景色だったが、お腹が空いてきた。次の街に急ごう。

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ということで、やよい軒にイン。山盛りのご飯を4杯食べる。あたたかいお米をたくさん食べられるって、本当に幸せなことだと思う。白米ダンスを踊りたい気持ちになった。

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食後、シット(うんこ)をするために近くのイオンに立ち寄る。本屋に寄るとカープコーナーがあった。カープ人気の凄さを知る。菊池と丸の本があるとか、もうわけがわからない。カープあるあるってなんだよ。カープファンあるあるってなんだよ。なんでそれだけで1冊の本になっているんだ(ちなみに僕は緒方と江藤が好きでした)。

その後、イオンで酒を買って、三原市にある道の駅へ。前に泊まったときに気に入ったので、そこに泊まることにした。

テントを張り、月を見ながらお酒を飲む。ちゃんとした休養を取れていないので、酒の周りがとても早かった。時計を見たらまだ夜の9時前だったが、明日のためにたくさん寝ることにする。おやすみ。

生きます。