見出し画像

予防広報☓ラップ

私は現在、予防業務を中心に仕事をしていますが、その中でも大切な仕事の一つが広報です。
今回はこの広報について新しい風を取り入れた話をしたいと思います。

きっかけ

まず、消防がやる予防広報とは火災の怖さや、気をつけてもらいたい事について話をして伝えたり、チラシを配ってみたり色々やるわけですが。。
なかなか伝えたいことが広まっていかないなと課題を感じでいました。

防災のことって大事なことなんですが、ここにアンテナを張って生活しているひとって少数派ですよね。
特に若い世代の方は防災にアンテナを張っている方の割合は少ないと感じでいます。

どうすれば、防災について興味を持ってくれるか。まずは、興味を引くための何かがなければ人は見てくれない。そう考えました。

RAPで広報

私が思いついたのはラップで伝えるという方法です。

伝える内容をクオリティーの高いものにすることはもちろん大切です。しかし、まずは見てもらわないと始まりません。そこでラップです。

ラップミュージックってすごくメッセージ性が強い音楽でなおかつ、耳に残るものなんです。

実は私15歳でラップを初めてキャリア15年以上になる、HIPHOPヘッズなのでラップが生み出すメッセージ性や中毒性には確信を持っていました。

防災について真剣にラップすれば、人は興味をもつし必ず届くはずと根拠のない自信がありました。

こうして私は消防の看板を背負ってラップで広報すると決意しました!

周囲の反応

ラップで広報すると決意してから、すぐに制作に入りました。皆さんの家の天井に付いている
「住宅用火災警報器」について熱い思いを込めて作った、住宅用火災警報器ラップが完成しました。
最初、直属の上司にこのラップを披露したときには「マジで。。」といった表情でした。

たしかに、内容は真剣なリリック(歌詞)ですが、世代的にもラップが受け入れてもらえるか怪しい感じもあったので、しゃーないかと思いつつ、渾身のラップをかまして私は本気なんだという思いをぶつけました。

すると、上司も理解してくれて、上層部にかけ合ってくれることになりました。

結果は。。。

発信してオッケーとのことでした!!!
しかし、今回がギリギリのラインと釘は刺されました。
ラップがいくら、市民権を得てきたからといってなかなか、受け入れ難い現実があるなと、壁も感じた出来事でした。

転機が訪れる

ラップ動画の配信から一ヶ月が経過した頃に一本の電話がありました。

とある機関(業界では影響力強め)から「ラップ動画の広報なかなか、面白いことをされてますね。うちでも紹介させてください。」との内容でした。

電話を切ったあと、思わずガッツポーズが出ました。

前例がないことをしたときの対外的な評価を特に気にする公務員の体質はよく分かっていましたから、外からポジティブな評価を得た事実は圧倒的な追い風でした。

これから先の展望


今回の取り組みは間違いなく、大きな一歩を踏み出すことが出来たと感じています。
公務員×ラップの組み合わせは異色な印象を受けるかもしれません。
しかし、そこにこそ価値があると思っています。

前例踏襲が良しとされる公務員社会の中で、新しい何か面白いものを作りたい。
今回、ラップ動画を製作するにあたり、周りの方々からたくさん協力していただきました。私はラップをして曲を作ることはできますが、それを動画にするスキルはない。

組織の中には様々なスキルを持った人たちがいます。皆の力が合わされば、
ほんとに良いものが出来ると学びました。

消防はチームです。現場活動はもちろんチームプレーですが、予防広報もチームなんです。

これから先、公務員社会という閉鎖的な中で、できる限り面白いコンテンツを生み出していきたい。それが、チームになれば可能性は無限です。

 





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?