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経済に関してちょっと変わった視点で見た記事が多くなると思います。 人々の幸福に繋がるこ…

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経済に関してちょっと変わった視点で見た記事が多くなると思います。 人々の幸福に繋がることを考えるきっかけになれば幸いです。

マガジン

  • お金よりも生産と分配の方が大事

    経済について考える際に基本となる視点

最近の記事

企業が借金を返済せずに倒産したら、その企業の借金で生まれたお金は残るのか消えるのか?

 企業が借金を返済せずに倒産したら、その企業の借金で生まれたお金(マネーストック)はそのまま残るのか消えるのか?普通はこんなこと考えないし、何となく消えるんじゃないかと思う人もいるかと思います。  そこで、ある企業が市中銀行から借金をして銀行預金が生まれて、その後その企業が借金を返済したり、返済せずに倒産した場合、マネーストックと、その市中銀行の資産である日銀当座預金と貸出金、負債である銀行預金、そして純資産がどうなるか、そしてそこから見えてくることについてまとめてみました

    • 世の中から全てのお金が消えた場合、その後どのようにしてお金が世の中に出回るのか

       現代の日本において、魔法か何かである日突然世の中からお金がすべて消えたとします。その後どのようにしてお金が世の中に出回るかについて考えてみました。  出回るルートはいくつか考えられますが、現在行われている2つのルートのいずれかが最初になると思います。 「市中銀行に借金」ルート  まず1つ目は「個人や企業などが市中銀行に借金することで生まれたお金が流通する」というルートです。この場合、具体的には以下の順番でお金が生まれて流通することになります。 (1) 市中銀行が日銀か

      • 資産通貨発行権と負債通貨発行権

        通貨発行権の定義は?  「通貨発行権」という言葉があります。ネットで定義を調べてみてもいまいちよく分からず、また人によって微妙に違う意味で使っていると感じることがあります。また「日銀は通貨発行権を持っている」とか「政府は通貨発行権を持っている」と言う人はいても「市中銀行は通貨発行権を持っている」と言う人は見たことがありません。  「通貨とは現金のことであり預金は通貨ではない」とするなら、紙幣を発行できる日銀と、硬貨を発行できる政府のみが持っていることになりますが、日銀が

        • 万年筆マネーの新しい説明の仕方

          万年筆マネーと又貸し説  世の中に出回っているお金(マネーストック)はどうやって増えるのか?これを説明したものに「万年筆マネー」と「又貸し説」というものがあります。  ネットで検索すれば詳しい説明がいくつも見つかると思いますが、ここで簡単に説明します。  万年筆マネーとは、誰かが市中銀行から借金する時に市中銀行がその人の口座の残高を増やす(銀行預金の発行。具体的には残高の数字を書き換えるだけ)ことでマネーストックが増える、と説明するものです。  書くだけでお金が増える

        企業が借金を返済せずに倒産したら、その企業の借金で生まれたお金は残るのか消えるのか?

        • 世の中から全てのお金が消えた場合、その後どのようにしてお金が世の中に出回るのか

        • 資産通貨発行権と負債通貨発行権

        • 万年筆マネーの新しい説明の仕方

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        • お金よりも生産と分配の方が大事
          5本

        記事

          政府の政策に採算性を求めることは馬鹿げている

          税収の範囲内で全てをまかなう必要はない  何らかの政策を実施するには基本的に財源が必要になります。しかしその時必要になるお金は全て税収で賄う必要はありません。  日本政府の財政は家計とは全く違います。日本はデフォルト(債務不履行)があり得ませんので「国の借金」など気にせず足りない分は国債を発行して調達すればいいです。  税収の範囲内でやりくりすることに力を入れるよりも、人々の幸福に資する財(モノやサービス)の生産と分配に力を入れる方がよほどいいです。  「国の借金」が問

          政府の政策に採算性を求めることは馬鹿げている

          インフレ対策の基本的な考え方

           国内の物価上昇には様々な要因があります。例えば、需要の増加、供給能力の低下、輸入物価の上昇、増税などです。  これらの要因もさらに詳しく見ていけばさらに細かく分けられます。例えば輸入物価の上昇といっても、具体的にはエネルギーなのか食料なのか鉱物資源なのかなど。そしてこれらもさらに細かく分けられます。またこの物価上昇は一時的なものなのか長期にわたるものなのか、といった見方から分けることもできます。  要するに物価上昇の要因は千差万別なので、それへの対策も様々にならざるをえませ

          インフレ対策の基本的な考え方

          デフレ(需要不足)はすごくもったいない状況

          生産する能力があっても生産されなければ分配できない。これはもったいない状況  たとえば、以下の2種類の立場の人達がいたとします。もちろん一人で両方の立場にある人もいます。 1.お金に余裕がないので、欲しいものがあっても買わなかったり、安いもので我慢したりする 2.より多くの物を作れるが、そんなに作っても売れ残るからそんなに作らない。あるいは、少し値段は高くなる代わりにもっと良い物を作れるが、高いものは売れないから作らない  たとえばここで政府が国民全員にお金を配ったと

          デフレ(需要不足)はすごくもったいない状況

          安く生産することに力を入れるよりも、より良い財やより多くの財を生産して分配することに力を入れるべき

          生産したものは分配できるが、生産しなかったものは分配できない  あるものを10個生産すれば10個分配できますし、100個生産すれば100個分配できます。10個しか生産してないのに100個分配することはできません。当たり前ですね。  そして、みんながどれだけ大金持ちでも、みんながどれだけ貧乏でも、インフレ率が高かろうと低かろうと、円高だろうと円安だろうと、「国の借金」が多かろうと少なかろうと、100個生産すれば100個分配できることに変わりはありません。  そして「必要な財

          安く生産することに力を入れるよりも、より良い財やより多くの財を生産して分配することに力を入れるべき

          経済の基本は大昔も今も必要な財の生産と分配

          お金の価値よりも財の生産と分配の方がはるかに重要  人類が誕生してから長い間お金は存在していませんでした。しかしその間も人類はずっと命をつないできました。何故そんなことが可能だったのかというと、「必要な財」(人々の幸福に資するモノやサービス)が生産されて分配されていたからです。  お金がなくても命をつないでいくことはでき、お金があっても生産と分配がなければ命をつないでいくことはできません。  わかりやすいようにあえて極端なたとえ話をします。  あるところにみんな1兆円

          経済の基本は大昔も今も必要な財の生産と分配

          はじめに

          出来るだけ多くの人をより幸福にするには  出来るだけ多くの人をより幸福にするにはどうすればいいか?このことに興味があります。  幸福の形は人それぞれですので、幸福にする方法も様々になりますが、多くの人に共通しているのは以下ではないかと思います。 1.実質可処分所得(自由に使えるお金)を増やし続ける 2.可処分時間(自由に使える時間)を増やし続ける 3.安全・安心な生活を送れるようにする  自由に使えるお金や時間が増えれば、それらを使って自分の様々な欲求を満たしてより幸

          はじめに

          岸田総理への手紙 ~国民一人一人を幸福にする経済財政政策について~ 

           これは私が2022年の11月に岸田総理の公式ホームページから投稿した内容です。   総理ご本人はおそらく目を通されていないでしょうし、長すぎる(本1冊分ぐらい)ので岸田総理の事務所のスタッフさんにも最後まで読んでいただけなかったかもしれません。  国民一人一人を幸福にする経済財政政策への転換を願って書いたのですが、現状を見ると何の効果も無かったようです(予想してましたが)。  TVはもちろんのこと、ネットでもあまり見かけないような独特の考えやアイデアがいくつかあり、この

          岸田総理への手紙 ~国民一人一人を幸福にする経済財政政策について~