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デフレ(需要不足)はすごくもったいない状況


生産する能力があっても生産されなければ分配できない。これはもったいない状況

 たとえば、以下の2種類の立場の人達がいたとします。もちろん一人で両方の立場にある人もいます。

1.お金に余裕がないので、欲しいものがあっても買わなかったり、安いもので我慢したりする
2.より多くの物を作れるが、そんなに作っても売れ残るからそんなに作らない。あるいは、少し値段は高くなる代わりにもっと良い物を作れるが、高いものは売れないから作らない

 たとえばここで政府が国民全員にお金を配ったとします。すると1の人は欲しいものをたくさん買え、2の人はたくさん物が売れます。
 これは、1の人は実質的にただで欲しいものを手に入れることができ、2の人は政府からただでお金が貰えた上に売上が上がって儲けも増えるということです。要するに両者ともより幸福になる、ということです。

 もし政府がお金を配らなければこういう状態にはならず、不幸な状態が続きます。一方は「欲しいものがあるけどお金がないから我慢しよう」、もう一方は「売れるならもっとたくさん作るんだけど、そんなに売れないから作るのを我慢しよう」。
 無意味な我慢大会をやっているようなものです。その結果財の生産と分配が滞ります。さっさとお金を配ってこの馬鹿げた状況を終わらせるのがよいと思います。

 潜在需要があり、それを満たす供給能力があっても、お金が無ければ需要も財も生まれません。つまり生産も分配も行なわれません。これは非常にもったいなく、しかも国民が不幸な状況だといえます。

単にお金を配るのもいいが、必要な公共事業をするのもいい

 先ほどは分かりやすくするためにお金を配ればいいと書きましたが、要は需要を増やせばいいわけですから、必要な公共事業をするのもOKです。

 たとえば必要な公共事業をすることで失業中の人が雇われれば、その人の供給能力が発揮されて世の中に財が供給されることになります。そしてその人は給料を得て欲しいものが買えるようになります。
 仕事を作ってお金を発行することで国はより豊かになり、お金を受け取った人の生活も豊かになります。

 もしこれをやらなければこの人の供給能力は発揮されず、この人の潜在需要は顕在化せず、この人の生活は豊かにならず、国も豊かになりません。すごくもったいないことだと思います。

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