科目名 英語演習 講義題目 中級:人間の社会行動に関する英語文献を読む(ナンバリングコード GEN_LIB 1600 ) 2021夏(金5)講義資料 置き場

レポート提出先:メールアドレス taiki.takahashi.2021.lec2@gmail.comに添付ファイル。

期待効用理論(Expected utility theory)の非経済学者向け(主として文系向け)の解説(スタンフォード大学)へのリンク(哲学的側面の解説もなされている)。

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選好を効用関数として表現できたとして、そのあとその効用関数に対してどんな考察を行うことが多いのか、は高橋泰城の別の講義資料12を参照。

(上のスタンフォードの解説記事では、条件付確率を重要視して期待効用理論が解説されている。条件付確率の情報処理が人間によってどのように行われているか興味がある人は高橋泰城のこのnote記事を参照すること)

のちの行動経済学の発展に影響を与えた部分の解説はリンクの3.2.2の部分である(アレの背理とエルスバーグのパラドックスの紹介部分)。アレの背理とエルスバーグのパラドックスは期待効用理論における表現定理が成立できなくなるという意味で重要な反例(counterexample)である。高橋泰城による大学学部1-2年生程度向けの解説はこちら。また、プロスペクト理論の主要な用語・概念の解説はこちら。また、高橋泰城が今学期開講しているプロスペクト理論の発展史論文の紹介の内容も参考になるであろう。


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・期待効用理論を支える独立性公理やアルキメデス原理の役割の入門的解説(コロンビア大学)。



・期待効用理論は、数学者フォン・ノイマンと経済学者モルゲンシュテルン(オーストリーハンガリー帝国出身---ノイマンはハンガリー、モルゲンシュテルンはオーストリーから渡米した)の合作によるゲーム理論のテキスト(プリンストン大学出版局)で

定式化された。全文が原文で閲覧可能である。

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・シラバスに掲示された内容に従って、今回からは、以下の学術論文の公開ファイル(標準的な国際preprintサーバーである”arxiv”サーバーに公開されているもの)を扱います。囚人のジレンマとよばれるゲーム理論で扱われるトピックと量子論との関連についての研究です。

タイトル:A model of quantum-like decision-making with applications to psychology and cognitive science
著者:Andrei Khrennikov
アブストラクト(要約):We consider the following model of decision-making by cognitive systems. We present an algorithm -- quantum-like representation algorithm (QLRA) -- which provides a possibility to represent probabilistic data of any origin by complex probability amplitudes. Our conjecture is that cognitive systems developed the ability to use QLRA. They operate with complex probability amplitudes, mental wave functions. Since the mathematical formalism of QM describes as well (under some generalization) processing of such quantum-like (QL) mental states, the conventional quantum decision-making scheme can be used by the brain. We consider a modification of this scheme to describe decision-making in the presence of two ``incompatible'' mental variables. Such a QL decision-making can be used in situations like Prisoners Dilemma (PD) as well as others corresponding to so called disjunction effect in psychology and cognitive science.

注:complex: 複素数の(複雑な、という意味ではない)

conjecture: 推測

imcompatible: 両立しない (矛盾するという意味とは異なる)

disjunction effect: 選言効果 (論理学における"or"がどのように情報処理されるか、という実験心理学的効果)

・双曲割引(hyperbolic discounting)に関しては、短くまとまった論文としては以下のものがある(英Leisester大学):

タイトル:A NOTE ON THE LOEWENSTEIN-PRELEC
THEORY OF INTERTEMPORAL CHOICE

著者:

Ali al-Nowaihi, University of Leicester, UK
Sanjit Dhami, University of Leicester, UK

アブストラクト:

”In one of the major contributions to behavioral economics, Loewenstein and Prelec (1992) set the foundations for the behavioral approach to decision making over time. We correct a number of errors in Loewenstein and Prelec (1992). Furthermore, we provide a correct, more direct and simpler derivation of their generalized hyperbolic discounting formula that has formed the basis of much recent work on temporalchoice.”





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