【橘玲,安藤寿康】運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」【読書感想文】
この本は「遺伝は私たちに与える影響の大きさ 」を教えてくれる本です。
遺伝は人生のすべてに影響を及ぼしている
まず、行動遺伝学では、知能や性格、健康状態など人間に関するありとあらゆる特徴は「遺伝」「共有環境」「非共有環境」の3つの要素でできていると考えます。
自分の性格や知能などあらゆることのほぼ30~60%はこの遺伝の影響を受けています。
環境や運も遺伝の影響を受けるが、すべて環境や運が遺伝で決まるわけではない
まず環境には「共有環境」と「非共有環境」の2つがあります。
共有環境とは、平たく言うと親や兄弟と一緒に過ごす環境ということです。
非共有環境とは、家族以外の友達や異性、自分一人で過ごす環境のことです。
そして、親と一緒に過ごす共有環境は、0~20%しか自分に影響を与えていないのに対して、友達や異性、自分一人で過ごす非共有環境は20~60%くらいの大きな影響を自分に与えています。
時間が経つにつれて遺伝の影響は大きくなっていく
生まれたばかりで影響を受けているわけではありません。
特に幼少期は遺伝の影響が少なく、20歳になるにつれて遺伝の影響が徐々に大きくなっていきます。
中高生くらいで勉強がついてこれなくなるのも遺伝の影響となります。
自分の生まれつき持っているものを信じて、それに逆らわないこと
私たちが唯一できるのは、そんな自分の遺伝的な特徴を知って、それをこの世の中にどう活かしていくか?を決めることです。
まずは、自分が色々な経験をして、自分が興味や関心が持てるものや自分の向き不向きを知ることが大事になります。
自分の向いていることを活かせるニッチな場所に移動する
ニッチとは隙間という意味です。
私たちはニッチな市場で活躍することが大事になります。
なぜニッチな場所か?それは、大体の人は向いていることや得意なことは偏っているからです。
遺伝を考慮しないほうが残酷
遺伝の影響を無視してすべてを努力不足で片付けるのは、現実を見ていないし、人を追い詰めることになります。
そもそも、努力できるかを示す勤勉性も遺伝の影響を受けています。
それだったら遺伝の影響をあっさり認めて、自分に向いていることに集中し、向いていないことは諦めるほうが懸命です。
自分の向いていることを活かせる環境は広がっている
実際に今はネットやSNSを使ってYoutuberやゲーム実況者のように自分の偏ったスキルを活かせる場所が増えています。
遺伝的な特徴は変えられないが、自分を活かせる場所を諦めずに探し続けることが大事になります。
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