45歳はじめての転職 第13話 ビジネスで使う英語のレベル

第13話 ビジネスで使う英語のレベル

外資企業を受ける際、もっともネックになるのが英語である。英語ができなくてはどうにもならない。ではどのくらい必要か。私の場合、若い頃アメリカに3年ほど赴任していた。また、外国人と話す機会は今でも少なくない。自分ではほぼコミュニケーションに困らないほどには英語が使えると思っている。

しかしながら外資企業で働く場合は話が違ってくる。英語はできればできるだけよいといえる。自分で思ったことを問題なく相手に伝えられることが最低限必要である。更に上等なインテリジェントの高い英語が話せるならば強力な武器になるだろう。

例えば日本語で考えてほしい。同じ日本語でも子供の日本語、一般的な日本語、インテリの日本語、ビジネスの英語とそれぞれ言い回しが異なる。英語でもマチュアなビジネスパーソンの英語は子供や一般の英語とは違う。

ある人の笑えない話。アメリカ赴任でかなりシニアなポジションに決まった人が早速自分の秘書に着任の挨拶を作ってもらい、会社内でメールしたらしい。ところがこの内容がシニアなポジションの人にそぐわない文書だったので「今度来たxxxはどういう人なのかしら」といううわさになってしまったということだ。もちろん本人がそのことを知ったのはかなり後のことだ。

同じことを話しても、英語のレベルで相手の受け取り方は違う。日本語で話せば問題ないのに英語になると突然おこちゃま英語になってしまうことがある。私の場合もそうだ。懇意にしていたヘッドハンターが「日本語なら立て板に水なのにねえ」といって嘆いていた。

ではどうするか。上等なビジネス英語表現にできるだけ接することだと思う。同じことを言う場合であってもいくつかの言い回しがあり、そこに教養がでてしまう。お手本にすべき人を選び、その人の言い回しを学ぶことだ。
そしてその人を意識して自分の英語にも使うようにする。英語学習CDでも政治家や著名人の演説のようなものを選ぶなど、英語のレベルを意識することが重要だと思う。

それから英語雑誌などから時事的な単語や言い回しで重要だと思われるものは1つずつ覚えていくのがよいかもしれない。そして使ってみる。ボキャブラリーが増えることで、自然とインテリジェンスの高いビジネス会話ができるようになると思う。

よく「こんなに簡単な単語でも英語は話せます」といったキャッチを見かけるが、これは半分正解である。出来ればビジネス会話に必要な重要な言葉はそのまま覚えてしまったほうがよい。


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