🔴いつも大安吉日153　〜ナガセナイそうめんでもたのしかった〜

【ナガセナイそうめんでもたのしかった】

改めて実感
「この地区は雨しか降らねぇ」

昨日はいちにち大日向の中にいた
降りそうで降らなかった学校のある三区
帰ってきたらやっぱり降ってるうちの一区

大日向は五区に分かれてはいるけど、一区のうちから五区まで車でたったの五分かそこらなのに、標高と気温こそ多少違えど、雨の降り方はやっぱりまるでちがう

うちにいると雨の中にいるからわからない
晴れている場所があることを忘れてしまう

たぶん雨が大好きな人もいるんだろうな？
「外が雨だと心が晴れるのっ」
そんな雨型な人がうらやましい
人それぞれ、みんな好みも何もかも違う

ここはそんな人が住むべき地区だ
ぼくはやっぱり晴れがいい

🔴夏はほぼないな

おそるおそる畑の鹿チェックからはじまる
変わった様子はないようだった

つづいて田んぼの畦の草刈り
気温が上がってきたからだろうか、畦の草も元気になってきたと同時に、田んぼの中にも草がそれなりに目立つようになってきた

一度四つん這いになって草をこねくり回した田んぼも、まだ一度も草取りをしていない田んぼも、なんだかほとんど差はない
どっちも「ぼちぼち生えてきた」って感じだ
チェーン除草はあまりうまく使えなかった

このまま真夏になって一気に草が生えてくる可能性もあるだろうけど、お盆まであと約二週間ほどしかない
お盆を過ぎれば大日向はまた涼しくなる
うちの地区はさらに「すーっ」とするだろう

そのうち一度、「さらり」と田んぼの草取りをしておけばもう大丈夫だろうな
まだ夏がやってきた雰囲気はほぼ感じてはいないのに、すでに秋のイメージがかなりリアルにすぐそこまできている

うちのすにちゃんはまだ本気の羽毛布団だ
まだそんな夜の涼しさなんだ

もちろんただのモノグサってのは否めない

🔴流れる流れないなんてどっちでもいい

ぼくは、かまどや羽釜や薪の「火の道具」を一式と、控えめな「わくわく」もいっしょに学校へと向かった
学校にはもちろんたくさん協力してもらいながら、保護者を中心に運営している学童「ひなたぼっこ」の夏休みの目玉企画の日だった

「流しそうめん」だ
⋯ いやっ、正確には「だった」だ

こんなご時世ってことで、みんなが箸でツンツンするのはなしになったそうだ
「ナガサナイそうめん」
茹でて水でシメるまではいつもの「ナガスそうめん」とまるで同じ
そこから、シメタそうめんの入ったザルからスタッフに取り分けてもらうスタイル

遠回りしたけどそうなんだ
ひとことで言ってしまうよ
「フツウノそうめん」を外で食べる会

でも、そこはさすがのひなたぼっこ
こどもがたのしめる「ながしもの」が、しっかりたっぷり用意されていた
雨も大丈夫そうなので、前日の夕方にテストがてら遊んでおいた外のロングコースで決行

学校玄関正面の、池のほとりの木の下に、ぼくはかまどをセットする
「だれか火をつけてくれー」
声をかけるとすぐに好きモノがやってきた

かなりの人数が、麺の茹で上がる前からなぜかかまどの前に並びはじめた
火を任せたことで少し出遅れた麺茹でと、集まりだした人の数に焦りがでた
ほくは一度に茹でる麺の量を見誤った

なんとか「茹でたぞ」と言ってもいいかなと思えるぐらいの麺をザルにあげると、その中には極太になったやつがいっぱい
まるで太い電線のようだった
この右のやつみたいに

しかしそんな太麺のことなんて、続けて流される物のバラエティーの豊かさにすぐに消えた
いろんなお菓子に、トマトにチーズ
採れたてプルーンも流れてきた
最終的には茹でこんにゃくも流れていた

流された直後を狙って、女子から「ブーブー」と非難をあびてるおとこども
うちの小僧も当然その中にいる
最後のタマリを狙う賢き者もいる

ぼくら茹で班はその光景を見ながら、羽釜の下で軽く焦げた麺をつまんでいた
そしてこれがなかなかうまいことを発見
あったかくてやさしい塩加減
ぼくらはそのあたらしい麺を「ニュー麺」と呼んで、何度もくり返し食べた

年下のこどもからはじまるスイカ割りも、かなりの盛り上がりをみせた

流しコースや箸やコップを作った竹で、サヤ付きの木刀ならぬ竹刀を自作して挑んだオトコの立回りは、それはそれは最高だった

結局雨は降らずに片付けまで終わった
楽しかったしみんな楽しそうだったな

🔴みんながいるとたのしい

「流しそうめんなのに、そうめんを流せないなんてヤダっ」
ぼくは半分いじけていたけど、ひなたぼっこの流しそうめんは流すだけじゃなかった

みんなで大日向の竹切りから始まる
こどももおとなも、地元の人もいっしょに
それをみんなで切って割って、コースも箸も作るし、用意から片付けまで全部やる
同じ大日向に集まったみんなで全部

流すのはそのうちのたった一部だ
すてきなみんなといっしょに遊べる日々は、毎日がたのしい「まつり」なんだな

この週末うちでのキャンプもある

まずはみんなが来てくれるだけで、それだけでたのしむ条件は揃っている
そこからはどう転んでもたのしいんだろうな　

草刈りもしてキャンプ場っぽくなった
とにかくたのしくたのしくやろう

ではみなさん今日もすてきないちにちを

五穀豊穣　子孫繁栄　
大安吉日や　さかいひろし
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