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江藤新平と大隈重信 ー大隈重信記念館訪問ー(2024年4月)
先日「没後150年特別展 江藤新平」を観た後ですが、同じく佐賀藩出身で明治新政府で活躍した大隈重信の記念館が佐賀市内にあるので、訪問してみました。
2人は藩校、弘道館で共に学んだ友人で、国学者である枝吉神陽の下「義祭同盟」に名を連ねた同士でもありました。維新後ともに明治新政府に出仕しますが、征韓論では袂を分かち大隈は大久保利通側につきました。
しかしながら、征韓論に敗れた江藤が佐賀の不穏な様子を鎮めるため帰郷するのを危険視し止めようとするも、止めることができず、大隈はそのことを大変悔やんでいたそうです。
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・・客観的に見れば、江藤の帰郷は政治的に非常に危険な行動であったのは間違いない。建白書に連著した板垣や後藤は、ともに帰郷を思いとどまるよう説得した。また政変によって距離ができていた大木や大隈も江藤の帰郷を知るや否や、江藤を訪ねて引き留めた。・・(略)・・江藤はそれでも帰郷を選択したのであった。征韓党員の多くがかつての門下生であり、江藤は彼らの要請を無下にすることができなかった。
※ところで【義祭同盟】とは?
義祭同盟とは弘道館の教諭であり、国学者であった枝吉神陽が1850年(嘉永3年)に設立した勤王結社。表向きは楠公父子像を祀る崇敬の集いでしたが、実際は尊王論を広げ天下国家の行く末を語りあう塾の趣を帯びていました。(略)初期メンバーには、副島種臣(枝吉神陽の実弟/筆者注)、島義勇、大木喬任らの名前があり、後に江藤新平や大隈重信らも参加しています。
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「没後150年特別展 江藤新平」では大隈重信が江藤新平の功績をたたえる言葉「あのような最期を遂げたからと言って彼の為したことが色褪せることはない」が紹介されていて、心にジンときました。
さて、大隈重信記念館。佐賀城下にある旧宅(生家)の隣に記念館が建っています。
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※ここで、今さらながら大隈重信について
大隈候は1838年2月16日、佐賀市水ケ江会所小路に生まれました。
総理大臣を2度務め、鉄道の敷設、新通貨制度(”円”制度)の創設、郵便事業、太陽暦の採用など、日本の近代化の基礎を築くとともに、早稲田大学を創設するなど、教育にも力を注ぎました。
明治維新に活躍した4つの藩のことを「薩長土肥」といいますが、肥前(佐賀)藩出身の人物は、江藤新平然り、大変な秀才で非常に実務的なイメージがあります。
鍋島閑叟(直正)公の薫陶の賜物なのでしょうね・・。
また以前の記事で、大隈重信が長崎で致遠館という英語学校の創設運営に関わったことを書きました。創設年は慶応元年(1865)と慶応3年(1867)の2説がありましたが、大隈重信記念館では慶応元年となっていました。
*致遠館の記事はこちら
最後に、大隈重信の功績として鉄道の敷設がありますが、その時に造られた「高輪築堤(たかなわちくてい)」の再現展示が佐賀県立博物館にあるので、撮影してきました。(外から見る事もできますが、足への負担を考え博物館内部からのみ撮影しています。)
ご紹介して終わりたいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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*大隈重信記念館のHPはこちら
*佐賀県立博物館のHPはこちら
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