2021年11月1日 和歌山県高野山~信仰と紅葉 その3 奥の院までの参道(一の橋から中の橋まで)
さて、久しぶりに。
11月1日、夫と訪れた高野山の記録です。
霊宝館を後にして、先にお昼ご飯にしよう、ということになりました。
中の橋大駐車場に車を止め、すぐ近くにある食事処で昼食。
その後、奥の院へと向かいました。
奥の院に行くには、中の橋の駐車場からすぐ近くに、参道があります。
この参道を歩くと、だいたい800メートルくらいで奥の院に到着します。
しかし…
この日は時間に余裕もあるし、一の橋から伸びる「表参道」から歩こう、ということになりました。
奥の院まで、約1.6キロメートルの道のりです。
一の橋付近にも駐車場があるのですが、有料となっています。
なので、中の橋駐車場(無料)に車を止めたまま、バスで一の橋へと向かうことにしました。
ま、中の橋駐車場から一の橋まで、歩けない距離ではないのですが。
バスに乗って時短です。
さて、バス停「一の橋口」で降りて、参道入り口までほんの少し、歩きます。
参道までの道沿いに、紅葉が広がっていました。
真っ赤!!!
写真中央の橋を渡ると、参道です。
一の橋からの参道を歩く人は、少ないです。
参道はとても静かで、時折鳥の声が聞こえます。
道しるべと、小さなお地蔵さん。
参道では、いたるところでお地蔵さんを見かけます。
どのお地蔵さんも、きちんと前掛けがかけられています。
心ある人が、奉納しているのでしょうね。
さらに参道を進みます。
このあたりは古くからの参道なので、著名な武将や藩主の供養塔も見かけます。
ですが私は、名もない小さな石仏に魅かれました。
(てか、もう何度もお参りしているので、武将の供養塔に飽きたのかもしれません)
参道の両脇には、杉やヒノキの木が植えられています。
縦構図で撮ると、森の中を進んでいる感じが伝わるかな?と思います。
高野山は盆地になっていて、湿度がとても高いです。
石碑や石垣に、苔がびっしりと生えています。
中には、アクアリウムショップで売られているような、高級な苔も見かけます。
著名人の供養塔から、名もない人の墓石まで…
その数、20万基を超えるといわれています。
墓石の大小を問わず、思いは同じ。
「お大師さんの近くで眠りたい」
コレです。
前を歩いているのは、夫です。
スタイルがいいので、「参拝客の後ろ姿」のモデルとしては、申し分ないです。
時には、帽子をかぶったお地蔵さんもいます。
高野槙が供えられています。
なかなか立派な帽子です。
口元がイケメンだなぁと思いました。
…こちらのお地蔵さんの帽子は、少しサイズが小さいようです。
ひたすら、参道を進みます。
木々の中を歩くのは、とても気持ちが良いです。
森林浴効果ですね。
木々が放出する「フィトンチッド」という物質が、人間のストレスを緩和してくれるそうです。
杉の大木の洞にも、お地蔵さんの姿がありました。
木の洞を、厨子に見立てているのでしょうか。
このような天然の厨子は、参道ではよく見かけます。
…割とびっしり納められています。
しかも、古そうな石仏です。
参道を進みます。
奥の院までは1.6キロメートルなので、歩くにしては距離がありますが…
参道を歩くと、距離感がわからなくなります。
自分が今どのあたりを歩いているのか、まったくわからないのです。
(マップを見ながら歩いている方は、わかるんでしょうけど)
参道の両側には、灯籠が建てられています。
これは全国から奉納されるもので、昼間でも灯りがともっています。
近くを歩いていた参拝客の方が、
「これ、どこから電気の線がつながってるんやろ?」
と話をしているのが聞こえました。
ここで豆知識。
高野山では、電柱を見かけることがありません。
景観を損なわないよう、電線はすべて地中に納められているのです。
ゆえに、この灯籠も、配線は地中に埋まっています。
こちらのお地蔵さんは、厨子の中にいました。
何が気になったかというと…
厨子の屋根にびっしり生えた、苔です。
ここまで苔が茂るまで、いったいどれほどの時間がかかったんだろう、と思いました。
高野山開創1200年ちょっと。
こちらでは、時がゆったりと流れているように感じました。
かと思えば、石垣の上にずらりと整列したお地蔵さんたち。
ちょっと傾いたお地蔵さんもいたりして、小学生の列のようだな、と少し面白かったです。
参道の途中に、川が流れています。
この川にかかる橋が「中の橋」で、参道のちょうど中間地点となります。
中の橋のすぐ近くにあるのが、「汗かき地蔵」です。
衆生の救済に忙しく、額から汗を流しているんだそうです。
実際は、湿度が高いので、湿気が石仏に付着したという現象です。
汗かき地蔵のすぐ隣に、「姿見の井戸」という井戸があります。
この井戸の水面に、自分の顔が映らなかったら…
3年以内に死ぬ、という言い伝えがあります。
夫も私も、顔が映ったので、まだしばらくは寿命がありそうです。
***
さて、中の橋までご紹介したところで、次回に続きます。
次は中の橋から奥の院まで!
お楽しみに!!
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