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店長論_02

前回、店長にとっての「人の成長」には「店長(自分自身)」と「部下(自分以外)」の2つに分類できるとお伝えしました。自分以外の「部下」の成長には、気を使っている店長も多いと思います。逆に自分に対する成長を部下の成長以上に気を付けている人はあまりいないように感じます。

これは店舗特有な状況のせいではないかと考えています。店舗は限られた狭い空間の中です。店長になると人の上に立つことになりますが、この職務に就くと、自分を見てくれる周りの人が極端に少なくなります。会社によっては複数の店長の面倒を見るエリアリーダー的な存在がいるかもしれませんが、常時お店にいるわけではないと思います。

そのような状況では店長を見ている人(上司や先輩)がおらず、店長に意見を言う人もほとんどいない状態になります。よって、ある意味では「店長のやりたい放題」になるわけです。このような状態の中では、店長自身が自分に対する反省や成長を求めない限り、いつまでも同じ思考・能力・スキルで店舗管理を行うことになります。下手に売上が取れてしまうとこれに拍車がかかり、昔から何も変わっていない店長が増えてしまいます。

私はよくお店の状態変化を「色が変わる」と表現していました。お店に所属している店長、副店長、販売員である一定のバランス(=関係)が取れた状態に現在はなっていますが、誰かが抜けたり、誰かが入ってきたりすると今までのバランスが崩れて新しいバランス状態になります。これを「色が変わる」と言っていました。店舗の人の入れ替えで色が変わりますが、良い色にもなれば(=店の雰囲気が良くなるなど)、悪い色になること(=店の雰囲気の悪化など)もあります。

では、どのような時が一番色が変わるかというと、「店長が交代した時に一番色が変化」します。これは当たり前の話で店長には方針を決められるので、今までのやり方を変更したり、店の雰囲気に与える影響度合いも大きいからです。それでは、「店長の交代」しか大幅に色が変わらないかというと、それだけではなく「店長が成長すること」もお店の色を大きく変える効果があります。店長自身が自分を成長することに重きを置いている場合、部下にもその効果が影響されます。「店長があんなに頑張っているのだから、私も頑張らないと!」と思う販売員が多くなるので、多数の販売員が成長してお店全体が成長していくという好循環が生まれます。よって、店長は「部下の育成・成長」と同じもしくはそれ以上に「自分自身の成長」に注力しなければなりません。

それでは、店長が一番成長させるべき能力・スキルとは一体何でしょうか?それは「マネジメント」だと私は思います。
次回は「マネジメント」についてお伝えします。


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