見出し画像

コミュニケーション能力って、何ですか。(15歳の素朴な疑問)

先日ある中学校の【キャリア講義】にお招きいただき、中学生と先生方にお話させていただく機会がありました。同校では世の中にどんな業種や職種があるか、企業の日本・世界とのつながり、SDGsについての授業があるそうです。

「生徒が理解しているかはわかりませんが・・・」と先生は恐縮されていましたが、まずそういったことを学べる機会があることが素晴らしいですね。
羨ましいです。

この日、とても印象的な場面がありましたのでお話させてください。

ひとり歩きする“コミュニケーション能力”とその呪縛

キャリア、特に新卒の就活でコミュニケーション能力の重要性が叫ばれるようになってずいぶん経ちますね。

いろんな定義がありその構成要素も人によって説明にばらつきはありますが意思疎通・協調性・自己表現能力をベースとすることが多いかな。(僕の肌感です。)

ただ、単語だけがひとり歩きしそれに縛られている方も少なくないと感じますし、“あ、ちょっと捉え方がもったいないかも”と思うこともしばしばあります。

廊下の貼紙『社会人に必要なのはコミュニケーション能力!』

さて、自社のこと、業界のこと、キャリア形成などについてひと通りお話して最後の質問コーナー。
何人かの質問に回答して、最後のひとり。

「……あの、社会人はコミニュケーション能力がとても重要だと聞きました。コミュニケーション能力ってどういうものですか…どうやったら身につけられますか…?」

聞き返してしまいそうになるくらいとても小さな声で質問してくれました。勇気を出して手を挙げてくれたのがわかりました。
うれしかったです。ありがとう。

話題、口数が少ない=コミュニケーション能力が低い?

いやいや、そんなことはありません。
日常生活、カウンセリング、採用面接などで多くの人と接し身をもって感じています。

ほんの一言二言でハートをがっちりつかまれたことも
マシンガントークに40分撃たれてかすり傷ひとつつかなかったこともあります。

コミュニケーション能力と口数や話題の多さ、ましてや会話の饒舌さは全然関係ないですね。

じゃ、いったい何なんでしょう。

僕が言語化してお伝えしているコミュニケーション能力とは、

“自分の意図を限りなく100%に近く、過不足なく伝えられるスキル”

のことです。

聞こえてなければ喋ってない、伝わらなければ独り言。

おはようもありがとうも、相手に聞こえてなければ言ってないのと同じです。伝えたいことが伝わっていなければ、残念ですがもう独り言です。

いやいや、相手が聞いてくれない! 受け取り方がおかしい!

ありますあります。そういうことも大いにありますよね笑
なので、それすらも想定して伝え方を工夫して自分の意図を過不足なく伝えられるようにしてしまいましょう。

そうなったらもう、ひとつの能力・技術です。

ちょっと意識するだけで劇的に変わる会話

常にだれかに話題を提供したり、みんなの会話の中心になったり、いつでも誰とでも明るく喋ったり。
そういうことではなく『自分の言いたいことがどれくらい正確に伝わったか』『どうして伝わっていないのか』これ、普段からちょっと意識してみてくださいね。伝え方がどんどん上手になりますよ。

勇気を出して質問してくれた生徒さんに、そう回答してキャリア講義をクローズさせて頂きました。


僕の伝えたかったことが限りなく100%に近く、過不足なく届いていることを願って。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?