ガンジャ先生。6-7
雲と空
空は昨日と変わり日差しが出ていた。
Afrojack & David Guetta - Another Life ft. ester
うう。。クソ眠い。
飛行機で深夜ついたがいいが、クソ眠い。
なんとかで朝早くタクシーが捕まりフェリー埠頭への道だ。
「おいおい。ここまで頑張る事はなかったか。。」
空をみると低気圧は抜けていったみたいだ。
サムイの青色は。
雲の白と共にいい味を出している。
「やれやれ。行くかな」
赤いフェリーが先に見える。
もちろんタオ島へー
□□□
ダイビング4日目が始まろうとしていた。
「それじゃー今日は朝から潜るよ!自分のかばん持ってー」
それぞれみんな乗り込むのは慣れてきたピックアップトラックだ。
今日は古畑さん夫婦も乗っている。
「なぁタツヤ。シャツくらい着ればいいのに。カッコいいの?」
「それがなー洗濯して。。雨でベチャベチャ。。ないの。。」
確かに夜中ザッと雨が降ったみたいだ。草木は湿っている。
「バカねー風呂場へ干せばいいのに」
「あ!歩ちゃんシマシマパンツタブにあったよ!」
「・・それ今いいから茜」
ワイワイ言いながら車に揺られていく。
どこか昨日の緊張はなくみんなリラックスしていた。一度潜ったので期待のほうが大きい。
今日は、朝も昼もダイブ!朝の2回目は沖にも行くらしい。ドキドキ。
天気は少し雲が多いけど、いい青空だ!
□□□
チェックも慣れてきて、船に乗り込むのもスムーズ。
私は酔どめもらって飲む。昨日ちょっと気持ち悪くなった。船はけっこう揺れるし。
移動のときブリーディング。
今日は初め位置の確認と、中間浮力のバランスを取るみたい。
課題も増えてきて、講習感も出てきた。
茜ちゃんは海の中入るとすごくキレイに泳いでる。
コツを聞いたけど、
「広いからのびのび伸ばして〜ゆっくり〜動かしてるかな?」
全然参考にならない。。
潜るのは楽しいけど、未亜は小さいので陸のボンベを背負っての移動はかなりキツイ。
でも先生が言ってたから。。頑張る!
昨日と違い場所は変わった。少し浅いのかな?砂浜が上からでも見える。
ゆっくりと落ち着いて海に入ると、水が温かかった。
昨日とは違い、逆に石とか少ない。その分お魚がカラフルでキレイ。
あ、あれニモだよね!あんな小さいんだ。。。田辺さんはゆっくり進みながらいろいろと小エビや、タコのいる場所を教えてくれる。
茜ちゃんは中間浮力もマスターしたみたい。高度変わらないまま見てるし。。すごいな。
未亜はまだ上下上がり下がりしてもがいてる。
「コンコン」
ボンベをノックされる。
(お腹の空気も影響するよ。息止めて手足は動かさないでごらん)
田辺さんはボードで優しく教えてくれた。
確かにバタバタしてるよね。。手足を止めると体が下がっていく。
息を吸い込み少しずつ。。浮力がつき水中に止まった!できた♪
ふぁー浮力。なんにもいらないんだ。
水の中で少し、お魚さんに近づけたと思う。
茜ちゃんがゆっくりきて、ハグしてくれた。
できたよイェイ♪
□□□
「みんな若いから覚え速いね〜では深いところ行くよ♪」
ざわざわ。。深い。。だと?
「今度は40mくらい行こうかな?耳抜きはどんどんしていってね?」
「あの〜。そんな深いとこまで行けるのですか?」
「私達講師がいるから安心して。天気もいいし〜ジンベエは無理でも亀くらい見れるかも?」
おーと盛り上がる。
しかし考えろ。おれ。ジンベイザメはサメだし会いたくない。サメ。。食われる。。ジョーズ。
「今回は深海の圧と、残圧を知る事。深く潜れば潜るほど、空気は圧縮され消費量も増えるから!」
「また安全停止も行います。水深10mでみんな一度止まってから浮上します。理由わかる人いるかな?」
「減圧症の対策ですか?」
「うん、雪菜ちゃん正解♪ただ、それ以外に窒素も溜まってるから抜く意味もあるの。なので、一人でも残圧60切ったら言ってね。みんなで安全停止をします」
「「はい」」
「また、焦って緊急浮上しないように。深いところから上がると気を失う可能性もあるから。落ち着いてね」
「「はい!」」
いい子達じゃないか。ダイビングはいろいろな人が受けに来る。暇つぶしから、学生から大人まで。
この子達はしっかりして言われた事は守る。
岩屋さん。いい子達だよ♪
「はい!ではオヤツタイム〜♪スイカとパイナップルに!さらにマンゴスチン入りました♪」
「やったー♪」
「マンゴスチンって。。うまひ!」
「それはプイさんからだね〜愛されてるな君たち♪私ももーらーお〜」
初めて食べたマンゴスチンは。
見かけとは裏腹に甘く濃厚な南国の味がした。
海辺はキラキラと太陽を反射し眩しいくらいだ。僕らの船は沖に向かう。
△△△
沖に向かうと波の高くなってきた。
パイナポー美味しい♪もきゅもきゅ。
先生が言っていた通り、ダイビングは面白い。
私も初めは驚いたけど、なんか「ふぁー♪」という世界が眼の前にあった。
魚も逃げると思ったけど、なんかいるな?って感じで仲間に思えた。海の中は平等だね。
んー今日もいい感じ♪
ふと横の匠くんを見ると。。
昨日の事を思い出す。ちょっと恥ずかしいけど。
それはそれで歩に怒られた。
「もう!家じゃないから!きちんと着ないとダメだよ?」
「だって〜えーんどうしよ〜」
「はぁ。減るもんじゃないから忘れなさい」
時々視線を感じる。。男子怖い。
船は思った以上に沖に出て。
そこは周りに陸もなく。ロープの先だけが覗いていた。
人気スポットなのか、すでに違うダイビング船が止まっていて。こちらに向けて手を降っているのが不思議に思う。あーダイブ仲間なんだよね〜
海面にはブイ以外何もなく、流されると帰ってこれない不安もある。
海面はより深淵の深い藍色で泡が浮き出ていた。
「さあ!行くよ準備して!水はクリアみたい♪」
よし。と私はグーを握る。
ちょっと自信がついてきたのと。
まだ見ていないジンベイザメとか見れればいいな。
「未亜ちゃん、行こっか♪」
「うう。。深いよね?なにかあれば助けてね?茜ちゃん!」
「うん!大丈夫だよ!」
手をとり私はタラップへ向かう。
気がつけば。。怖い事なんて何もなくなっていた。
友達が頼ってくれる。みんながいてくれる。
ここに来てからいい事ばかりだ。
私はより前を向いてタラップへ進む。
「1番!茜行きます!」
経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و