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【読書】答えのない問いについて徹底的に考える「思考法」

解像度を上げる

馬田隆明
英治出版

引用BEST3

  1.  相手の持つ課題を、時間軸を考慮に入れながら深く、広く、構造的にとらえてその課題に最も効果的な解決策を提供できていることが、解像度が高い状態です。 

  2. 解像度を上げるためには、まず行動する、粘り強く取り組む、型を意識する、ことが大事。

  3. 良い課題を選べるかどうかで生み出される価値がほぼ決まる。

要約

明確かつ完結でわかりやすい考えを持っている人は言うまでもなく優秀な人であるが、そういう人たちを解像度の高い人という。
解像度が低いと理解が難しく、具体的でなく、なにより的確でない。
解像度は深さ×広さ×構造×時間軸で規定され、すべてをバランスよく高める必要がある。
また高い解像度には情報×思考×行動の組み合わせで、それぞれの質と量を高めるのが必須である。

感想・意見

手に取る前は言語化に関する本かと思っていたが、考え方に関する本だった。
中身はコンサルの考え方に近く、ロジカルシンキング×イシュー分析をまとめて入れたような感じ
ロジカルシンキング系の本とイシューから始めよあたりを読んでいると理解が早いと思う。
抽象的な話から入って、かなり具体的な話まで書かれているのでhow toを知りたい人にもおすすめできる。
一度読んで終わりのタイプの本ではないので手元において何度か読んで血肉にしようと思う。

参考になった抜粋

解像度=物事への理解度や物事を表現するときの生歳差、思考の明晰さ

解像度の高い状態=相手の持つ課題を、時間軸を考慮に入れながら深く、広く、構造的にとらえてその課題に最も効果的な解決策を提供できていること

解像度=深さ×広さ×構造×時間軸
深さ=原因や要因、方法を細かく具体的に掘り下げること
広さ=考慮する原因や要因、アプローチの多様性を確保する
構造=深さや広さで見えてきた要素を意味のある形で分け、要素感の関係性やそれぞれの相対的な重要性を把握する
時間=経時変化や因果関係、物事のプロセスや流れを捉える
→目指す姿「他にも複数の原因の候補があるが中でも特にこれが大事でこれをさらに深ぼると更にいくつかあるが、中でもこれが大事。その理由は、、、」

深さが一番大事。深い考察はインターネットに転がってないし、一般的には広さや構造を意識した際限のない調査や分析が重要視されているから。

高い解像度には情報×思考×行動の組み合わせで、それぞれの質と量を高めるのが必須。
行動することでインターネットに転がっていないフィードバックが得られる。まず最初にMinimal value productを作って、フィードバックを得る。打席に立たなければヒットは打てない。

少なくとも200時間を情報×思考×行動にかけなければ良いアイデアにはたどり着かない。

ビジネスでは価値が最重要
価値=製品やサービスから顧客が得られるメリットや満足感
課題と解決策が重なって初めて価値が生まれる。ビジネスにおいて価値を生み出すには課題と解決策の解像度を上げるのが最優先
既存の課題と解決策の間の微妙な歪みもビジネスチャンスになる

課題を特定する前に解決策を作って磨き込んでしまい、そのあと課題が全くない、必要とされない、誰からも欲しがられない、といった事が起きる。

良い課題を選べるかどうかで生み出される価値がほぼ決まる。
良い課題=大きな課題、合理的なコストで現在解決しうる、実績を作れる小さな課題に分けられる

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