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育児より仕事を重視するワーママの方が偉い、って本当?

別に個人を特定して攻撃したいわけではないからぼかすが、あるワーママが「私は朝の保育園の送りを、全てシッターさんにやってもらっている。せっかく朝は頭がクリアで貴重な時間なのに、子育てタイムに使いたくないから」と言っていた。

彼女はお金持ちで、会社でも出世していて、家族で高級住宅街に住んで……と、ワーママのすべてを叶えているような人だった。産後に夫に子どもを見てもらっている間に、海外旅行もしていた。これらの話は「先輩ママのロールモデル」系の講演会で話していた。

おそらく世間的には彼女は「正解」なのだろう。朝のゴールデンタイムを仕事に使ってくれるし、夫も子育てに協力的だし、シッターさんという外注をしているから。でも私はどこか違和感を覚えた。「子育て<<越えられない壁<<キャリア」という価値観は受け入れられなかったし、私のようなワンオペ育児をしているワーママに対して「まだそんな非効率的なことやってんの?夫か外注に頼れば?」という批判的なメッセージを感じたからだ。

ライフハックで子育てを効率化する、お金を使って親は好きな事だけやる、なるべく子どもに邪魔されずに生きる、みたいなことが推奨されている。もちろんシッターさんや夫や便利家電の力を借りることは、悪いことじゃない。でも、それらの視点は「できないのは、あなたの能力不足」という考え方につながる。

私は実家が田舎だから分かるけど、シッターさんを予約できない地域もある。そもそも登録者数が少ない。あと田舎は駅から遠いから、シッターさんは車で来るので、シッターさんの分の駐車場やガソリン代も必要だ。

夫の協力というけれど、うちは夫がリモートワークと無縁の仕事をしているからがっつりやってもらうのはどうしても無理。保育園の送り迎えも、行事もほぼ私がやっている。彼女は夫が自営業だから、ほぼ一日中家にいるとのことだった。

便利家電も置く場所がない家だってあるし、家族が反対したり(「食器は手で洗うもの」という夫もいると聞いた)、お金の問題で誰もが買えるわけじゃない。

「子育てに時間を使っている人よりも、仕事をたくさんしている人の方が偉い!」みたいな考え方に、全員がならないで欲しい。そうすると子育てを押し付け合うことになり、家族みんなが不幸になる。ただ家事育児と仕事、ただ役割が違うだけ。お金を生み出すだけが偉いわけじゃないよ。そういう価値観の方が経済は発展するかもしれないけど、少なくともそういう考え方をしていない私のような人間は、生きていくのは難しいだろう。

まあ、こういうことをダラダラ考えるのは疲れているからなんだろうな笑!「自分を労わろう。本当に大変だったことはあなた自身しか分からないので、まずは自分がセルフラブ」というチャハヤインダの投稿を見て、気が付いた。マッサージでも行こうかな。


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