立木かのん

3児ワーママ / 小説とエッセイを書くことで感情を成仏させています

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    お仕事小説たち。短編、銀行員モノが多め。

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【小説】好きに生きろ!

あらすじ 銀行員の不正を調べる部署で働く黒川。彼女は上司の五木次長から、支店長のセクハラ調査に任命される。そこは元彼の働く支店だった。調査をする中で、元彼が結婚予定で、今の彼女が妊娠していることを知る。傷心のあまりに五木次長を呼び出して酒を飲むが、記憶をなくし、気が付いたらホテルにいて……。予想のつかない展開が相次ぐ、令和を駆け抜けるアラサー女性の、お仕事恋愛小説。 まえがき  この作品はフィクションであり、誰にも捧げられない 一  元彼がゴミみたいな文章を書くW

    • 第三話「少しのお別れ、地獄の再会」

      あらすじ植物に乗っ取られた人間が「アクマ憑き」として戦う世界――銀行に内定した主人公は、遅刻して入社式へ向かった。入社式では、499人の内定者たちが意識不明の重体となっていた。主人公は敵に襲撃されるが、銀行員の女性に助けられる。再び命の危機が訪れるが、寮母からもらった「朝顔の種」が身体に取り込まれ、「朝顔のアクマ憑き」となった。特殊部署に配属された主人公は、街で起こる怪奇事件を解決していくが……前代未聞の銀行×植物×お仕事ファンタジー! ※第一話はこちら※ ※第二話はこ

      • 第二話「血まみれの過去」

        あらすじ植物に乗っ取られた人間が「アクマ憑き」として戦う世界――銀行に内定した主人公は、遅刻して入社式へ向かった。入社式では、499人の内定者たちが意識不明の重体となっていた。主人公は敵に襲撃されるが、銀行員の女性に助けられる。再び命の危機が訪れるが、寮母からもらった「朝顔の種」が身体に取り込まれ、「朝顔のアクマ憑き」となった。特殊部署に配属された主人公は、街で起こる怪奇事件を解決していくが……前代未聞の銀行×植物×お仕事ファンタジー! ※第一話はこちら※ 二「血まみれ

        • 第一話「アサガオのアクマ憑き」

          あらすじ植物に乗っ取られた人間が「アクマ憑き」として戦う世界――銀行に内定した主人公は、遅刻して入社式へ向かった。入社式では、499人の内定者たちが意識不明の重体となっていた。主人公は敵に襲撃されるが、銀行員の女性に助けられる。再び命の危機が訪れるが、寮母からもらった「朝顔の種」が身体に取り込まれ、「朝顔のアクマ憑き」となった。特殊部署に配属された主人公は、街で起こる怪奇事件を解決していくが……前代未聞の銀行×植物×お仕事ファンタジー! 第一話「アサガオのアクマ憑き」一

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        記事

          長男の暴言がツラい。夫も守ってくれない

          小学2年生の長男の暴言がひどい。クソババア、死ね、出ていけ……朝から5秒おきに繰り出してくる。 よく育児本では「毒親に対して、子どもは『ママ、大好きだよ』としか言えない。クソババアと言えるのは、健全に育っている証拠!」と書かれている。先日、ガレソに紹介されてバズった育児ブログでも「クソババアって言われた!やったー!嬉しい!健全に育ってる証拠だ!」と母親が喜ぶ様子が紹介されていた。 でもそれって、何かおかしい。クソババアと言われた母親の気持ちは、どこへ行くんだろう。 「マ

          長男の暴言がツラい。夫も守ってくれない

          育児より仕事を重視するワーママの方が偉い、って本当?

          別に個人を特定して攻撃したいわけではないからぼかすが、あるワーママが「私は朝の保育園の送りを、全てシッターさんにやってもらっている。せっかく朝は頭がクリアで貴重な時間なのに、子育てタイムに使いたくないから」と言っていた。 彼女はお金持ちで、会社でも出世していて、家族で高級住宅街に住んで……と、ワーママのすべてを叶えているような人だった。産後に夫に子どもを見てもらっている間に、海外旅行もしていた。これらの話は「先輩ママのロールモデル」系の講演会で話していた。 おそらく世間的

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          Instagramを集客目的でやるのを辞めたら、お客さんが増えた

          ある美容師さんが「僕は集客目的でInstagramをやっていないんですよね」と言っていて、驚いた。インスタをやっている誰もが、自分のブログとかサービスとか、そういったものに誘導したいと思っていたから。あるいは、いいねやコメントが欲しいとか。私はどっちもだし。 彼も前はそうしていて(「この投稿を見たら〇%オフ!」とか)頻繁に更新していたらしいのだが、数よりも質を重視した投稿に切り替えたら、むしろそっちの方がお客さんが増えたとのこと。彼の強みはストレートパーマだから「僕のストパ

          Instagramを集客目的でやるのを辞めたら、お客さんが増えた

          身なりに気を遣うことは、結界を張ること

          美容室に行って、数十年ぶりにストレートパーマをかけた。夫からチクチクと「髪、なんとかしたら?」と言われ続けていたからだ。 2週間前に義父に私のInstagramを見られて、それを夫に通報されて、夫から離婚の話を出されて以来、全く関係は改善していない。あの日から彼は家ではずっと不機嫌で、話しかけてもぶっきらぼうな態度をされるだけだし、LINEの返信もそっけない。 だから私がキレイになることで少しでも関係が改善すればいいな、と思って美容室に行った。身なりに気を使っていない人は

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          後編/死んだはずの元婚約者が戻ってきたから、もう私はいらない?じゃあ好きに生きます

          あらすじ私と王子の結婚前夜、彼の元婚約者が訪ねて来た。彼女は5年前に死んだはずだった。突然の再会に喜んだ王子は、私に言った。 「俺が間違っていた。お前との婚約は破棄だ。国も出て行け」 ―――ええ、喜んで!愛のない生活にも、誰かの為の人生にも、うんざりしていましたところです! 追放先の森では、魔法使いが待っていた。彼は私を魔界へ連れて行き、願いを何でも叶えてくれるのだという。元婚約者が魔物だと判明したらしいけど、もう遅い。私は最強の魔法使いの溺愛の元、魔界で永遠に幸せに暮ら

          後編/死んだはずの元婚約者が戻ってきたから、もう私はいらない?じゃあ好きに生きます

          前編/死んだはずの元婚約者が戻ってきたから、もう私はいらない?じゃあ好きに生きます

          あらすじ私と王子の結婚前夜、彼の元婚約者が訪ねて来た。彼女は5年前に死んだはずだった。突然の再会に喜んだ王子は、私に言った。 「俺が間違っていた。お前との婚約は破棄だ。国も出て行け」 ―――ええ、喜んで!愛のない生活にも、誰かの為の人生にも、うんざりしていましたところです! 追放先の森では、魔法使いが待っていた。彼は私を魔界へ連れて行き、願いを何でも叶えてくれるのだという。元婚約者が魔物だと判明したらしいけど、もう遅い。私は最強の魔法使いの溺愛の元、魔界で永遠に幸せに暮ら

          前編/死んだはずの元婚約者が戻ってきたから、もう私はいらない?じゃあ好きに生きます

          夫と子育てについて相談できない。つらい

          【夫と子育てについて相談できない。つらい】 久しぶりに長男のランドセルを見ていたら、音読カードとテストを見つけた。 音読カードは真っ白で、彼が6月中に1回も音読の宿題をやっていないことが分かった。テストの点数も、散々だった。彼が「宿題は全部終わった」と嘘をついてゲームをしていたことも悲しかったし、親として、フォローできていない自分が情けなかった。公文をやめて、学校のテストの点数がじわじわと下がり続けていることに、薄々感づいていてはいたから。 本当はこういうことをパパである

          夫と子育てについて相談できない。つらい

          売れたいのに、売れる努力を怠っていた

          私は「何者かになりたい」という野望がすごく強い。幼い頃はそのまま突き進んでこれたけど、30代後半を過ぎた頃から、まだ何も実現できてない自分に焦ったり、憤りを感じたりしていた。 売れたいと思ったから、がむしゃらに文章を書いた。noteでエッセイを毎日更新していたし、小説の新人賞にも応募した。犠牲にしたものはたくさんある。キャリア、3人の子育て、夫婦関係など挙げればキリがない。「いいものを書けば、きっと読者がついてくれるはず」と思っていた。でもエッセイで小さい賞をいくつか受賞し

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          産休・育休中、あんなにケチケチする必要はなかった

          「本当かよ?」と呆れる人もいるかもしれないけれど、Seriaで売ってる静電気を抑えるブレスレットが意外と良かった。 作家の吉本ばななさんがお勧めしていたことを思い出して(Seriaのものではなかった気がするけど、とにかく静電気か電磁波をブロックする系のブレスレット)、100円だしと買ってみたけど、スマホをいじっている時の手の疲れが軽減された気がする。 この「気がする」という感覚を、最近は大事にするようになった。科学的根拠とか、偉い先生が言っていたとか、あの女優さんが使って

          産休・育休中、あんなにケチケチする必要はなかった

          どうしてSNSの“週末お出かけ情報”は未就学児ママしかいないのか

          日曜日に下の子2人を預けて、家で仕事をしてみた。長男がいたから完全に自由というわけではなかったけど、それでもだいぶ楽だった。一人っ子ってこんな感じなのか、と思った。それで肝心の仕事が進んだかといえば、全然進まなかった! まだまだ時間あるし、と思って本を読んだり、おやつを食べたりして、ダラダラしてしまった。何より「日曜なのに私たちを預けるの!?という、下の子たちの絶望した顔」が、頭から離れなかったからだった。 罪悪感もあり、約束の時間よりも1時間くらい早くお迎えに行った。で

          どうしてSNSの“週末お出かけ情報”は未就学児ママしかいないのか

          子どもに席を譲らない女子高生は、昔の私と同じ顔をしていた

          子ども3人と電車に乗った時のこと。2つの席が隣同士で空いていて、まず長男と長女が座った。その横には本を読んでいる女子高生がいて、おそらくそれなりに偏差値の高い学校の生徒のようだった。でも何も満たされていなくて、常にイライラしている様子が伝わってきた。 口をへの字に歪めて、何かに挑むような目をしていた。彼女の隣は空いていたから、彼女が1つずれてくれれば、私と次女は座れることになる。でもそんなことは絶対にしない。それが彼女という女の子だった。 彼女は子どもたちを迷惑そうにちら

          子どもに席を譲らない女子高生は、昔の私と同じ顔をしていた

          「売れる」と「名作」は違う

           昨日、ある役者の女の子とランチをして、こんな話を聞いた。彼女は小説家の先生のところでアルバイトをしていたが、辞めたらしい。どうやらその先生の性格が、ちょっと変わってきたからだという。その先生とは私も何回か面識があった。最近では小説も売れてアニメ化も何本か決まり、まさに時の人だった。  どう変わったのかと言うと「とにかく他人にアドバイスをたくさんするようになった」とのこと。あとは駆け出し役者のような、あまり売れていなかったり、有名な作品に出ていなかったり、SNSのフォロワー

          「売れる」と「名作」は違う