見出し画像

どうして働くんですか?【24卒就活】

 就活をやっていると、そもそも何で就活しているのかについて考えを巡らせることが少なくなりがちです。特に私は。

 何故この業界なのかという極めて小さな問題に焦り、選考対策に焦り、大本でどうしたいのかを忘れます。では、ここで私はそもそもどうして働くのか、働くうえで何を大事にするのかを記しておこうと思います。

働く目的

 なぜ、働くのか。これ①正直に言うのか、②建て前的に言うのかで異なってきます。ここではどちらの側面でも言いましょう。

 ①正直な気持ちとしては、「働かずに生きてける気がしない」からです。この日本という国では20歳を超えたら不思議なことに年金というものを納めなけいけません。"不思議ですねぇー?"。働いてないと、その年金を払うことが出来ません。後は、自分の生活ですね。家賃、食費、交通費、医療費といった生活費です。この国は物価は上がるのに、賃金が上がらないという意味の分からない現象が起きているので、私は働きたいです。死にたくないので。娯楽費も欲しいので、可処分所得はなるべく多い方がいいでしょう。
 
 ②建前的には(かといって嘘という訳ではありませんが)、「社会を支える」ことに漠然とした憧れを持っているからです。見えなくていい。誰からも特別に目立つほど感謝されなくていい(仕事って大体そうかもしれませんが)。でも、人々が暮らす舞台を支えるのってなんかカッコいいじゃんってそう思いました。

私が働く上で大事にしたいこと

 働くうえで大事にしたいこと。それは、「他者の存在」です。いきなり難しく聞こえてしまうかもしれませんが、これから書きますから! 「働く」という行為は、きわめて集団的な行為です。決して個人的な営みではありません。誰か自分以外の人がいて初めて成り立つのです。自分の生み出したものを受け取ってくれる他者がいることが、とても大事なんだと私は思っています。

 そしてこの考えは、内田樹という方の考えに基づいています。ここで、本から引用文を少し…

労働は本質的に集団の営みであり、努力の成果が正確に個人宛に報酬として戻されるということは起こらない。報酬はつねに集団によって共有される。個人的努力にたいして個人的報酬は戻されないというのが労働するということである。個人的努力は集団を構成するほかの人々と利益を分かち合うというかたちで報われる。
〈中略〉
どうして自分の努力の成果を他人と分かち合わなくてはいけないのか?
だってそれオレのもんでしょ?
違うのだよ。
(内田樹、2014、104-105)

内田樹、2014、「ひとりでは生きられないのも芸のうち」、文春文庫。

  より厳密な成否とか、正直分からないです。「労働」について勉強していたわけでもなかったので。でも、この方の言っていることは、なんとなくですが「風通しがいい」んです。自分の凝り固まった価値観を吹き飛ばしてくれるような、颯爽と駆けていくような。バチバチの主観ですけど。

 働くことは、消費と違います。受験とも就活とも違う。「これだけ払ったんだから、同じくらいのものが返ってきて当然だろう」が通用しないんです。きっと。そして自分の生み出したものを受け取る他者がいて初めて、「成果に対する報酬」が返ってくる可能性が出てくる。そしてそれは、自分だけが報酬を独り占めするという形はとらないんです。内田樹という方の言う通り、「他者がいて初めて成り立つ成果と報酬の往来は、集団全体で利益として還元される」んだと思います。これから、働いて確かめられたらなぁ。

働くことは、利己的になること

 働くことは、集団的な営みであること。本の内容を参考にそう書いてきました。

 でもそれだけじゃなくて、働くことは、利己的になることだと思います。自分の利益を最大化するように動くことが大事です。でもそれは前提です。自分の利益が最大化されるように、他者と組織を大事にする。これが大事だと思います。

 周りの人々が好きだなと思えたり、自分のいる場所が心地よかったら嬉しいじゃないですか。他人を傷つけるのではなくて、気遣うじゃないですか。利己的でいいんですよ。そうすれば、自ずと「利他的」になっていくと思いますから。

この記事が参加している募集

#就活体験記

11,891件

#仕事について話そう

110,645件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?