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ポップコーンは買わない派です。vol.39

日本アカデミー賞 作品賞含む6部門受賞

新聞記者よりもデスクやその上の判断が肝なのではないか。

予告編

あらすじ

東京新聞記者・望月衣塑子の同名ベストセラーを原案に、若き新聞記者とエリート官僚の対峙と葛藤をオリジナルストーリーで描き出す。東都新聞の記者・吉岡エリカのもとに、医療系大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届く。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、強い思いを秘めて日本の新聞社で働く彼女は、真相を突き止めるべく調査に乗り出す。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原は、現政権に不都合なニュースをコントロールする任務に葛藤していた。そんなある日、杉原は尊敬するかつての上司・神崎と久々に再会するが、神崎はその数日後に投身自殺をしてしまう。真実に迫ろうともがく吉岡と、政権の暗部に気づき選択を迫られる杉原。そんな2人の人生が交差し、ある事実が明らかになる。

この映画は新聞記者という職業についての映画ではないが、この映画を通じて新聞記者について知れるいい機会になったのは間違いない。それだけではなくて、国民にきっかけを与えてくれる素晴らしい映画となっている。

この映画はフィクションであるが、確実に現政権についての風刺が聞いている。
本作は同名の著書の中身を原案としている。中には加計学園の獣医学部の問題やそれに伴う官僚の告発。それを吉岡が忖度せず徹底的に真実を追求していく。

メディアの役割

日本だけではないだろうが新聞社等のメディアのチャンネルは国によって様々存在する。その新聞社によって新聞やニュースのトピックスは大体は同じだとしても書き方はそれぞれだ。だからこそどれを選んだら良いかわからないし、どれが正しいことを行っているのかわからない。

フェイクニュースというワードはアメリカのトランプが大統領になってからよく耳にする言葉だ。トランプとしては自分にとって都合の悪いニュースはフェイクとして攻撃する。

大統領を遡ること2代前、ジョージ・W・ブッシュはメディアの悪用によってイラク戦争に進み、たくさんの被害がでた。

バイスという作品でその様子が詳しく描かれているのでこちらもぜひご覧ください。

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新聞社の存続か日本の存続か

さて、新聞記者と政治ですが、簡単に誤解を恐れずに発言すると新聞社の利益や販売を伸ばすということだけを考えるならば、政府に気に入られるような記事を書いていると良い。いわば政府の広報になってしまうのか、それとも政府の至らぬ点を指摘し徹底的に追求、説明責任を果たしてもらうこと。それを国民にわかりやすく開示し、情報として提供することこそがメディアの真の意義ではないかと考える。

ニュースも同様。今旬の話題をトピックスとして掲げるのはテレビ局としても必要なことだし、第一、視聴率を取ることが重要視されている昨今のメディア事情の中で話題のトピックスを取り上げるのは当然だ。視聴率を重視するがあまりに重要な国会での決定事項、討論の数々を見る機会というのは少ないのかもしれない。いや、やってたとしても見ることはないのだろう。つまり国民自身の関心が低い。そこが一番の問題点だ。

もはや新聞社の存続云々ではなくて国としての存続に関わる重要なことになてくるのだ。

真実を追求したとしても

この作品ではヒロインの吉岡が真実の追求を求めて奮闘する姿が終始描かれている。

しかしながらここで奮闘したところで国民に届かなければ、話題に上がらなければ意味がないのかもしれない。

つい最近「検察庁法改正」がTwitterでかなりの話題になっていた。これだけ国民の関心が集まったことも珍しい。コロナの影に隠れて法案を通そうとしたと疑惑をもたれている政府に説明責任を提示した良き例となったかもしれない。中には芸能人や著名人が政治的発言をするなんてポピュリズムだという意見もちらほら見かけたが、このように話題に上がることの方が重要だから良いと思う。

今回の件で政治に興味をもったり、関心が高まったりすることで真実を見極めるリテラシーは徐々についていくのだと思う。

今回本作が日本アカデミーの作品賞をとったのもこれからの日本を創造していく上で重要な一つのきっかけとしての象徴になったのではないかと思うのだ。それが映画の大きな意義や役割の一つだと思うのだ。



P.S.
誰か新聞社の特色など教えてください。。。

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