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Project Juvenile Vol.12『桃の漢』 観劇レポ

本日から公演なりましたProject Juvenile Vol.12『桃の漢』を観劇してまいりました。
今回は観劇レポになります。
前回のインタビュー記事も併せてご覧ください。

公演のご予約はこちらから。
配信公演も以下のリンクからお買い求めいただけます(日時欄を「2022年7月1日(金)16:30〆切」、チケット名称を「配信[アーカイブ配信]」に)。

「一枚絵」になる舞台の作り込み

上記のインタビュー記事で、演出家さんの富樫さんが仰ったキーワード。

一枚の絵姿として成立するように、人物やセットを配置することを心がけています。
一部を切り取っても美しいし、全体として見ても絵になるように。

この言葉の真意を、実際に観劇して体感できました。
台詞のあるキャラクターが絵になるのはさることながら、台詞のないキャラクターの視線・表情・動作のひとつひとつまで作り込まれていました。
物語を追っていても、自分の推しを追いかけていても、終始楽しめるといいましょうか。

そして俯瞰で見た時に、おさまりがいいような立ち位置、表情、仕草をしているのです。
まさに「どこを切り取っても、一枚絵として完成されている」を体現している気持ちよさでした。

また衣装や小道具、舞台装置の作り込みがすごい。
こんなきらびやかで緻密な作品の数々を、かなり近い距離で見られるなんて…と、うっとりしてしまうほど。

何より照明と音響の作り込みも素晴らしい。
絶妙に顔の半分だけ照らすライト。
遅くも早くもないジャストタイミングな音響。
照明さんや音響さん、役者さんの全員が力を合わせて作り上げた作品なのだと。
配信で俯瞰から見た時も楽しめそうだな、と期待が膨らんでしまうクオリティでした。

写真撮りの私は、カメラを握りたくて終始うずうず。
あんな照明組んで、衣装を凝って、撮影をしてみたい…とクリエイターのハートが鳴り響く舞台です。

見応え満載の演技と殺陣・アクション

今回、キャストさんが実力派ぞろいで、見に行く前から期待値が高い舞台ではありました。
しかしその想像を優に超えてくださいました。

セリフのテンポ、間、抑揚、体の細部までの動き。
演技のすべてが(レベルたけぇ…)と感嘆の限り。
観劇歴が浅い素人の私でも、キャラクターの心情が手に取るように伝わってきました。

上述しましたが、セリフが無い時でも各キャラクターの仕草や表情に見どころが満載です。
演技力や演出指導のなせる業だと思いますし、もう6個ぐらい目が欲しくなるほど、注視していたくなる瞬間が多かったです。

そして見どころの殺陣・アクション。
格好いいの一言。
それも刀だけでなく、杖や銃、徒手まで幅広い戦闘が楽しめるのです。

中でも驚いたのは、大多羅勃鬼(鬼のボス)が戦闘中に口上を述べていたシーン。
まったく息切れすることなく、そして圧倒的な迫力をもって。
すごく熱いシーンなのに、鳥肌が立ってしまいました。

執筆している今でも、桃太郎と大多羅勃鬼の戦闘シーンが鮮明に浮かんできます。

キャラクターごとに見せ場がある安心感

舞台の難しい所のひとつとして、キャラクターごとの見せ場のバランスがあります。
観に行く側としては、自分が気になっている役者さんが活躍してくれるのか、は気になるところです。

個人的な感想としては、すごくバランスよくキャラクターごとの見せ場があったなという印象。
「キャラクターとして存在しているからには使命がある」というメッセージを受け取りました。

おどおどしていたキャラクターの成長、非戦闘員のサポート、やられ役の美学。
1人たりとも「この人何してたっけ?」となることなく、かといって要素盛りすぎにならない絶妙なバランスで。
生まれてきたキャラクターに対する愛情を随所に感じられるストーリーでした。

総評:日本一でした

『桃の漢』の台詞になぞらえて。
日本一の物語でした!

富樫さん演出の前回作『ルナナナ』に引き続き、とても充実した観劇になりました。
役者さんと制作さん、全員の力量が高いレベルで融合すると、素晴らしいものが出来上がるのだと。
ものづくりをしている人間が目指したくなる、そんな舞台です。
これが公演を重ねるごとに洗礼されていくことを考えると、最終日にはどうなってしまうのかと想像が膨らんでしまいます。

何より、富樫さんのインタビューを経たことで、物語をより一層楽しむことができました。
演出家の手の上で踊っているというか、楽しんで欲しいように楽しむというか、それが心地よい時間になっていました。
笑って、鳥肌立って、感動して。
観劇ならではの体験はこうでなくては。

さて、公演は6月12日(日)までとなっております。
ぜひ足を運んでいただきたいと、自信をもってお勧めできる舞台です。
併せて配信公演もございますので、もう一度見たい、遠くにいるけど見てみたい、という方はぜひ。

各種リンク、チケットご予約はこちら


個人的な感想

ここからは、ほんとに個人的な感想です。

武藤彩さん、國田あかりさんのお二人は、ポートレートで撮っていることもあって、注目してしまうのですが。

武藤さんはほんとに美しい…
なのにコメディーのシーンが全力で笑かしに来るずるい…
和装がお似合いなのはイメージ通りなのですが、今回の衣装は見とれてしまうほど似合ってるし素敵だし…
個人的に目線や指先まで神経をとがらせた身振りが大好きなので、登場した際には注目してほしいです。

國田さんは可愛いとカッコいいと面白いが一粒で三度おいしい。
衣装にセクシーさも取り入れつつ、乙女なシーンもありつつ。
そしてアクションが素晴らしくて、小柄でありながら相手を圧倒してしまう実力を見せつけるキャラクター像を描いていたのが、脳裏に焼き付いています。
一言でいうなら、推せる。

そして普段は女性メインで撮影している私ですが、カッコいい舞台を見ると男性の役者さんも撮りたい衝動に駆られるのです。
特に桃太郎役の梅田さん、大多羅勃鬼役の遠藤さん、モンキー役の阿部さんは、舞台上で輝いている姿を収めたいとなんど思った事か。
お三方とも殺陣・アクション・演技どれもハイクオリティな方々なので、ぜひご堪能いただきたいです。

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さて、このへんで失礼いたします。

とても充実した2時間になりました。
みなさまもぜひ!

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