ブーメラン発言道|毎週ショートショートnote
――ここか。
周りには何もない、道だけが一直線に伸びる場所にいた。
ここは北海道の北部、オホーツク海沿いにある、通称「エサヌカ線」と言われる道路で、全長12キロメートルにもなる直線道路だ。
この道路には、ある都市伝説がある。
「ここで物を捨てると、必ず自分のところに帰って来る」
まぁ、ゴミを捨てられたくない近隣住民が流したものだろうが、その伝説のせいか、確かにゴミ1つ、チリ1つ落ちていない。効果絶大なようだ。
――しっかしまぁ、何もないところだなぁ。
俺は運転席の足元に転がっていた小石をポイっと外に放り投げ、家に帰った。すると、なぜか自宅の周りに人だかりができている。
――あ……。
家が大きな岩に潰されていた。俺はさっきのことを思い出す。
――あれって捨てたことになるの?
つーか、何倍返しなのよ!
ポイ捨て。ダメ! ゼッタイ!
(了)
たらはかにさんの「毎週ショートショートnote」参加用です。
今週のお題は「ブーメラン発言道」でした。
書いてから気付いたんですが、「発言」ではないですね。(;^_^A
ちなみにバナー写真は、私が実際にエサヌカ線で撮影したものです。
全長12kmと書きましたが、1ヶ所クランクがあり、正確には8.4kmと4.2kmになります。
先週のお題は「伝説の安心感」でした。
テーマ「創作」と「小説」で「CONGRATULATIONS」を頂きました!
ありがとうございます!(・∀・) 大切に使わせて頂きます!