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小説を書きまくり、結果を残した2022年

実は2021年はほとんど書かなかったので、多分今年の2か月分くらいで去年の量を上回ったんじゃないだろうか。もっとも、去年は小説を書く気が起きなかったんだが…。

箸にも棒にも掛からなからぬ…

無謀にも、小説の執筆を始めてからすぐに公募の文学賞を狙いに行った。どの賞に応募したのかは、あえて言わないが…。そして昨年まで、コンテストに応募しても、箸にも棒にも掛からない、まさに惨憺たる状態が続いていた。
人間と言うものは夢を見てしまうもので、コンテストに応募すると「受賞するかも」と期待し、勝手に「受賞後」のことを妄想する。「旅行は計画している時が一番楽しい」と同じで、小説コンテストも結果が出るまでが楽しいのである。それに、何かしら受賞すれば、堂々と「作家」と名乗れるのではないか、という「見栄」もあった。

コンテストで賞を取り、作家デビュー!

こういう妄想を描いている者にとって、一次選考すら通らない「落選」の二文字ほど痛いものはない。

2022年の目標は「何かしら賞を取る!」だった

すっかり執筆のモチベーションが下がり、迎えた2022年。
「このままじゃいかーん!」と、自分に活(「喝」は間違い)を入れるため、「何かしら賞を取る!」と公言した。
まぁ、それで賞を取れるほど公募の世界は甘くなく、時間ばかりが過ぎていき、9月を過ぎると、「2022年の目標?そんなモンはオホーツク海のホタテのエサにしてやったよ」と、堂々と「なかったことに」にする始末。

そして、10月15日……。

冗談抜きで、3度見、4度見くらいして事態を把握した。「やったー!」とかじゃなくて「…えっ?」って感じで、しばし放心状態。

落選が続き、「どうせ今回もダメだろう」と負け犬根性が染み付いていた私は、この受賞で「俺はやれる!」と思った。

そして、140字小説コンテストの10月、11月の予選突破。

54字の物語コンテストの受賞のおかげで自信が付き、いい流れを引き寄せられたと思っている。

自信に根拠なんて要らない!

そう。

結果が出ないから自信が持てない

のではなく

自信を持てば結果が付いてくる

というのを実感した。

多分、自信に根拠なんて要らない。「いい流れ」は、やって来るのをただ待つだけではダメなんだ。自分で引き寄せないと。

長編を書くのは超超超大変

私は元々、掌編と短編が好きで小説を書いていた。しかし、有名な文学賞の応募規定では、大体が8万字から10万字(小説の1冊分の標準的な字数)であり、長編が書けないと応募すらできない。「長編のコンテストで受賞してデビュー」というのが作家として最短コースだと思っていた私は、今まで「無理やり」中編と長編を書いていた。

長編はほんっっっとに大変で、もう4万字くらいからはしんどくて一向に筆が進まなくなるし、「これで受賞できなかったらショックだからやめるか」と、途中でやめることも多い。それに、イヤイヤ書いて完成するほど長編は甘くないし、そんな体裁だけ取り繕った小説が受賞するわけがない。
「ダメ元」で応募した人と「絶対に取るぞ!」と応募した人、どちらが勝つかは火を見るよりも明らかだ。
しかも、コンテスト応募用の小説は「未公開作品」が基本であり、結果が出るまではずっと自分のパソコンの中だけに留まっている。落選して公開しようとしても、「改稿して他のコンテストに出せないだろうか」という考えが働いてしまい、結局苦労して書いた小説はパソコンのハードディスクの中で日の目を見ることはない。

「落選」は、作家と小説に対しての死刑宣告に近い。

そんな時、ある「転機」が訪れる。

中、長編から短編とショートショートへの方向転換

それまで見向きもしなかったショートショートを書くようになったのは、6月11日、たらはかに(田原にか)さん主催の「毎週ショートショートnote」へ参加したのがきっかけ。

毎週日曜日にショートショートのお題が発表され、みんなそれに従って書く。
「涙鉛筆」、「サラダバス」、「ビール傘」、「タイムスリップコップ」、「ジュリエット釣り」など、およそ意味不明なお題が多いのだが、これはこれで頭の体操になるし、みんなで一斉に書くと言うのが、連帯感があっていい。(小説の執筆は孤独な作業なので)

ショートショートとは、簡単に言うと「短くて不思議なお話」のこと。もっと言うと、現代ショートショートは「アイディアがあって、それを生かした印象的な結末がある物語」とされています。たとえば、恋の始まりを描くような短編でも、「彼女が実は猫だった」といったアイディアが盛り込まれていればショートショートに。字数で言えば、賞などでは4000字以内と規定されていることが多いです。

ショートショート作家 田丸 雅智氏より

カタツムリの占い師がいたり、くじらに乗って砂漠を泳いだり、下から雨が降ったり…ファンタジーというよりは、もっと不思議な物語。最初、全くアイディアが思い浮かばず、たった400字書くだけでも3時間くらいかかっていたのだが、慣れてくると、これが面白い。
短く、さらっと読めてしまう中に「あっ!?」と驚く仕掛けを施す…。
もちろん難しいのだが、その仕掛けを考えるのが楽しい。

田丸雅智氏のショートショート講座と第19回「坊っちゃん文学賞」への応募

そして火が付いたのが、田丸雅智氏のショートショート講座に参加した時。

ショートショート講座の短い時間の中、設定しか思い浮かばなかった私とは違い、みんなちゃんと物語を書いていた。今までの自分なら、「このレベルの人達がライバルなんて無理」と諦めていたと思う。

しかし、

俺ならもっと面白いものが書ける!

と思えたのが、運命の分かれ道だったのかもしれない。

田丸雅智氏のショートショート講座を受講したおかげで、自分には無縁だと思っていた第19回「坊っちゃん文学賞」へ応募することができた。

クリエイターフェスティバル2022

そしてショートショートの執筆を加速させたのが、10月1日から31日まで開催されていたクリエイターフェスティバル2022。
「ショートショート書いてみた」の運営メンバー30名の中に選出され、ショートショートの31日連続投稿を達成した。

おそらく、「毎週ショートショートnote」と「ショートショート書いてみた」に参加していなかったら、54字の物語コンテストの受賞も、140字小説コンテストの予選通過もなかったと思う。

もしかしたら

長編が書けないから、ショートショートに逃げて来たのか?

と言われるかもしれないし、それは否定できない。しかし、今の私はショートショートをメインに書いており、まだまだ「ショートショート作家」なんて言えるほどではないが、自信を失ってどん底だった私を救い出してくれたのは、間違いなくショートショートである。
有名な文学賞を諦めたわけではないが、それでもショートショートを書きながら、作家としての活路を見出していきたい。

そう思う、12月19日のお昼なのでした。

最後に、自分への自戒も込めて、この記事を貼っておく。

そしてそして、いつも私のnoteを読んでくださっている皆様、本当に本当にありがとうございます。
つくづく作家というものは、読んでくれる人がいてこそ…と痛感しています。本当に感謝です。

少し早いですが、2023年もよろしくお願いします。


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