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ドラッカーが生前に語った2020年からのこと

(写真はお台場から見た「自由の女神」「レインボーブリッジ」「東京タワー」:2018年11月撮影)

ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健(たかざわたけし)です。

一人ひとりが「最高の自分」に向って成長し続けることに役立ちたいと願って書いています。

これを読んであなたが成長への刺激やヒントを得られれば、とても嬉しいです。

今回はドラッカーが生前、著書に2020年頃の事を書いていた事を取り上げて考えて見たいと思います。

2021年も残すところわずか、2005年11月にこの世を去ったドラッカーは、今日の世界の様子を全く見ることはありませんでしたが、1966年に「Age of Discontinuity(不連続の時代)」という著書を出版します。

邦訳はその3年後の1969年に「断絶の時代」とのタイトルで出版されました。

この本の中で、2020年からのことを語っているのです。そこから「今」を考えて見たいと思います。

「断絶の時代」とは?

本の内容やここで話題にすることと何の関係もないのですが、実はこの本が米国で出版された1966年は私の誕生年です。

私が生まれた年にこれからご紹介することを発表していたことをは、不思議な気持ちにさせられます。

「断絶の時代」では、「すでに起こっている未来」として大きな変革が起こっていることを明らかにしました。

「地震の群発のように社会を激動が襲いはじめた。その原因は地殻変動としての断絶にある。この断絶の時代は起業家の時代、グローバル化の時代、多元化の時代、知識の時代である」

「断絶の時代」ピーター・F・ドラッカー
  • 企業家の時代

  • グローバル化の時代

  • 多元化の時代

  • 知識の時代

どれをとっても55年後の今となっては、当たり前になっています。

当時、同書の中で「民営化」を提唱し、先進国のほとんどで民営化が勧められたのでした。

日本でも国鉄、通信、郵政などの民営化が起こりました。

その後ドラッカーはこの転換は数百年に一度の転換であり、ゆっくりとしかし、確実に次の時代への変化を遂げると述べています。

つまり、この転換には「断絶」があり、そしてそれは「時代」と呼べるほど数十年もの時間をかけて、新しい時代に移行すると書いたのです。

数十年続く激動の時代

この移行の期間は「激動の時代」になり、数十年を要すると書いています。

実際に世界は民営化だけではなく、大きく変化してきたと思います。

日本の場合、高度成長期バブル期、そして「失われた30年」と激しく変化してきたのだと思います。

私は「激動の時代」の移行と共に生きてきたことになります。

この激動の時代の中で、確実に地殻変動が起きているとドラッカーは「断絶の時代」の後にも、語り続けるのです。

そして、この「断絶の時代」がなんと、2020年〜2030年まで続くだろうと言っているのです。

コロナ禍を歴史の転換で考える

伝染病によって世界がこれほど揺り動かされるとは、誰も予想しませんでした。

コロナ禍を一過性のパンデミックで考えることもできるとは思いますが、多くの方々が述べているように、「コロナ以前に時代は戻らない」のだと思います。

ドラッカー自身、自分は「未来学者」ではないと語っていますが、彼が予測した転換期の終わりに差しかかった2020年にコロナ禍が始まったのです。

地表で起きているコロナ禍だけに目を向けるのではなく、地中深くで起きている地殻変動の様に、50年以上前に始まった大きな歴史の転換期の終わりとしての2020年と考えるなら、元にもどそうなどとは考えられなくなるのです。

ドラッカーは、「知識の時代」が始まっていると語っています。

「情報化社会」と言われて久しいです。インターネットにより、情報はあふれるようになりました。

しかし、ドラッカーは「情報の時代」とは表現せずに、「知識の時代」と呼びました。

そして、社会で活動する私たちを「知識労働者」と呼んだのです。

コロナ禍でも様々な情報が飛び交っています。

さまざまな「情報(データ)」をどのように認識して「知識」として用いるのかが問われているように思います。

2022年がどのような年になるか分かりません。

未来についてのドラッカーの言葉をご紹介します。

われわれは未来についてふたつのことしか知らない。ひとつは、未来は知りえない、もうひとつは、未来は今日存在するものとも、今日予測するものとも違うということである

「創造する経営者」
  1. 未来は誰にも分からない

  2. 現在とは異なる

それでは一体どうすれば良いのでしょう。ドラッカーはこう呼びかけます。

未来を築くためにまず初めになすべきは、明日何をなすべきかを決めることでなく、明日を創るために今日何をなすべきかを決めることである

「創造する経営者」

さあ、2021年もあと数日。「明日を創るために」今日、あなたは何をすべきでしょうか?



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